一般道で速度194キロ走行で事故、遺族は危険運転罪の適用を求めている
8月中頃の報で気になりPC内にメモしておいた事件だが、大分市内の県道で事故が生じた(詳細不明)が、その加害者側の速度が194キロに達していたということだ。
現代車にはEDRという事故時の車両速度などの技術要件を自動記録しているのだが、この194キロもそこから来ているのだろう。ただし、今回報では検察は、この制限速度を法定速度60キロとすれば、3倍を超える異常な高速だが、事故当時の加害者年齢が19才だったこともあり、危険運転致死罪(法定上限15年禁錮)を見送り、通常の自動車運転処罰法違反(法定最高刑7年禁錮)を適用していると云うことらしい。
なお、一般に危険運転を適用する場合の構成要件は、進行制御困難な明かな高速と云うのがあるが、制限速度の2倍を超えるというのが一定の基準化なされていると聞いている。なお、速度の問題だけでなく、アルコールの影響、信号無視、あおり運転、被告人に危険の認識の欠如もしくは半ば故意性が強いなどの6項目があると云う。
ただし、従前にも下記の様なEDR関連の記事を何度か記しているが、EDRで速度を記録して保存するのは、事故の5秒前から、秒間2回の速度(車両表示速度=速度計の値=車輪の回転数)やその他パラメーターで、これをプリクラッシュデータと呼んでいる様だ。一方、衝突が発生(=イベントトリガー)すると、秒間100回の速度変化の値(これは車輪回転ではなくGセンサー値を微分して得られる速度値で10ms毎に最大250msまでの速度変化とその他のパラメーター値を記録保存している。このイベントトリガー後の記録データをポストクラッシュデータと呼んでいる様だ。
ここで、注意を要するのはプリクラッシュの速度はあくまで車輪の回転速度であることで、速度計に一定の誤差が生じることは知られているが、同様に誤差が生じることと、事故を回避しようと急制動や横滑りにより、大幅に速度値が乖離する場合もあるということを意識せねばなるまい。
【従前記事】
EDR装置が訴訟にも使われ出していることを感じる判決
2022-07-15 | 事故と事件
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/099d7e2eb3021275e1c2252fa49587c7
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「危険運転致死罪適用を」 194キロ死亡事故で遺族
産経WEST 2022/8/14 19:19
ソースURL:https://www.sankei.com/article/20220814-XS2EUNXUPVIK7ON5KBHTZOTMTY/
大分市で昨年2月、法定速度を大幅に超える時速194キロで走行する車に衝突され、死亡した会社員、小柳憲さん=当時(50)=の姉が14日、市内で記者会見した。大分地検は車を運転していた男を、自動車運転処罰法違反の危険運転致死罪での起訴を見送り、法定刑の軽い同法違反の過失致死罪で起訴しており「なぜ危険運転致死罪を適用しないのか。地検の説明には納得できない」とし、訴因変更を求めたと明らかにした。
小柳さんの姉は、事件当時19歳だった男について「罪を償ってほしい。弟の無念を晴らしたい」と言葉を絞り出した。
起訴状によると、令和3年2月9日、法定速度が時速60キロの県道交差点で、直進した男の車が対向から右折してきた小柳さんの車に衝突。小柳さんを出血性ショックで死亡させたとしている。
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元少年194キロで死亡事故 大分地検、氏名公表せず
産経WEST 2022/7/22 19:55
ソースURL:https://www.sankei.com/article/20220722-Q6PP5I33DBO3ZGA6WH6GWHVKRE/
大分市の県道で2021年2月、法定速度を大幅に超える時速約194キロで乗用車を運転し、死亡事故を起こしたとして、大分地検は22日、自動車運転処罰法違反(過失致死)罪で市内の男(21)を起訴した。
男は事件当時19歳で、実名報道が可能な「特定少年」に当たるが、地検は「結果の重大性などから総合的に判断した」として、氏名を公表しなかった。
起訴状などによると、21年2月9日、法定速度が時速60キロの県道交差点で、直進した男の車が対向から右折してきた乗用車に衝突。会社員小柳憲さん=当時(50)=を出血性ショックで死亡させたとしている。
大分県警は任意で捜査し、大分家裁は同法違反の危険運転致死容疑で検察官送致(逆送)したが、地検は過失致死罪に切り替えて起訴した。「危険運転致死罪と認定し得る証拠がなかった」と説明している。
