1BZエンジンとはトヨタのコースター(日野リエッセⅡ共用)とかダイナ(日野デュトロ共用)のLPGエンジンだ。これら車種のほとんどはディーゼルエンジンが占めており、極めてマイナーなエンジンとなる。調べてみると、元々15Bという4,100cc直噴ディーゼルエンジンをベースにして、火花点火エンジンにしたものの様である。従って、4,100ccもの排気量で単シリンダー1,000ccを超える(ボア×ストローク:108×112各mm)もまったく共通である。どだい、これだけ単シリンダー容量が大きい火花点火エンジンでは満足な熱効率の追求は難しいのは承知の上で、新規設計を省き原価低減を最優先にした安直エンジンの典型だろう。
さて、このマイナーエンジンに振れる機会があり、スパークプラグの交換をしようとプラグコードを抜き取るが、1本だけどうしても抜き取れない。当然指先だけでは力が足りずプライヤーでコードの頭を掴んで左右に回しながら、しかもカバーをめくり浸透潤滑剤を注入しつつ、おもいっきり引いてやっと抜けた。そして、プラグレンチで各スパークプラグを緩め外していくが、件のコードがなかなか抜けなかったプラグだけがレンチが空回りしてしまう。プラグホールを覗いて見ると、コード端末の金具が残っていることが判った。とりあえず、L型に曲げた引っかけ応急具を作り、金具を外してスパークプラグを取り外した。
コードが抜けなかったのは、取り外したスパークプラグのポンチカシメターミナル部を見て判った。つまり、発錆により金具と張り付いていたことが今回の症状となったのだ。
代替え様のプラグコードが直ぐ手配できれば良いが、直ぐは無理なのでとりあえず不良のプラグコードの差し込み樹脂部を切り取り、コードを露出させ、コード心線と金具を密着する様にプライヤでかしめ直した。そして、プラグキャップ部からプラグまでの長さが短くなって届かないので、プラグホールをカバーするブーツ部を切り取り、新プラグのポンチカシメになんとか結合させ、エンジン不調が生じないことを確認した。
後日、新プラグコードセットが入手できたので、その取替を行った。正直云って、マイクロバスはエンジン廻りの何をやるにも整備性が悪いのだが、このプラグコードもその一つだろう。乗用車では、いまどきプラグコードを使っているエンジンは皆無だが、この元来ディーゼル変更のLPGエンジンでは、デストリビュータがブロック左側面の真ん中ほどについており、上からも下からも僅かに見えるだけで、まともに見えないのだ。しかも、デスキャップに刺さるプラグコードはロック付きのため、手探りでこじるとデスキャップを割損してしまうことになる。割ってから後悔しても遅いので、デスキャップを取り外すことにするが、取り付けボルト2本(平面幅8mm)が左側エンジンマウントに隠れ見えずに困難なので、まずマウントを切り外す。つまり、ジャッキを用意し、木片を介してオイルパン下部を支えての作業が付随的に生じた訳だ。
補足
白金プラグというのが、一昔前の長寿命プラグの代名詞だったが、現在はイリジウムプラグが主流だ。白金(プラチナ)の融点は1,800℃程に対しイリジウムは2,500℃に近い。つまり、より細くしても摩耗が少なくできる。また、プラグの中心電極は細い程に火花が飛びやすい(要求電圧が低い)ということの様だ。なお、同じイリジウムでも中心電極にイリジウムを使っただけで接地電極側は普通の安価なもの(1,000円台)と接地電極側にもイリジウムチップを溶着させた長寿命タイプ(2,000円台)がある。安価タイプの寿命は2万キロ程度で、接地電極が摩耗しギャップが2mmに達しそうになっているのを見る機会がある。
さて、このマイナーエンジンに振れる機会があり、スパークプラグの交換をしようとプラグコードを抜き取るが、1本だけどうしても抜き取れない。当然指先だけでは力が足りずプライヤーでコードの頭を掴んで左右に回しながら、しかもカバーをめくり浸透潤滑剤を注入しつつ、おもいっきり引いてやっと抜けた。そして、プラグレンチで各スパークプラグを緩め外していくが、件のコードがなかなか抜けなかったプラグだけがレンチが空回りしてしまう。プラグホールを覗いて見ると、コード端末の金具が残っていることが判った。とりあえず、L型に曲げた引っかけ応急具を作り、金具を外してスパークプラグを取り外した。
コードが抜けなかったのは、取り外したスパークプラグのポンチカシメターミナル部を見て判った。つまり、発錆により金具と張り付いていたことが今回の症状となったのだ。
代替え様のプラグコードが直ぐ手配できれば良いが、直ぐは無理なのでとりあえず不良のプラグコードの差し込み樹脂部を切り取り、コードを露出させ、コード心線と金具を密着する様にプライヤでかしめ直した。そして、プラグキャップ部からプラグまでの長さが短くなって届かないので、プラグホールをカバーするブーツ部を切り取り、新プラグのポンチカシメになんとか結合させ、エンジン不調が生じないことを確認した。
後日、新プラグコードセットが入手できたので、その取替を行った。正直云って、マイクロバスはエンジン廻りの何をやるにも整備性が悪いのだが、このプラグコードもその一つだろう。乗用車では、いまどきプラグコードを使っているエンジンは皆無だが、この元来ディーゼル変更のLPGエンジンでは、デストリビュータがブロック左側面の真ん中ほどについており、上からも下からも僅かに見えるだけで、まともに見えないのだ。しかも、デスキャップに刺さるプラグコードはロック付きのため、手探りでこじるとデスキャップを割損してしまうことになる。割ってから後悔しても遅いので、デスキャップを取り外すことにするが、取り付けボルト2本(平面幅8mm)が左側エンジンマウントに隠れ見えずに困難なので、まずマウントを切り外す。つまり、ジャッキを用意し、木片を介してオイルパン下部を支えての作業が付随的に生じた訳だ。
補足
白金プラグというのが、一昔前の長寿命プラグの代名詞だったが、現在はイリジウムプラグが主流だ。白金(プラチナ)の融点は1,800℃程に対しイリジウムは2,500℃に近い。つまり、より細くしても摩耗が少なくできる。また、プラグの中心電極は細い程に火花が飛びやすい(要求電圧が低い)ということの様だ。なお、同じイリジウムでも中心電極にイリジウムを使っただけで接地電極側は普通の安価なもの(1,000円台)と接地電極側にもイリジウムチップを溶着させた長寿命タイプ(2,000円台)がある。安価タイプの寿命は2万キロ程度で、接地電極が摩耗しギャップが2mmに達しそうになっているのを見る機会がある。