私の思いと技術的覚え書き

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SLの魅力

2008-04-11 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

 SLと云ってもクルマのベンツSLのこと(これも興味あるクルマではありますが)ではありません。蒸気機関車のSLのことです。私が幼少のころに走っている姿と、かすかな乗車の体験が思い出されます。まあ、その後も、山口線のSLや京都・梅小路機関区でのSLの姿態に感激したことがあります。

 ちょっと前に丹那トンネルのことを記しましたが、このトンネルが完成する以前は、東海道本線は今の御殿場線を走ってしました。御殿場線区間は御殿場駅に向かって急坂が続きます。そこで、御殿場線区間への入り口となる沼津と国府津の駅には、大規模な機関庫が設置されていたのでした。SLの牽引された列車は、これら駅で止まり、機関車の交換や増結(重連と云う)をしたり、給炭や給水を行ったのです。今から20年位前まで、沼津駅には梅小路機関庫と同様な大きな機関庫とターンテーブル(転車台)が残っていたものでしたが、今は影も形もありません。

 ところで、ビデオ画像などでSLの登坂走行風景を見る と、正に生き物の観があります。車両前方からの望遠ショットでは、僅かに左右に車体を振りC62つつ、あえぎ登坂する姿がです。機関士および機関助士の苦労も並大抵のものでなかったろうと想像します。登坂時などボイラーの圧力計を見ての給炭作業や、排煙と夏場の灼熱地獄の様なキャビンでの過酷な労働環境が想像されます。前方視界も極端に悪く、場合により身を乗り出さなければ前方至近の確認も困難であったと思います。

 SLは排煙も多く、熱効率も10%程度と低く、現在ではとても排出ガスの問題とCO2問題から、大量に走らせられるものではありません。しかし、姿を消した現在だからこそかもしれませんが、魅力あるものと感じます。

※写真は京都・梅小路機関区でのC62の動輪部分です。C62には、日本最強馬力、最高速(約120Km/h)のSLです。ボイラーに食い込みそうな大径動輪(直径1,750mm)が魅力の機関車です。




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