#一般道で194キロ速度で事故
8月中頃の報で気になりPC内にメモしておいた事件だが、大分市内の県道で事故が生じた(詳細不明)が、その加害者側の速度が194キロに達していたということだ。
現代車にはEDRという事故時の車両速度などの技術要件を自動記録しているのだが、この194キロもそこから来ているのだろう。ただし、今回報では検察は、この制限速度を法定速度60キロとすれば、3倍を超える異常な高速だが、事故当時の加害者年齢が19才だったこともあり、危険運転致死罪(法定上限15年禁錮)を見送り、通常の自動車運転処罰法違反(法定最高刑7年禁錮)を適用していると云うことらしい。
なお、一般に危険運転を適用する場合の構成要件は、進行制御困難な明かな高速と云うのがあるが、制限速度の2倍を超えるというのが一定の基準化なされていると聞いている。なお、速度の問題だけでなく、アルコールの影響、信号無視、あおり運転、被告人に危険の認識の欠如もしくは半ば故意性が強いなどの6項目があると云う。
ただし、従前にも下記の様なEDR関連の記事を何度か記しているが、EDRで速度を記録して保存するのは、事故の5秒前から、秒間2回の速度(車両表示速度=速度計の値=車輪の回転数)やその他パラメーターで、これをプリクラッシュデータと呼んでいる様だ。一方、衝突が発生(=イベントトリガー)すると、秒間100回の速度変化の値(これは車輪回転ではなくGセンサー値を微分して得られる速度値で10ms毎に最大250msまでの速度変化とその他のパラメーター値を記録保存している。このイベントトリガー後の記録データをポストクラッシュデータと呼んでいる様だ。
ここで、注意を要するのはプリクラッシュの速度はあくまで車輪の回転速度であることで、速度計に一定の誤差が生じることは知られているが、同様に誤差が生じることと、事故を回避しようと急制動や横滑りにより、大幅に速度値が乖離する場合もあるということを意識せねばなるまい。
【従前記事】
EDR装置が訴訟にも使われ出していることを感じる判決
2022-07-15 | 事故と事件
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/099d7e2eb3021275e1c2252fa49587c7
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「危険運転致死罪適用を」 194キロ死亡事故で遺族
産経WEST 2022/8/14 19:19
ソースURL:https://www.sankei.com/article/20220814-XS2EUNXUPVIK7ON5KBHTZOTMTY/
大分市で昨年2月、法定速度を大幅に超える時速194キロで走行する車に衝突され、死亡した会社員、小柳憲さん=当時(50)=の姉が14日、市内で記者会見した。大分地検は車を運転していた男を、自動車運転処罰法違反の危険運転致死罪での起訴を見送り、法定刑の軽い同法違反の過失致死罪で起訴しており「なぜ危険運転致死罪を適用しないのか。地検の説明には納得できない」とし、訴因変更を求めたと明らかにした。
小柳さんの姉は、事件当時19歳だった男について「罪を償ってほしい。弟の無念を晴らしたい」と言葉を絞り出した。
起訴状によると、令和3年2月9日、法定速度が時速60キロの県道交差点で、直進した男の車が対向から右折してきた小柳さんの車に衝突。小柳さんを出血性ショックで死亡させたとしている。
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元少年194キロで死亡事故 大分地検、氏名公表せず
産経WEST 2022/7/22 19:55
ソースURL:https://www.sankei.com/article/20220722-Q6PP5I33DBO3ZGA6WH6GWHVKRE/
大分市の県道で2021年2月、法定速度を大幅に超える時速約194キロで乗用車を運転し、死亡事故を起こしたとして、大分地検は22日、自動車運転処罰法違反(過失致死)罪で市内の男(21)を起訴した。
男は事件当時19歳で、実名報道が可能な「特定少年」に当たるが、地検は「結果の重大性などから総合的に判断した」として、氏名を公表しなかった。
起訴状などによると、21年2月9日、法定速度が時速60キロの県道交差点で、直進した男の車が対向から右折してきた乗用車に衝突。会社員小柳憲さん=当時(50)=を出血性ショックで死亡させたとしている。
大分県警は任意で捜査し、大分家裁は同法違反の危険運転致死容疑で検察官送致(逆送)したが、地検は過失致死罪に切り替えて起訴した。「危険運転致死罪と認定し得る証拠がなかった」と説明している。
#一般道で194キロ速度で事故