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くるまのニュースが伝える「ガリバーによれば修復歴あり中古車の故障発生率は4割」は本当か?

2021-09-15 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
くるまのニュースが伝える「ガリバーによれば修復歴あり中古車の故障発生率は4割」は本当か?
 Net情報「くるまのニュース」によれば「激安中古車! 「修復歴アリ」は大丈夫? 直してあるから問題はない? 修復歴があるクルマの特徴とは」と題した記事で、『「ガリバー」を展開するIDOMによると、過去の調査では修復歴のある中古車の故障発生率は約4割にのぼるといいます。』があるが本当だろうか?

激安中古車! 「修復歴アリ」は大丈夫? 直してあるから問題はない? 修復歴があるクルマの特徴とは 2021.09.12
https://kuruma-news.jp/post/421920?fbclid=IwAR3oU2QtXqITF5F-OVjyzm6mpbLihAGS46q22NDa4j8yAmtFVVcVHXHjhaY


 この記事をザラッと読んだら、『「ガリバー」を展開するIDOMによると、過去の調査では修復歴のある中古車の故障発生率は約4割にのぼるといいます。この4割は妥当性があるのだろうか?

 この問題は、保険会社では評価損害として認識され、揉める案件の一つともなる。そこで、過去、ブログに「評価損害の考察 その1~5」として記しているが、特にその5が核心になる記述として引いてみる。

評価損害の考察 その5
2021-02-05 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/99dd874a4cf3bf0ba31205ff767fdfa5


 この中で、事故減価とか評価損が生じるのは、事故復元車は、何かと内在する故障に結び付く要因が内在しており人に例えればいわゆる後遺障害的なものがあるとする意見があった。そこで、当時の運輸省(現国交省)では、過去において「事故車検査制度」をどうするかという討議(運輸技術会答申)があった。この運技審答申の中で、全国340工場程を対象にアンケート調査を行って日通総研まとめられたのがの「事故損傷車の安全確保のあり方に関する調査報告書」なのだ。

 この報告書では、事故車修理の再修理率を集計していますが。全体で1.9%(内、安全に関わるもの0.19%)と集計され、事故車の検査は必用ではないという運技審答申の結論付けがなされている。

 つまり、冒頭で記した事故復元車の故障発生率4割と云うのは、あまりにかけ離れた数値であり、妥当性を欠くというのが本論の結論となる。



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