本年４月より白ナンバー事業者でもアルコール検知が義務化
２０２２年４月１日より、「白ナンバー事業者へのアルコール検査義務化」が義務化される。本件は道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令で「安全運転管理者の業務」としてアルコール検査が追加されるというものだ。
内容は
①運転の前後に対して目視およびアルコール検知器を使用して酒気帯びの有無を確認すること。
②その確認の記録をデジタルレコーダーや日誌等で1年間保存すること。
③正常に機能するアルコール検知器を常備することになります。
１．アルコール検知義務化の背景
事業用自動車（緑ナンバー）については、既に2011年よりアルコール検知の法令義務化がなされていたのだが、私論バーを使用する事業者には義務化まではなされていなかった。それが、2021年6月の千葉県で起きた白ナンバートラック（そもそもこの事業者は○○運送を名乗るのに白ナンバーとは違和感を持つのだが）の飲酒運転での複数児童の死亡事故を切っ掛けに、今次の白ナンバー事業者も義務化の方向付けがなされた。
２．義務化の対象となる白ナンバー事業者
・定員11名以上の車を1台以上使用している事業所
・自動車を5台以上使用している事業所（50ccを超える自動二輪車は1台あたり0.5台換算）
※本件は安全運転管理者の管理業務となっているが、安全運転管理者の選任条件は変わらない。なお安全運転管理者を選任して警察に届け出ている白ナンバー事業者は全国に約34万社あるらしい。
３．適用開始時期は？
目視での確認と記録を1年間保存する取り組みは2022年4月1日から、アルコール検知器での確認は2022年10月1日から始まります。改正案発表当初はアルコール検知器での確認も4月からという内容でしたが、パブリックコメントにて「準備期間が必要」との声を受け、10月に延期になった経緯があるらしい。
４．記録の仕方など、形式に定めがあるのか？
電子ファイル等のデジタルデータに限らず、紙に記述する形でも大丈夫です。1年間の保存が必要です。
決まった書類形式はないが、既に義務化されている緑ナンバーで「点呼記録簿」等を参考とすることが勧められている。
５．科される罰則は？
アルコールチェックを怠っていた場合は安全運転管理者の業務違反となる。なお、飲酒運転を行った場合は、道路交通法の酒気帯び運転等の禁止違反として、代表者や運行管理責任者などの企業内の責任者も５年以下の懲役又は１００万円以下の罰金が科される場合があり得る。
法人に対しても罰金又は科料を課せられる可能性がある。 会社としての対応不備によって飲酒運転が生じたといえるような場合、刑事責任が科される可能性があり、本件の運用開始によってこれまで以上にＣＳＲ対応不足として社会的信用を失う事になる場合があるだろう。
６．直行直帰やレンタカーを活用する際も必要か？
直行直帰で社用車を使用する場合も、アルコール検査と目視での確認を行う必要がある。
目視での確認はカメラ等を活用する事が推奨されているが、携帯電話、業務無線その他の運転者と直接対話できる方法によって状態を確認する事でも問題ないとされている。
レンタカーの利用については「安全運転管理者の選定条件」とされておらず、安全運転管理者の管轄範囲を超えるためレンタカー使用時の検査までは義務化されていないが、ＣＳＲの観点等から安全運転管理規程にレンタカー利用時も適用範囲に加える事が推奨される。
７．アルコール検知器は買える場所は？スマホでは検知できないか？
検知器は1台2,000円～5,000円ほどで一般的な通販サイト等で購入する事が可能です。スマートフォン単体では検知できませんが、スマートフォンと連動できるアルコール検知器とクラウド環境上に検査結果をアップロードするアプリケーションがある様だ。自宅から営業車で直行直帰される事の多い利用では、記録をクラウド上にて管理する事が便利な場合もありそうだ。
８．購入の際に使える助成金・補助金はないのか？
現時点（2022年1月21日）では本件に直結する補助金・助成金は発表されておりません。情報を入手次第、本記事を更新しお伝えいたします。緑ナンバーのアルコールチェック義務化においては助成金が出ておりましたので、白ナンバーについても同様に用意される可能性もあると思われます。弊社では補助金・助成金の診断と申請代行も承っていますので、ご関心ある方はお申し付けください。エイコー助成金・補助金診断サービスにて貴社に沿う助成金・補助金の診断も行っております。
▼道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令（警察庁HP）
https://www.npa.go.jp/laws/kaisei/hirei1110.pdf
