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セレナ他でECOモーター出火恐れでリコール

2023-01-28 | コラム
セレナ他でECOモーター出火恐れでリコール
 旧モデルのセレナ他のアイドルストップ機構付きで、ECOモーターというのが使用されていて、それのベアリングシール性能不良を起因として、出火の恐れがあるというリコールだ。

 対象車はH22年~H29年までの3車種で総台数277千万台というから膨大な数となるのだが、不具合件数(認知)が2400件ほど、事故件数としては火災5件、部分燃焼6件とかなり深刻なリコールだと感じるものだ。


 ここで、初めて知ったが、ニッサンで呼ぶECOモーターとは、従来のオルタネーターの替わりに装着されるものだということだ。つまりECOモーターと名付けられても通常走行時はオルタネーターとして発電して電力供給やバッテリー充電を行う。しかし、アイドルストップからの再起動では、逆にバッテリーからインバーター回路で3相交流を当該ECOモーターに与えて駆動して、ベルトを介してエンジンを再始動すると云うものだ。

 なお、アイドルストップはエンジンが温間時しか作動しないが、冷間時など通常の始動用に、従来のスターターモーターも装備されていると云うことだ。これは、冷間時には、オイル粘度とかエンジン始動時の駆動抵抗が大きく、このECOモーターの出力とかベルト駆動ではムリがあるということだろう。

 それにしても、このECOモーターとは、従来のオルタネーターと多くの共通する構造を持っていると思えるが、何故ECOモーターでの軸受けベアリングのシール性が劣ってしまったのだろうか? 該当車の当該部品のサプライヤーは確かめていないが、恐らくオルタネーターを供給してきた日立系のメーカーではないだろうか。

 しかし、リコール処置は対象車全車該当ECOモーターを取り替えるとしているが、個別コスト1万としても対象件数28万だと、総リコールコストは28億にもなる。これを車両メーカーとサプライヤメーカーで応分負担するのだろうが、なかなか大変だ。


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