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小池さんは軍事政権を手本にしているのではないか」 小池都知事を刑事告発した元側近が語る“専制政治”の恐ろしさ

2024-07-01 | コラム
「小池さんは軍事政権を手本にしているのではないか」 小池都知事を刑事告発した元側近が語る“専制政治”の恐ろしさ
6/26(水) 6:08配信 デイリー新潮

 今月20日に告示された東京都知事選挙。小池百合子都知事(71)の学歴詐称問題について刑事告発した元「都民ファーストの会」事務総長の小島敏郎氏が語った、小池氏に投票することの危険性とは――【前後編の前編】。

【写真を見る】美脚を披露するキャスター時代の小池百合子氏(1992年)

 誰しも初めての戦いでは「チャレンジャー」です。今回の蓮舫さんと同じく、小池さんも2016年の初陣では挑戦者として、当時のエスタブリッシュメントだった自公体制をリセットすべく挑みました。もっともそうした候補者は、自民や労組といった組織を基盤とする支持は得られないため、もっぱら無党派層への浸透を狙うものです。

 私は小池さんを思想信条のない人だと言い続けてきました。彼女は、当選を果たすために何が必要かによって、打ち出す言葉や政策を縦横無尽に変える。これに対しては「有権者の意見を臨機応変に吸い上げている」という積極的な評価もある一方で、多くの人の期待を裏切ることになります。

「勝つための手段に過ぎない政策」
 端的な例として、かつて率いた希望の党では「2030年までに原発ゼロ」という政策を掲げていました。といっても、当時は国政復帰を画策するにあたり、安倍(晋三)さんを払いのけなければならず、安倍さんと考えを異にする小泉(純一郎)さんを味方につけようと考えた。だから原発廃止となったわけで、決して信念に基づいた政策ではない。勝つための手段に過ぎなかったのですが、もう誰も覚えていないでしょう。「ゼロ公約」は響きのよいコマーシャルと同じで、「満員電車ゼロ」はJRなのか都営地下鉄なのかも不明。具体的な政策も年次計画もないただの夢でしかありません。それでも小池さんからすれば「夢を買って私に投票してくれたのだからよかったじゃない」といったところでしょう。

「専制政治」
 挑戦者で始まった小池さんは8年たって権力者になり、当初掲げていた「都庁記者クラブの開放」も、今では「そんなこと言いましたっけ」と意に介さない。都民に知らせず意見を聞かず、利権集団だけで都政を動かしても誰も何も言えない「専制政治」、これが「女帝の都政」です。

 組織票に支えられるエスタブリッシュメントにとって、投票率が上がっては都合が悪い。今回の選挙戦では、小池さんはほとんど表に出てこないのではないかと予想しています。自民に公明党、連合の支持まで取り付けて、投票率が下がればなおいい。公開討論会などで選挙戦が盛り上がっては困るのです。16年の初戦は無党派の票を取り込み、2期目の20年は自民票を取って安定都政を作る。そして今回は連合と組んで立憲民主党の頭と胴体を分裂させるのが目標でしょう。現在進めている「カスハラ防止条例」の制定は、連合への“毒まんじゅう”となったわけです。

軍事独裁政権かと見紛うような言い回し
 私は「文藝春秋」(24年5月号)で小池さんの学歴詐称をあらためて告発しましたが、本人は1976年10月にカイロ大学を卒業したとしているのに、会見で示された卒業証書には学位授与は12月とある。さらに、これを誰も問題にしていないのだから不思議です。

 先頃は公約について「首都防衛」と口にし、これまでも「粛清」「排除」といった発言がありましたが、いずれも軍事独裁政権かと見紛うような言い回しです。彼女がカイロで過ごした5年余りは、人格の形成に大いに影響したことでしょう。青年期の体験や思想は、その後の言葉の選び方に色濃く反映されます。あるいは民主主義ではなく、エジプトのサダトの軍事政権を手本としているのではないかとさえ感じます。

 私は今回の選挙公報の「カイロ大学卒」という記述の有無を見る前に、50年近くにわたって「首席で卒業」とうそをついてきた小池さんを刑事告発しました。そうした虚飾に周囲はあっさりだまされ、本人は味をしめてマスメディアを使いながら生きていくという人生の方向性が決まった。それなのに世間は「うそなのだろうけど証明できないから仕方ない」と諦めてしまっている。これは大変なピンチです。専制政治とは、有権者による諦めに支配されることで進んでいくのです。

 小島敏郎 元「都民ファーストの会」事務総長

 後編「『自分の都合の良いように言葉をもてあそぶな』 キャスター・吉川美代子が小池都知事を辛口批判」では、キャスターの吉川美代子氏が元キャスターである小池都知事、蓮舫議員についての辛辣な人物評を紹介している。

「週刊新潮」2024年6月27日号 掲載 新潮社

#小池さんは軍事政権を手本にしているのではないか(新潮社)


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