ルポルタージュ・損害調査員 その6【損害保険会社におけるテーブルファイアとは】
第6回目のルポルタージュだが、必ずしも調査員に限らないが、現在は死語化している損保業界言葉で「テーブルファイア」といのがあることを記してみたい。
ここで云うテーブルファイア(机上火災)とは、主に保険会社組織が起こしてきた事故の生成による組織的な裏金作りのことを指す。同様の裏金作りのかなり信憑性が根強くあることが、全国都道府県警や検察組織にもあるとウワサされている。
昨今はテーブルファイアの話しは聞かなくなったが、損保組織の構成員が犯す業務上横領は時々報じれてる。そもそも、損保における総合職(昨今は全国型とも呼ばれるは、数年で転勤するが、この業務上横領とか地域社会構成員との癒着を所持させない目的もあると聞く。それでも、総合職も含め、一般職もしくは契約社員、そして調査員とかアジャスターの犯す個人的な業務上横領事件は時々報じれている。
この手の巨額横領に筆頭は、旧大和銀行ニューヨーク支店(現りそな銀行)であったと云う総額日本円換算1100億円という簿外債務を12年間も隠してきたと云うのがNo1だろう。もっとも、この犯罪は、犯人たる行員が、トレーディング業務を担当していたのだが、トレーダーとしての能力が劣っていたのもあるのだろう、損失を穴埋めしようと簿外債務を膨らませ続けたと云うことだが、12年も発覚をブロックして来た能力が凄いというか、大和銀行の内部監査が如何にいいかげんだっただったか判る事案だ。この件で、大和は米当局から日本円350億の罰金と米での営業を禁止された
損保関連に話しを戻すが、保険会社組織の職種を問わず、営業部門でも起こり得るし、営業部門の先兵となる損保代理店での類似事件も時々報道されることがある。一方、損害サービス部門では、事故にまつわり保険金として現金を支払うことができるので、架空の事故を作って、それを架空のもしくは知人の修理工場へ入金させるという手法が多い。現在は、架空預金口座を作ることは難しいが、かつては簡単であったので、架空の被害者名とか修理工場口座を作り、そこに保険金を入金させるという手口だ。
この手の犯罪は、損保の指揮官となる総合職、女性担当者、損害調査員(アジャスター)、代理店など、すべての業種で散発的に生じている。こういう事件は、あまり表沙汰にならず、弁済がなされたりすると、当該人は当然懲戒解雇となるが、告訴もなされず事件化されぬまま組織内の闇となってしまう案件の方が多いだろう。
私の20数年間の調査員の活動中に、所属損保の総合職でも幾らかあったし、調査員(アジャスター)でも存在した。ある程度歴史のある損保では、類似事件は何処の社も起きているのだろう。なお、これは損保に限らず共済とかでも同様で、近年も何処かのJAで億単位の横領が起きている報道を見た記憶からさほど経過していない。
さて、こういう業務上横領、着服、虚偽事故のでっち上げなどの内部犯罪は、言語道断でそれなりに内部監査を強め抑止することに努めるのは当然だが、一方おざなり調査により、本来なら見抜けた虚偽報告事案とか、不当な過剰請求案件を、不十分な調査のままで支払っている事案は、桁違いに多くなっている様に思える。これは、種々の要因があると思えるが、近年世間を驚かす大手企業のデータ偽装とかの企業不祥事案件が絶えないが、様は企業従業員のモラルが低下して来ていることがあるのだろう。ついでに、損保は火災保険料を値上げするとアナウンスしており、大義名分は自然災害が増えたということだが、主にNetCMでのおびただしい火災保険による風水害を利用した疑惑勧誘を見ると、充分な調査もせずに払っているからこそ、疑念のNetCMが減ることなく増えているのだろうなと思っている。
よく、Net記述などで、現代政治家は庶民のことなんかまったく考えちゃいないという類の批判があるが、その政治家がそういう低たらくで生き延びているのも、庶民が低たらくだからに違いないだろう。現代は市場が伸びない中で、企業は減価を圧縮することで利益を生み出そうという意識が強まっている。従業員の評価精度も、コンピューター管理し易い様に数値化して、主に量を中心とした管理に終始している。そうなると、要領の良いものと、愚直に諸規則とか基本理念に沿った活動をしている正直者社員は浮かばれなくなる。そういう中で、モラルの荒廃のマグマは地下で育ち、ある時不正事件として発覚するのだろう。
こういう環境の中で、モラルが欠落したまま、命じられる量をこなし、品質は普及点で騙され続け、自分が定年まで所属できれば良い、将来のことなんか関係ないという意識の構成員が多い企業の将来は正に暗雲が立ちこめざるを得ないだろう。そういう企業でも、経営者はマニュアル化とか個人責任という刃で、充分所属員を飼い慣らしているから大丈夫と思っているのだろうが、モラル破壊が破壊され自分のことしか考えない所属員が多くなった組織は、およそ形骸化した組織風のものであって、もはや組織ではないと思える。
こういう形骸化された組織によって生み出される社会的な弊害は、世の弱者に辛く、強い人に媚びる世界になって行くということがあり、ますます国家という最上位組織を腐食させていくということがあるのだろう。
