私の思いと技術的覚え書き

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映画の楽しみ/エンドクレジットの音響ロゴのこと

2011-06-29 | コラム
 映画を好きな方も多いと思います。しかし、地方では特にかもしれませんが、たいして大きくない画面と貧弱な音響システムと結構高額な費用により、映画館で楽しむよりDVDやBDで家庭で楽しんでいる方も多いのだと思います。

 大画面と高度な室内音響設計などの十分な設備を備えた立派な映画館には太刀打ちできないものの、家庭用もブラウン管が実質37インチクラスが強度的理由から限界となっていた呪縛から逃れ、フラットディスプレーが主流となった現在、40インチを越える家庭内としては十分な大きさで、それなりの音響装置を接続すれば、まあそこそこ楽しめる時代になったと感じます。但し、テレビ内蔵のスピーカーシステムは、幾らサラウンド対応などと云っても、貧弱この上ないことはブラウン管時代と同様なことは確かです。

 しかし、映画と比べてしまうと、映画がフィルムの透過光を投射しているのに対し、ブラウン管にしてもフラットディスプレイにしても、輝度に応じて画面を発光させているという原理上、宿命的に暗部階調(黒の階調)が苦手なことは変わりません。つまり。映画館でなら、黒服のスーツを着た紳士のラベルや服地のシワが良く判別できるのに、ブラウン管にしてもフラットディスプレーにしても、黒つぶれで判り難くなってしまうことなど、よくあることを経験します。なお、現在のところフラットディスプレーには、LCD(液晶)とプラズマ方式の二方式がありますが、どちらかと云うとプラズマ方式の方が暗部表現に優れている様な話を聞きますが、そこまで見比べ確かめた訳ではありません。

 さて、多くの映画におけるエンドクレジットで、キャストやスタッフの名前などがテーマミュージックを背景にロールアップして行きますが、最後の最後にDOLBY DIGTAL とか dts とかのロゴが表示されます。これは、ご存じの方も多いと思いますが、映画用の音響記録再生方式のプロダクトメーカーのクレジットです。

 DOLBY は、米国ドルビー研究所に開発したもので、初期のアナログ記録から、後方スピーカーに対応して反射音や移動音を再現するサラウンド、大画面内で役者のセリフの定位感を向上させるなどしたプロ・ロジック、そして、これらすべてを包含しデジタル記録で信号を圧縮符号化(コード)し、再生時に伸張(デコード)させるものです。

 一方、dts は比較的新しい方式ですが、米国dts社により開発されたデジタル・シアター・システムズ(Digital Theater Systems)です。音質的には、サンプリング周波数おいびビット深度が高く(48kHz・24bit)、従来の DOLBY より優れているとされており、DVDソフトでも dts 記録されたものは多く存在しますが、古めのプレーヤーでは、デコードに未対応のものがありますので注意が必要です。



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