私の思いと技術的覚え書き

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ちょっとHな図書館探索の楽しみ(その2)

2011-06-14 | コラム
 前回に続き、その2として記します。
 さて、「ペニスの文化史」ですが、翻訳本で原著はフランスの精神科医など二人の共著で、翻訳者は日本の女性です。
 本書の序文は、次の文章で始まります。”世界を動かしているがセックスであるということは、衆目の一致するところである(金銭もそうだが、この二つは結び付いていることが多い)。”と・・・。
 この本では、現存する世界中の種々男性シンボルのことを、その説明と各種写真や図などと合わせて記しているのです。概観すれば、私が先回記した「春画」において大きなモノとしてデフォルメされたことは、決して日本だけのものではなく、世界各地の各時代で見られる普通のことだと知れます。
 考えてみれば、日本でも春画だけでなく、各地のご神体なるモノとか、道祖神などでも、巨大なるシンボルは多いものです。
 例外は、イタリア・ルネサンス期の最高傑作とも云われる、ミケランジュロ作の「ダビデの像」などでしょうか。それは写実性故のことでしょう。
 最後に、同本の巻末で翻訳者が記している、日仏比較のペニスの呼び方という部分が面白いので、一部を抜粋編集しつつ転載してみましょう。
 フランスにはペニスを表す言葉が非常に多い。(これは日本でも同様でしょう。)これは、性的タブーによって直接的に言い表すことが困難だったことを示すが、一方で、どれ程恥ずかしい部分であっても、名付けたり呼んだりする必要性があったということでもある。と記しています。
 原書では、フランスでのペニスを意味する、俗語、隠語、言い換え語が無数に記されている。これは日本でも同様なのであるが、翻訳者の日本語での対応区分に従って、目に付いたものを以下に列記してみます。

・指示語系
 湾曲して呼ぶものであって、あれ、それ、なに、もの、あそこ、例のやつ、などで、仏でも同様のものがある。

・医学・民族用語系
 医学書やお堅い専門書で通例使われる用語として、ペニス、陰茎、男性生殖器、男性器などがある、
 崇拝の対象語としては、陽物、陽根、魔羅(摩羅)などがあるが、仏語ではファルス(phallus)である。
 また、恥ずかしいという意識の中で、恥部とか自然に備わった(恥ずかしい)ものなどがあるが、仏でも同様である。

・身体の他部分名称の言い換え系
 腱、管、指、足などである、11本目の指とか三番目の足、真ん中の足などであるが、日仏共通である。

・棒、竿系
 (船の)マスト、竿、肉棒などは、日仏共通である。

・息子系
 親しい身内として、息子、弟などは、日仏同様である。なお、仏語で副知事とあるのは、頭以外で指揮したがるモノとのだといいたいのであろう。

・持ち物系
 持ち物と表現するのは日仏共通である。
 仏ではフルートとかの楽器単語も多いが、日の「尺八を吹く」との表現と近い表現であろう。

・おちんちん系
 日本でいえば、おちんちん、ちんぽなどの表現があるが、仏でも同様の単語として bite 、zizi などがある。この bite(ビット)であるが、仏語ではバイト(byte)と発音する。そんな中、仏のジョークとして、「パソコンショップにいる者はみんな大きな大きなアレが欲しい」というのがある。つまり、メモリーだとかHDDなどで、メガバイトが欲しいと云われると、「大きなアレ」と思われ笑われるという。なお、仏語でバイトはオクテ(octet)という。また、宮崎アニメ」はフランスでも人気であるが、「魔女の宅急便」に登場する黒猫の名はジジであるが、フランスの子供が喜んだという。

 以上で、終わりですが、図書館探索は、この他にも、まだまだ一杯の楽しさがあるものだと感じています。私の図書館探索は、まだまだ、飽きることなく続くのでしょう。



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