1964年(S39)放送という、今から56年も前の自動車製造の最先端、試作車試験の場というのをNHKが編集して放映したのがYoutubeにアップされており、興味深く視聴した。
この映像を見ながら、以下の如き様々な思いが込み上げてくるのだった。
①NHKと云うのは、ここ十年を超えて見ることはなくなったが、往時はこの様な通常では外部の者が見ることができぬ映像を伝えるジャーナリズムの心を失っていなかったことを思う。この番組において取材交渉も含め、NHK側担当者の熱心な情熱が、往時の日産自側を動かしたと思える。
②S39年頃と云うのは、我が国のモーターリゼーションが立ち上がりだし急速に生産台数が増えつつある時代だったろう。この番組内で最高速250km/hを目指しているが、それは要するにエンジン馬力200ps程を目指していたんだろうと思える。当時の市販仕様が100ps程の時代に、それはなかなか大変なことであったのだろう。
③番組内には出てこないが、この実験部門の上に、エンジン開発部門があり、そこで様々な試作エンジンの設計、改造、開発があったのだろう。
④番組内で実験部門課長の難波康晴氏(故人)だが、後に日産のサファリラリーやルマン24hなど日産ワークスの総指揮を執り、NISMO初代社長となる方だ。
⑤当時の日産は販売シェアはトヨタと拮抗しており、車種平均においてエンジンや走りの性能は、間違いなくトヨタを超していただろう。それは、この番組以降の各種レース戦跡からも明らかなことだ。
⑥その様なクルマとしての高性能とは裏腹に、日本の総車両生産台数の増加と共に日産はシェアを落として行く歴史を辿る。その要因は、総体としてクルマ作り(マスプロダクション)の追求不足、世のニースを掴んだ企業戦略の不足、労働組合との軋轢など、様々な要因があるのだろうが、結論は代々の経営者の力量不足(ボンクラ)が招いた帰結だろう。
⑦この番組では直接的に表現はなされていないが、この様な実験部門の発言力は現在より相当に大きかったと思える。現在、種々のクルマを運転し、国産・輸入車共に感じるのは、評価の不足を感じることは多い。
NHK 現代の映像 Nissan 特命試走車 1964年(S39/10/25放送)31分
https://www.youtube.com/watch?v=Wie9AEYICWg
この映像を見ながら、以下の如き様々な思いが込み上げてくるのだった。
①NHKと云うのは、ここ十年を超えて見ることはなくなったが、往時はこの様な通常では外部の者が見ることができぬ映像を伝えるジャーナリズムの心を失っていなかったことを思う。この番組において取材交渉も含め、NHK側担当者の熱心な情熱が、往時の日産自側を動かしたと思える。
②S39年頃と云うのは、我が国のモーターリゼーションが立ち上がりだし急速に生産台数が増えつつある時代だったろう。この番組内で最高速250km/hを目指しているが、それは要するにエンジン馬力200ps程を目指していたんだろうと思える。当時の市販仕様が100ps程の時代に、それはなかなか大変なことであったのだろう。
③番組内には出てこないが、この実験部門の上に、エンジン開発部門があり、そこで様々な試作エンジンの設計、改造、開発があったのだろう。
④番組内で実験部門課長の難波康晴氏(故人)だが、後に日産のサファリラリーやルマン24hなど日産ワークスの総指揮を執り、NISMO初代社長となる方だ。
⑤当時の日産は販売シェアはトヨタと拮抗しており、車種平均においてエンジンや走りの性能は、間違いなくトヨタを超していただろう。それは、この番組以降の各種レース戦跡からも明らかなことだ。
⑥その様なクルマとしての高性能とは裏腹に、日本の総車両生産台数の増加と共に日産はシェアを落として行く歴史を辿る。その要因は、総体としてクルマ作り(マスプロダクション)の追求不足、世のニースを掴んだ企業戦略の不足、労働組合との軋轢など、様々な要因があるのだろうが、結論は代々の経営者の力量不足(ボンクラ)が招いた帰結だろう。
⑦この番組では直接的に表現はなされていないが、この様な実験部門の発言力は現在より相当に大きかったと思える。現在、種々のクルマを運転し、国産・輸入車共に感じるのは、評価の不足を感じることは多い。
NHK 現代の映像 Nissan 特命試走車 1964年(S39/10/25放送)31分
https://www.youtube.com/watch?v=Wie9AEYICWg