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大阪堺市 民間不正車検で経営者ら逮捕

2023-02-07 | 事故と事件
大阪堺市 民間不正車検で経営者ら逮捕
 この記事だが、犯罪発覚の端緒は何かと思考すると、➀国交省運輸支局の監査、➁ユーザーとのトラブルからの申告、➂類似同業者からのたれ込み辺りが想定できる。そもそも警察が、整備工場など個別民間企業をチェックなどしている訳がないからだ。

 昨年、一昨年と、いわゆる民間車検(指定工場)の不正が大きく取り上げられたが、とりわけ多かったのがトヨタ系ディーラーの短時間車検を運営している工場だった。過去ブログ記事にも記した私見だが、これはディーラーという企業の検査員が何も云えない発言できない、本来なら国の検査を代行する見なし公務員の立場なのだが、およそそういう使命を行使できかったことにあると記して来た。その様な、点ではディーラー検査員より、それ以外の指定工場の方が、検査員は使命感を持って活動している者が多いと、私の実際に知見してきた多くの指定工場の実態としてはあると思えている。つまり、ディーラー検査員より、それ以外の検査員の方が、より高い権威と発言力を持ち、職業正義を持っていると思っているところだ。

 しかし、民間指定工場でも、今回の報じられている様に悪い工場もあることは事実なのだが、逮捕までに至る事件は少ない様に思える。それと、今回10名逮捕と記してあるが、そのすべてが該当工場者とは思えないので、常習的にそこに不正改造車を入庫させていた、別の業者(おそらく中古車業など)か、不正改造の車両所有者が入っているのではないだろうか。

 この辺りになって来ると、全国地方運輸支局の監査でも、過去の車検の記録とか現在の工場の稼働実態程度しか判らず、それによって行政処分を下せる権限と、悪質な場合は刑事告訴するという場合があるが、今回の場合はこの後者のケースに該当するのではないだろうか。

 それと数値的なことが記してあるので、ちょっと分析して見たい。H29年(2017)から昨年一杯まで5年間となるが、その間に14千台の不正車検で約3億円の売り上げたとある。となると、この5年の年間不正車検台数は2800台/年であり、不正売上は6千万/年となる。となると、不正車検1件当りの単価は2.1万円となる。やけに低額過ぎる様に感じるところだ。


※写真はGoogleMAPのストリートビューより
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「1日で通す」1万4千台を不正車検 容疑で整備会社代表ら逮捕
産経新聞 2023/2/6 18:37
 検査の一部を省いて不正に車検を通したとして、大阪府警は6日、道路運送車両法違反などの疑いで、堺市美原区の自動車整備会社「ウメモト自動車」代表、梅本卓実容疑者(50)=大阪府富田林市喜志町=ら男10人を逮捕したと発表した。梅本容疑者は「1日で車検を通すことを売りにしていた」と容疑を認めている。
 ほかに逮捕されたのは同社の検査員や、車検の依頼者らで、府警は6日、法人としての同社を同容疑で大阪地検堺支部に書類送検した。同社はブレーキの点検や部品の劣化状況の確認などを省いた不正車検を繰り返し、違法に改造された車両の車検も通していた。平成29年以降、約1万4千台の不正車検で約3億円を売り上げたとみられる。
 梅本容疑者の逮捕・送検容疑は共謀し昨年6~8月に行った計5台の車検で、必要な検査や整備を実施せずに、車検に通ったとする「保安基準適合証」を作成したなどとしている。


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1 コメント

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Unknown (通りすがり)
2023-02-07 14:33:14
ダイハツ工業ディーラーですかね。

トヨタグループ伏魔殿なので文春か新潮辺りですっぱ抜いてくれると嬉しいんですが。

トヨタ自動車の悪事が全て暴かれ白日の下に晒された上でトヨタが然るべき罰を受け解体される事を祈ってるよ。
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