#損害調査員ルポルタージュ #モラルの低下 #組織の腐食
第6回目のルポルタージュだが、必ずしも調査員に限らないが、現在は死語化している損保業界言葉で「テーブルファイア」といのがあることを記してみたい。
ここで云うテーブルファイア(机上火災)とは、主に保険会社組織が起こしてきた事故の生成による組織的な裏金作りのことを指す。同様の裏金作りのかなり信憑性が根強くあることが、全国都道府県警や検察組織にもあるとウワサされている。
昨今はテーブルファイアの話しは聞かなくなったが、損保組織の構成員が犯す業務上横領は時々報じれてる。そもそも、損保における総合職(昨今は全国型とも呼ばれるは、数年で転勤するが、この業務上横領とか地域社会構成員との癒着を所持させない目的もあると聞く。それでも、総合職も含め、一般職もしくは契約社員、そして調査員とかアジャスターの犯す個人的な業務上横領事件は時々報じれている。
この手の巨額横領に筆頭は、旧大和銀行ニューヨーク支店(現りそな銀行)であったと云う総額日本円換算1100億円という簿外債務を12年間も隠してきたと云うのがNo1だろう。もっとも、この犯罪は、犯人たる行員が、トレーディング業務を担当していたのだが、トレーダーとしての能力が劣っていたのもあるのだろう、損失を穴埋めしようと簿外債務を膨らませ続けたと云うことだが、12年も発覚をブロックして来た能力が凄いというか、大和銀行の内部監査が如何にいいかげんだっただったか判る事案だ。この件で、大和は米当局から日本円350億の罰金と米での営業を禁止された
損保関連に話しを戻すが、保険会社組織の職種を問わず、営業部門でも起こり得るし、営業部門の先兵となる損保代理店での類似事件も時々報道されることがある。一方、損害サービス部門では、事故にまつわり保険金として現金を支払うことができるので、架空の事故を作って、それを架空のもしくは知人の修理工場へ入金させるという手法が多い。現在は、架空預金口座を作ることは難しいが、かつては簡単であったので、架空の被害者名とか修理工場口座を作り、そこに保険金を入金させるという手口だ。
この手の犯罪は、損保の指揮官となる総合職、女性担当者、損害調査員(アジャスター)、代理店など、すべての業種で散発的に生じている。こういう事件は、あまり表沙汰にならず、弁済がなされたりすると、当該人は当然懲戒解雇となるが、告訴もなされず事件化されぬまま組織内の闇となってしまう案件の方が多いだろう。
私の20数年間の調査員の活動中に、所属損保の総合職でも幾らかあったし、調査員(アジャスター)でも存在した。ある程度歴史のある損保では、類似事件は何処の社も起きているのだろう。なお、これは損保に限らず共済とかでも同様で、近年も何処かのJAで億単位の横領が起きている報道を見た記憶からさほど経過していない。
さて、こういう業務上横領、着服、虚偽事故のでっち上げなどの内部犯罪は、言語道断でそれなりに内部監査を強め抑止することに努めるのは当然だが、一方おざなり調査により、本来なら見抜けた虚偽報告事案とか、不当な過剰請求案件を、不十分な調査のままで支払っている事案は、桁違いに多くなっている様に思える。これは、種々の要因があると思えるが、近年世間を驚かす大手企業のデータ偽装とかの企業不祥事案件が絶えないが、様は企業従業員のモラルが低下して来ていることがあるのだろう。ついでに、損保は火災保険料を値上げするとアナウンスしており、大義名分は自然災害が増えたということだが、主にNetCMでのおびただしい火災保険による風水害を利用した疑惑勧誘を見ると、充分な調査もせずに払っているからこそ、疑念のNetCMが減ることなく増えているのだろうなと思っている。
よく、Net記述などで、現代政治家は庶民のことなんかまったく考えちゃいないという類の批判があるが、その政治家がそういう低たらくで生き延びているのも、庶民が低たらくだからに違いないだろう。現代は市場が伸びない中で、企業は減価を圧縮することで利益を生み出そうという意識が強まっている。従業員の評価精度も、コンピューター管理し易い様に数値化して、主に量を中心とした管理に終始している。そうなると、要領の良いものと、愚直に諸規則とか基本理念に沿った活動をしている正直者社員は浮かばれなくなる。そういう中で、モラルの荒廃のマグマは地下で育ち、ある時不正事件として発覚するのだろう。
こういう環境の中で、モラルが欠落したまま、命じられる量をこなし、品質は普及点で騙され続け、自分が定年まで所属できれば良い、将来のことなんか関係ないという意識の構成員が多い企業の将来は正に暗雲が立ちこめざるを得ないだろう。そういう企業でも、経営者はマニュアル化とか個人責任という刃で、充分所属員を飼い慣らしているから大丈夫と思っているのだろうが、モラル破壊が破壊され自分のことしか考えない所属員が多くなった組織は、およそ形骸化した組織風のものであって、もはや組織ではないと思える。
こういう形骸化された組織によって生み出される社会的な弊害は、世の弱者に辛く、強い人に媚びる世界になって行くということがあり、ますます国家という最上位組織を腐食させていくということがあるのだろう。
#損害調査員ルポルタージュ #モラルの低下 #組織の腐食