私の思いと技術的覚え書き

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ホンダとソニーの技術提携

2022-03-24 | コラム
ホンダとソニーの技術提携
 先般報知され、既にブログでも触れたホンダとソニーのEV開発提携だが、以下の論評記事はどちらかと云うと冷めた突き放すニュアンスが低いと感じる。

 つまり、EV開発の主体(ファウンダー)はあくまでソニーであって、外注製造社(ファウンダリー)がホンダの立場で機体に応えられないソニーであれば、これは早晩破局が来る長続きしない可能性もあるという意見が主体と受け取る。

 およそ、未来のことはすべてが見通せないのだが、今のホンダの凋落というのは、端的に云えば創造性の欠如にあり、その点ではソニーにもその傾向があるのだが、ゲーム機などの分野も含めて考えると、ソフトウェアでの創造性は余程ホンダを凌ぐと思える。そもそも、ホンダは機械メーカーとしての創造性はあったが、トヨタで云うところのデンソーとかアイシンというべき、自社直結の強力なソフトウェア創造性を持つサプライヤーがなかったことが、自動車の正にコンピューター化する変革の中で、後塵を拝する様になったと私は見ていた。

 その様な点では、単にファウンダーとかファウンダリーという立場でなく、相互にその足りない部分を刺激し合い補う今次の提携には機体を寄せるところだ。もっと端的に云えば、ソニーはウォークマンで世界一世を風靡したが、メディアの変化に気付かず、アップルに完全にお株を奪われたのだが、ここで目指すは、アップルとか先行テスラを凌ぐ、ある意味驚きを与えるインパクトある商品開発を期待したい。それが、ソニーとホンダのみならず、JAPANとしての力を示す様なものを目指して欲しい。

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ホンダとソニーがEVで電撃提携したワケ
週プレNEWS 3/24(木) 6:20配信
 3月4日、ホンダとソニーが提携を発表、2025年に共同で開発したEVを商品化するという。両社の狙いは? 自動車専門誌『月刊くるま選び』の元編集長で、カーライフジャーナリストの渡辺陽一郎氏に聞いた。
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渡辺 3月4日、ロシアのウクライナ侵攻で世界がザワつく中、ホンダとソニーが電撃的な発表を行ないました。具体的には、今後EVの開発や販売で提携するとのことです。年内に両社で新会社を設立し、2025年にEVの販売開始を目指すとしています。

-渡辺さんはこの発表をどうご覧になりました?

渡辺 平たく言うと、ホンダとソニーが恋に落ちたという発表ですよね。まぁ、恋愛が始まったばかりですから、いろんな意味で未知数です。これから手探りで関係を築いていくのだと思います。

-ホンダとソニーが今後立ち上げる新会社のイメージは?

渡辺 日産自動車と三菱自動車の合弁会社「NMKV」的な感じで、それほど大きな規模にはならないと思います。これはあくまでも私のイメージですが、1999年から2004年にかけてトヨタが音頭を取って行なった日本の異業種企業コラボ「WiLL(ウィル)」っぽいなと。あのときは発起人がトヨタでアサヒビール、江崎グリコ、花王、近畿日本ツーリスト、コクヨ、松下電器産業(現パナソニック)なんかも参入して話題を呼びましたよね。

-SNSや一部専門家からは「ホンダがソニーの下請けになった」という声も飛んでいますが?

渡辺 ソニーはパーツやユニットをホンダに買っていただく立場ですよ。ですから、ホンダが求める機能や価格といった価値の実現にソニーが応じられない場合、もっと言うとホンダの期待を下まわったら、その時点で恋が破れる可能性も十分あり得ると思います。ただ、順調に恋が進めば、ソニーのパーツとソフトウェアをテンコ盛りにしたホンダ車を、"ソニーブランドの特別仕様車"として販売すると思います。

-ほおほお。今後の予想は?

渡辺 最大のキモは、ソニーが自動車の先進技術分野で能力を発揮できるかどうか。もっと言うと、いかに既存のサプライヤーを凌ぐ価値を見せられるかです。ホンダが「やっぱりソニーは違うね! こういうアイデアは、今までの自動車関連会社からは出なかったよね!」と唸れば、今回の提携のメリットは大きいと思いますね。

渡辺陽一郎 Yoichiro WATANABEカーライフジャーナリスト。自動車専門誌『月刊くるま選び』(アポロ出版)の編集長を10年務める。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『運転事故の定石』(講談社)など


#ホンダとソニーの提携


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