国内ディーラーで新事業の立ち上げ気運か?
下記の小さな記事だが、三重県のトヨタ系ディーラーで、従来事業を継続しつつ、新事業の立ち上げ気運という傾向が見られるこを報じている。この事例としては、三重トヨタのドローン事業、ネッツトヨタ三重でキャンピングカーリースだという。
このことは、未だ全国での傾向までを決め付ける訳には行かないが何を示すのだろうか。
トヨタディーラーは、2年前に全5チャンネルのディーラーに対し、従来既得権として与えられていた専売車種が、全チャンネル併売により奪われた。これは、あくまでメーカーの都合で、製造ラインの集約により、車種数を限定することで、販売全体のパイが縮小する中で、製造ラインの稼働率向上、すなわち原価を上げないための策が起因となるのだろう。
この新事業以前に、既にトヨタディーラーでは、既存の5チャンネルを崩し、東京ではトヨタモビリティ東京(TMT)にほぼ全ディーラーが集約された。神奈川県では横浜トヨペットが核となりウェインズトヨタ神奈川グループとして、従来のトヨペット、カローラ、ネッツ店が統合した新事業体が生まれている。我が住まい地静岡でも、静岡最大のトヨタディーラーである静岡トヨペットが核となり、カローラ静岡とネットトヨタスルガの3社が統合してトヨタユナイテッド静岡として、静岡県トヨタディーラーでも飛び抜けたトップディーラーが生まれている。つまり、トヨタ本体のディーラー5チャンネル併売という既得権の剥奪施策は、既存トヨタチャンネルの統合という方向を示していることになるのだろう。
また、一昨年度(20年)には、トヨタディーラーでの不正車検問題が全国多くで生じたが、これは新車販の伸び代が失われ、ディーラー経営としてサービス売上重視という背景の中で生まれたのではないかと想像している。このディーラー経営にとってサービス売上重視という思考は、90年バブル崩壊以降に保有台数の伸張が失われた、国内貨物車4ディーラーでは、もっと以前から生じており、今や国内貨物車4ディーラーは都道府県というエリアを越えた、もっと広域の組織とか、三菱ふそうの様にメーカー自体が仕切る全国組織ディーラーという形態に大きく様変わりしていた。
冒頭の新事業への展開だが、国内景気とか所得が停滞する中、何処まで成功できるか未知数のところでもあるが、このまま全店併売という施策を受け入れざるを得なかった既存トヨタ系ディーラーにとって、座して死を待つのではなく、果敢に新事業で事態改善を目指すと云う方向性は一つの解なのだろう。そして、このことは今次のトヨタディーラーに限らず、ディーラー以外の既存の整備事業、板金事業、カーアフターマーケット事業者も模索しているもしくは模索しなければならない事業と思える。
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三重県内のトヨタ系ディーラー 相次ぎ新事業立ち上げ 三重トヨタはドローン ネッツ三重はキャンピングカーのレンタル 国内新車市場人口減で縮小新たな収益源確保急ぐ
中部経済新聞 5/23(火) 5:15配信
三重県のトヨタ系ディーラーが相次いで新規事業を立ち上げる。三重トヨタ自動車グループ(津市)はドローン、ネッツトヨタ三重(同)はキャンピングカーのレンタルに参入した。国内新車市場の縮小やサプライチェーン(供給網)の混乱に備え、成長分野で新たな事業を見いだし、持続可能な経営基盤を確立する動きが本格化してきた。
下記の小さな記事だが、三重県のトヨタ系ディーラーで、従来事業を継続しつつ、新事業の立ち上げ気運という傾向が見られるこを報じている。この事例としては、三重トヨタのドローン事業、ネッツトヨタ三重でキャンピングカーリースだという。
このことは、未だ全国での傾向までを決め付ける訳には行かないが何を示すのだろうか。
トヨタディーラーは、2年前に全5チャンネルのディーラーに対し、従来既得権として与えられていた専売車種が、全チャンネル併売により奪われた。これは、あくまでメーカーの都合で、製造ラインの集約により、車種数を限定することで、販売全体のパイが縮小する中で、製造ラインの稼働率向上、すなわち原価を上げないための策が起因となるのだろう。
この新事業以前に、既にトヨタディーラーでは、既存の5チャンネルを崩し、東京ではトヨタモビリティ東京(TMT)にほぼ全ディーラーが集約された。神奈川県では横浜トヨペットが核となりウェインズトヨタ神奈川グループとして、従来のトヨペット、カローラ、ネッツ店が統合した新事業体が生まれている。我が住まい地静岡でも、静岡最大のトヨタディーラーである静岡トヨペットが核となり、カローラ静岡とネットトヨタスルガの3社が統合してトヨタユナイテッド静岡として、静岡県トヨタディーラーでも飛び抜けたトップディーラーが生まれている。つまり、トヨタ本体のディーラー5チャンネル併売という既得権の剥奪施策は、既存トヨタチャンネルの統合という方向を示していることになるのだろう。
また、一昨年度(20年)には、トヨタディーラーでの不正車検問題が全国多くで生じたが、これは新車販の伸び代が失われ、ディーラー経営としてサービス売上重視という背景の中で生まれたのではないかと想像している。このディーラー経営にとってサービス売上重視という思考は、90年バブル崩壊以降に保有台数の伸張が失われた、国内貨物車4ディーラーでは、もっと以前から生じており、今や国内貨物車4ディーラーは都道府県というエリアを越えた、もっと広域の組織とか、三菱ふそうの様にメーカー自体が仕切る全国組織ディーラーという形態に大きく様変わりしていた。
冒頭の新事業への展開だが、国内景気とか所得が停滞する中、何処まで成功できるか未知数のところでもあるが、このまま全店併売という施策を受け入れざるを得なかった既存トヨタ系ディーラーにとって、座して死を待つのではなく、果敢に新事業で事態改善を目指すと云う方向性は一つの解なのだろう。そして、このことは今次のトヨタディーラーに限らず、ディーラー以外の既存の整備事業、板金事業、カーアフターマーケット事業者も模索しているもしくは模索しなければならない事業と思える。
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三重県内のトヨタ系ディーラー 相次ぎ新事業立ち上げ 三重トヨタはドローン ネッツ三重はキャンピングカーのレンタル 国内新車市場人口減で縮小新たな収益源確保急ぐ
中部経済新聞 5/23(火) 5:15配信
三重県のトヨタ系ディーラーが相次いで新規事業を立ち上げる。三重トヨタ自動車グループ(津市)はドローン、ネッツトヨタ三重(同)はキャンピングカーのレンタルに参入した。国内新車市場の縮小やサプライチェーン(供給網)の混乱に備え、成長分野で新たな事業を見いだし、持続可能な経営基盤を確立する動きが本格化してきた。