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政治家が隠していた裏金と生活苦の「別世界」

2024-04-30 | 事故と事件
政治家が隠していた裏金と生活苦の「別世界」
4/30(火) 7:37配信 毎日新聞

 生活に苦しむ人がいる一方で、自民党派閥の裏金事件では政治家が大金を隠し持っていました。つくろい東京ファンドスタッフの小林美穂子さんに聞きました。【聞き手・須藤孝】

【写真】頭を下げる政治家たち

 ◇ ◇ ◇ ◇

 ――裏金の問題をどう思いますか。

 小林氏 裏金は昔からあったと思いますが、昔との違いは、悪いことをした人が処罰されなくなっていることです。安倍晋三政権のころから、逃げおおせることができるようになりました。

 庶民は悪いことをしたら捕まりますし、税金逃れをすれば摘発されます。

 ところが政治家はなにをやってもよくて、裏金をたくさんためておいて「税金は払いません」と言います。それで、おとがめがありません。

 ◇王さまと奴隷のような関係

 ――市民は怒っているのでしょうか。

 ◆「裏金けしからん」という声は聞きますが、そこまで怒ってはいないと感じます。痛い目に遭わされ続けて、だれも政治に期待していません。

 時間をかけてあきらめさせられ、なにをしても変わらないと思わされてきた結果です。

 ――何百万円も事務所の引き出しに入れていました。

 ◆スーパーでまず見切り品をみる、遠くても安いスーパーを選ぶ、そうした経験をしたことがないのでしょう。

 値引きのシールが貼られる時間をねらって行く人がたくさんいます。キャベツの外側をもらってきて食べているとか、もやしと納豆でがんばっている低年金の高齢者がいます。パン屋でパンの耳をもらっているお年寄りもみかけます。

 本当に別世界です。あまりにもかけはなれています。

 生活保護を利用している人たちは、ほんのちょっとした収入申告を忘れても返還を要求され、ひどい時はペナルティーまでついてきます。7万円ぐらいの生活費でやっていて、フリーマーケットで1、2万円売り上げただけでも、保護費が減額されます。

 政治家に許されている違法と、生活困窮者の小さな収入がとがめられることが、あまりにもつりあわないのです。王さまと奴隷のような関係です。法律が均等に機能しているとは思えません。

 ◇自分たちには甘いのに

 ――政治家は自分たちには甘いのに、たとえば生活保護を申請する人には徹底的にやります。

 ◆(生活保護の申請の際に親族に援助が可能か行政が照会する)扶養照会に、効果がないことは明らかですが、やめようとしません。実績も上がらず、生活保護を受ける時のもっとも高い壁になっているのに続けるのはありえないことです。

 ――弱者を攻撃するのは行政だけではありません。

 ◆強い人ではなく、「たたいてよい人」をたたきます。たたくのは障がい者であるとか、生活保護を利用している人であるとか、常に弱者です。

 自分と似ていて、自分より弱い立場にいる人を、あるいは反論できない人をたたくことが続いています。弱者に対してどれだけ世の中が残酷か、よくわかるようになりました。

 ――新型コロナウイルス禍では生活苦がはっきり見えました。

 ◆もともとぎりぎりの生活をしていた人が、居場所さえ奪われてしまったのがコロナ禍です。

 コロナ禍の段階で、すでに15年ネットカフェで暮らしていた人もいました。見えない存在だったのです。いざ本当にお手上げになり、体も悪くなって、福祉事務所に駆け込んでも「あなた若いんだから」と言われてしまう。

 それで抗議すればバッシングされる。だれも助からない、権力者だけが喜ぶ社会になっています。

 ――政治に希望はありますか。

 ◆生きられない人がいる一方で、裏金をためている人がいるのは不公正です。1カ月でいいから7万円で生活できるかどうか、やってみてほしいものです。

 政治家が自分たちに近い人たち、自分たちに献金してくれる人を優遇する。腐敗した国そのものです。

 生存を椅子取りゲームにしているのは政治です。平和や人権を遠いものと思わせているのも政治です。この思い込みをとかない限り、弱いものが淘汰(とうた)される社会になってしまいます。(政治プレミア)


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