以前の記事ですが再掲します。
今回のエンジンマウント(インシュレーター)は、乗用車でなく大型バスの話です。このエンジンマウントですが、3ヶ月や12ヶ月(車検)の点検項目にもなく、それ程に傷み難い部品だと感じているのがほとんど方の意見でしょう。
今回のケースでは、エンジンルームの点検中、エンジンマウントのプレートの接合面(いわゆる加硫接着)の部分に、随分深い亀裂が観察されたのです。そこで、エンジンマウント4点のすべてを明細に観察して見ると、どれも似た様な状態が観察され、プレートへのマウントラバーの加硫接着部の剥がれが生じていると判断しました。これは危険と、直ちに取扱いディーラー(UDトラックス)に部品発注しました。(4ヶ合計8万近くと結構に高額でした。)ついでに、該当ディーラーに聞いたところ、ある程度の経年車では時々生じている様子とのことです。これがもし、ぶち切れたとすれば、駆動および被駆動の反力を受けますので、エンジン自体が落下することはクロスメンバーあることからないとしても、エンジンは大きく変移して傾き、接続パイピングや補機類に大きなダメージを負うことになるでしょう。もし、オールタネーターB端子が金属部分に接触すれば、極端な大電流でハーネスやバッテリーから発火して車両火災に至る可能性だって考えられます。何れにしても、大ききなショックと共に走行不能に陥ることは確かなことでしょう。
さて、この車種においては、よくある損傷の様で、部品は発注の翌日には入荷し、早速取替作業を行いました。4点支持の内、前部2点(クラッチベルハウジング部)が、主な荷重を負担している様ですが、完全に加硫接着部位がはがれ分離していました。後部2点は、亀裂は深いものの辛うじて分離はしておらず、時間の問題で何れは完全に分離し、先に記した様な大事になる前に発見できて良かったというものです。
関係追記
乗用車では、まずこの様な加硫接着の分離なんていうのは、今ではお目に掛かれないことでしょう。そもそもサスブッシュと同様に圧入などで組み付けられていることが多いからです。但し、乗用車系でも、マウントラバーの劣化亀裂は時々あり、エンジン位置の変位大から振動などの問題を生じることを知ります。
それと、これは事故車のことですが、液封式(液体封入式=内部の液体をオリフィスを通過させるダンピング式)では、表面ラバーが薄いことから、事故の衝突減速Gによるエンジン慣性移動によって、簡単に破ける例を結構見て来ました。あと、BMWなんかで多い、リヤマウントプレートがアルミダイキャストでは、エンジンの移動により、マウントプレートが簡単に割れてしまうというのは結構見ました。
※写真は上がエンジン後部側、下がクラッチベルハウジング下部。
今回のエンジンマウント(インシュレーター)は、乗用車でなく大型バスの話です。このエンジンマウントですが、3ヶ月や12ヶ月(車検)の点検項目にもなく、それ程に傷み難い部品だと感じているのがほとんど方の意見でしょう。
今回のケースでは、エンジンルームの点検中、エンジンマウントのプレートの接合面(いわゆる加硫接着)の部分に、随分深い亀裂が観察されたのです。そこで、エンジンマウント4点のすべてを明細に観察して見ると、どれも似た様な状態が観察され、プレートへのマウントラバーの加硫接着部の剥がれが生じていると判断しました。これは危険と、直ちに取扱いディーラー(UDトラックス)に部品発注しました。(4ヶ合計8万近くと結構に高額でした。)ついでに、該当ディーラーに聞いたところ、ある程度の経年車では時々生じている様子とのことです。これがもし、ぶち切れたとすれば、駆動および被駆動の反力を受けますので、エンジン自体が落下することはクロスメンバーあることからないとしても、エンジンは大きく変移して傾き、接続パイピングや補機類に大きなダメージを負うことになるでしょう。もし、オールタネーターB端子が金属部分に接触すれば、極端な大電流でハーネスやバッテリーから発火して車両火災に至る可能性だって考えられます。何れにしても、大ききなショックと共に走行不能に陥ることは確かなことでしょう。
さて、この車種においては、よくある損傷の様で、部品は発注の翌日には入荷し、早速取替作業を行いました。4点支持の内、前部2点(クラッチベルハウジング部)が、主な荷重を負担している様ですが、完全に加硫接着部位がはがれ分離していました。後部2点は、亀裂は深いものの辛うじて分離はしておらず、時間の問題で何れは完全に分離し、先に記した様な大事になる前に発見できて良かったというものです。
関係追記
乗用車では、まずこの様な加硫接着の分離なんていうのは、今ではお目に掛かれないことでしょう。そもそもサスブッシュと同様に圧入などで組み付けられていることが多いからです。但し、乗用車系でも、マウントラバーの劣化亀裂は時々あり、エンジン位置の変位大から振動などの問題を生じることを知ります。
それと、これは事故車のことですが、液封式(液体封入式=内部の液体をオリフィスを通過させるダンピング式)では、表面ラバーが薄いことから、事故の衝突減速Gによるエンジン慣性移動によって、簡単に破ける例を結構見て来ました。あと、BMWなんかで多い、リヤマウントプレートがアルミダイキャストでは、エンジンの移動により、マウントプレートが簡単に割れてしまうというのは結構見ました。
※写真は上がエンジン後部側、下がクラッチベルハウジング下部。