＃本年４月より白ナンバーでもアルコール検知が義務化
２０２２年４月１日より、「白ナンバー事業者へのアルコール検査義務化」が義務化される。本件は道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令で「安全運転管理者の業務」としてアルコール検査が追加されるというものだ。
内容は
①運転の前後に対して目視およびアルコール検知器を使用して酒気帯びの有無を確認すること。
②その確認の記録をデジタルレコーダーや日誌等で1年間保存すること。
③正常に機能するアルコール検知器を常備することになります。
１．アルコール検知義務化の背景
事業用自動車（緑ナンバー）については、既に2011年よりアルコール検知の法令義務化がなされていたのだが、私論バーを使用する事業者には義務化まではなされていなかった。それが、2021年6月の千葉県で起きた白ナンバートラック（そもそもこの事業者は○○運送を名乗るのに白ナンバーとは違和感を持つのだが）の飲酒運転での複数児童の死亡事故を切っ掛けに、今次の白ナンバー事業者も義務化の方向付けがなされた。
２．義務化の対象となる白ナンバー事業者
・定員11名以上の車を1台以上使用している事業所
・自動車を5台以上使用している事業所（50ccを超える自動二輪車は1台あたり0.5台換算）
※本件は安全運転管理者の管理業務となっているが、安全運転管理者の選任条件は変わらない。なお安全運転管理者を選任して警察に届け出ている白ナンバー事業者は全国に約34万社あるらしい。
３．適用開始時期は？
目視での確認と記録を1年間保存する取り組みは2022年4月1日から、アルコール検知器での確認は2022年10月1日から始まります。改正案発表当初はアルコール検知器での確認も4月からという内容でしたが、パブリックコメントにて「準備期間が必要」との声を受け、10月に延期になった経緯があるらしい。
４．記録の仕方など、形式に定めがあるのか？
電子ファイル等のデジタルデータに限らず、紙に記述する形でも大丈夫です。1年間の保存が必要です。
決まった書類形式はないが、既に義務化されている緑ナンバーで「点呼記録簿」等を参考とすることが勧められている。
５．科される罰則は？
アルコールチェックを怠っていた場合は安全運転管理者の業務違反となる。なお、飲酒運転を行った場合は、道路交通法の酒気帯び運転等の禁止違反として、代表者や運行管理責任者などの企業内の責任者も５年以下の懲役又は１００万円以下の罰金が科される場合があり得る。
法人に対しても罰金又は科料を課せられる可能性がある。 会社としての対応不備によって飲酒運転が生じたといえるような場合、刑事責任が科される可能性があり、本件の運用開始によってこれまで以上にＣＳＲ対応不足として社会的信用を失う事になる場合があるだろう。
６．直行直帰やレンタカーを活用する際も必要か？
直行直帰で社用車を使用する場合も、アルコール検査と目視での確認を行う必要がある。
目視での確認はカメラ等を活用する事が推奨されているが、携帯電話、業務無線その他の運転者と直接対話できる方法によって状態を確認する事でも問題ないとされている。
レンタカーの利用については「安全運転管理者の選定条件」とされておらず、安全運転管理者の管轄範囲を超えるためレンタカー使用時の検査までは義務化されていないが、ＣＳＲの観点等から安全運転管理規程にレンタカー利用時も適用範囲に加える事が推奨される。
７．アルコール検知器は買える場所は？スマホでは検知できないか？
検知器は1台2,000円～5,000円ほどで一般的な通販サイト等で購入する事が可能です。スマートフォン単体では検知できませんが、スマートフォンと連動できるアルコール検知器とクラウド環境上に検査結果をアップロードするアプリケーションがある様だ。自宅から営業車で直行直帰される事の多い利用では、記録をクラウド上にて管理する事が便利な場合もありそうだ。
８．購入の際に使える助成金・補助金はないのか？
現時点（2022年1月21日）では本件に直結する補助金・助成金は発表されておりません。情報を入手次第、本記事を更新しお伝えいたします。緑ナンバーのアルコールチェック義務化においては助成金が出ておりましたので、白ナンバーについても同様に用意される可能性もあると思われます。弊社では補助金・助成金の診断と申請代行も承っていますので、ご関心ある方はお申し付けください。エイコー助成金・補助金診断サービスにて貴社に沿う助成金・補助金の診断も行っております。
▼道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令（警察庁HP）
https://www.npa.go.jp/laws/kaisei/hirei1110.pdf
＃本年４月より白ナンバーでもアルコール検知が義務化
