一昨日もしくは昨日で、今年の業務を終了した企業も多いのだと思います。そんな中、私の今年の総括と、来たる次年度の予想も含めて記してみます。
まず、総括ですが、この総括を行うこと、すなわち反省をしない人や企業が多すぎると思います。率直な反省と責任の所在の特定があって、始めて組織は時代の変化に即し対応できるのだろうと思います。
ところで、私の今年の総括ですが「まあまあの年であった」と云うことになろうかと思います。7月末で会社都合の一方的な解雇にはなりましたが、これは遅かれ早かれ限度が来た問題であり、それがちょっと早まっただけのことであろうと思っています。この、解雇という問題に対して、組織や友人だと思っていた仲間の中で、その多くが如何に欺瞞に満ちたものであったのかが判っただけ良かったこととも思っています。
さて、私の独断としての次年度予測ですが、未だ世界的な大不況の底も見えない状態ですが、間違いなく種々の曲面で悪化が表出して行くのであろうと思います。
米国のビックスリーは、遅かれ早かれ間違いなく潰れるのでしょう。その後は、その資産を如何に世界中の企業がついばむかでしょう。そんな、日本メーカーも現在の10社大勢は不可能となり、陶太合併が進むのでしょう。鈴木修氏は、「自動車業界は7・8月頃に危機的な状況に直面するとし、日本もビックスリー位になるんじゃないか」等と談話を記しています。
さらに、このメーカーの動きにも連動して、ディーラーも相当に再編が進むことでしょう。そして、町の整備・板金塗装工場にも陶太の時代が訪れるものと想像しています。
損害保険業界ですが。次年3月末の各社の決算は相当に悪化するでしょう。まず、大手社を中心に米国関連の投資のロス(不良債権)が相当に生じるからです。それと、新車販売の不振は、自動車保険料の増収にに連動する問題であり、大幅な減収となるのでしょう。
こんな中、大手社も含んだ再編成への動きが必ず出て来ると想像しています。何れにしても保険会社(特に総合職)の給与は高過ぎです。人員整理と合わせて、リストラが進められることでしょう。
最後に、アジャスター関連のことを記してみます。アジャスターは保険会社の子会社となる損害調査会社に所属している訳ですが、近年の形だけの損調会社が形だけ故に官僚化し、無能な管理職(マネージャー)が多く生み出されています。そんな中、保険会社という組織体における意思伝達の遅延が問題となっていると感じられます。そんなことから、損調会社を解散し親会社に統合することが効果があると思います。
そうすれば、損調会社における非弁行為の問題も解決しますし、無能な総合職や無能なアジャスター管理職が排除できます。もちろん、処遇・待遇は総合職と一緒という訳には行きませんが、元々保険会社には、総合職と一般職という区分がありましたが、特別職とすれば良い訳です。なお。移行に当たっては、無能なアジャスターの除外は当然のことでしょう。
ただ、決算上の問題として損害調査会社の運営経費というには、現行では損害調査費として、修理費等と同分類の保険金でまかなわれています。もし、これが保険会社従業員となりますと事業費側が増加するということになります。しかし、保険会社の利益率とは、ロスレシオ(保険金を保険料で除した値)と事業費率(事業費を保険金で除した値)の合計であるコンバインドレシオで生み出される訳ですから同じことなのです。
ついでに、記しておきますが、保険会社における代理店虐めの問題は益々進むでしょう。各代理店は、自らの生き残りへ掛けた道への模索が必要だと思います。
さらに、もう一つですが、今は超大手以外は収支とんとんもしくはマイナスの自動車保険ですが、火災保険(障害保険除く)は、保険会社は儲け過ぎ(つまりロスレシオが低い)です。それに、損害サービスもないに等しい位の悪い会社が大多数です。
追記
こんな悪化する次年を思うと、政府や行政は何とかしてくれとか、組合はどうだとか依存する思いを持つ方が多いのかもしれませんが、大きな間違いだと思います。そんな、依存心を持ったって、本当に必要な者にはなにもしてくれないのが、これら組織だということを肝に銘じる必要があります。