私の思いと技術的覚え書き

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”「東京裁判」を裁判する”を読んで

2008-06-01 | コラム

 先週中頃から、予て買い貯めてあった本で”「東京裁判」を裁判する”を読み始め本日読み終えました。作者は渡部昇一氏という大学教授ですが、非常に平易な文体で読みやすく判り易く、その文章が素直に頭に入ったと感じられました。
 「東京裁判」は、ご存じの通り太平洋戦争の敗戦国として日本が米国を中心とする戦勝国に、一方的に裁かれた裁判だった訳です。この総指揮者は云わずと知れたダグラスマッカーサーです。彼は、終戦後の日本を占領軍のGHQ総司令官に就任し、「東京裁判」も統括した訳です。
 渡部氏は記します。太平洋戦争を始め、満州事変等の参戦は、決して日本が望んだもの等でなく、総て自衛のための戦争であって、そのことを東京裁判の弁護人に達は主張したが、ことごとく戦勝国の論理で否定されたと。しかし、大戦後の5年を経て勃発した朝鮮戦争において、マッカーサーは東京裁判で弁護人達が主張していたコミンテルンの脅威を身を持って知ったのです。しかし、戦況の膠着にいらつくマッカーサーは核までを持ち出そうとして、トルーマン大統領から更迭を命ぜられます。引退したマッカーサーは、自らの回顧証言において「日本の戦争はそのほとんどが自衛のための戦争参加であった」と述べたと伝えられているのです。
 最後に渡部氏が記すのは、戦後60年を経た現在でも「東京裁判史観」という自虐史観は生き続けており、この脱却を図る必要があると。そして、占領下で制定された法律は憲法を含め総て無効でって、日本人自らが作り直す必要があるのだと記しています。まったくその通りと理解した次第なのです。




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