【再掲】疑義事案との闘い(その10)
初稿2008-10-01 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
今回は先回お伝えした「作り事故」について、更に掘り下げて紹介してみたい。
作り事故という保険金詐欺絡みのニュースというには、それ程に珍しいものではなく、全国各地で生じ続けている。
この種の犯罪に手を染める輩は、1度だけ行うということはあり得ず、味を占め繰り返し行うことになるから、その結果として新聞記事の様な形で検挙されるに至る訳なのだ。
しかし、事故調査の専門家たるアジャスターとしてみれば、関わった事案において、その不自然さという間接証拠を積み上げることにより、排除して行きたいものだと思うことろだ。それが、保険に求められる公平性であり、その根幹を揺るがすのがこのモラルリスクの問題だからだ。それと、何れ警察に検挙されるとは行っても、この種の犯罪者から、不正支払い分の回収を行うことは相当に困難さがあると考えるのが通常のことだろう。
ところで、損保総研レポート(2019.7)の抜粋を切り抜いたのが添付1~5だが、ここから読み取れることとして、各国の保険詐欺の実態、そしていわゆるコンピューター技術を駆使して、不自然な事故を見つけ出そうという姿勢などが読み取れる。
その様な視点で見ると、日本は米国などと異なり保険金詐欺罪としての特別法はなく、詐欺罪の中に包含していること。
それと、保険会社を管轄する官庁としては、金融監督庁なのだが、ここでの指導方針としては、保険会社の健全経営として、保険契約者の保護が基本となることであろう。しかし、公平な保険金支払というという意味で、無用な保険金詐欺を防ぐために関わると云う視点では、必ずしも十分でない様に感じられることがある。
なお、幾らコンピューターシステムを構築したとしても、その検出データだけを持って保険金詐欺だと断定できるものでなく、最後は担当者の十分な補足調査を踏まえ、当事者との対決する姿勢が欠かせないのは当然のことだろう。
初稿2008-10-01 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
今回は先回お伝えした「作り事故」について、更に掘り下げて紹介してみたい。
作り事故という保険金詐欺絡みのニュースというには、それ程に珍しいものではなく、全国各地で生じ続けている。
この種の犯罪に手を染める輩は、1度だけ行うということはあり得ず、味を占め繰り返し行うことになるから、その結果として新聞記事の様な形で検挙されるに至る訳なのだ。
しかし、事故調査の専門家たるアジャスターとしてみれば、関わった事案において、その不自然さという間接証拠を積み上げることにより、排除して行きたいものだと思うことろだ。それが、保険に求められる公平性であり、その根幹を揺るがすのがこのモラルリスクの問題だからだ。それと、何れ警察に検挙されるとは行っても、この種の犯罪者から、不正支払い分の回収を行うことは相当に困難さがあると考えるのが通常のことだろう。
ところで、損保総研レポート(2019.7)の抜粋を切り抜いたのが添付1~5だが、ここから読み取れることとして、各国の保険詐欺の実態、そしていわゆるコンピューター技術を駆使して、不自然な事故を見つけ出そうという姿勢などが読み取れる。
その様な視点で見ると、日本は米国などと異なり保険金詐欺罪としての特別法はなく、詐欺罪の中に包含していること。
それと、保険会社を管轄する官庁としては、金融監督庁なのだが、ここでの指導方針としては、保険会社の健全経営として、保険契約者の保護が基本となることであろう。しかし、公平な保険金支払というという意味で、無用な保険金詐欺を防ぐために関わると云う視点では、必ずしも十分でない様に感じられることがある。
なお、幾らコンピューターシステムを構築したとしても、その検出データだけを持って保険金詐欺だと断定できるものでなく、最後は担当者の十分な補足調査を踏まえ、当事者との対決する姿勢が欠かせないのは当然のことだろう。