再使用不可ボルト&ナットの不可解
最近、とりあえず国産メーカーを前提としての話しだが、サスペンションなどで、「こんな太いボルトがメーカーからは再使用ボルト&ナットに設定されているがどうして?」と思う機会があったので知って戴きたい。
具体的事例に入る前に、従来再使用不可ボルトもしくはナットとは、多くの場合ナット側に緩み防止のナイロンブッシュ入りナットとか、ドライブシャフト最末端となる大軸径カシメナット、排気マニホールド直下の締結ナットで緩み防止のカシメ変形処理がなされている、ブレーキ系の末端でキャリパーとのユニオンボルト(内部が中空のボルト)の場合は、ムリなく理解できるところだろう。しかし、今回事例はNetで見つけたのだが、ヴェゼル(RU3)の事例だが、ここまでのボルトが再使用不可の指定なのかとちょっと驚きを禁じ得ない思いもあるので紹介してみたい。
事例は、ヴェゼル(RU3)で、ストラットとステアリングナックルを締結しているボルト(おそらくM14程だと推定される)だが、これが再使用不可をメーカーは指定しているのだ。また、ブレーキキャリパは、上下をステアリングナックルと締結しているが、このボルト(M12程か)も再使用不可ボルトだという。
これら理由は、究極の目的はひとえに安全のためと云うことは理解できるところなのだが、たかがボルトと云え、M14-100サイズ辺りのボルトとなると税込み400円程の費用が掛かり、本気で全数替えていたら、結構な金額加算を要する訳だ。
確かに、ある程度経年使用し一部錆などが生じたボルトは使用期間中の応力の繰り返し荷重を受けており疲労の蓄積も進んでいる可能性もあるから、メーカーとして取替指定して、万が一の場合に備えたいという思考も理解するところだ。特に、米国など訴訟社会になると濡れた猫を電子レンジで乾かそうとして死んだのを、そういう注意書きがなされていなかったことを持って、製造メーカーに賠償を命じる事例があるくらいだから、万が一にも突っ込まれないデフェンスを張り巡らしたいという思考が働くのかもしれない。
しかし、こんな事例を見ながら、以下の3事例くらいの場合のことを合わせて考えると解せないなぁと思うところだ。
①一つはサスペンション系でもっとも路面の応力を繰り返し受けつつ、一番多頻度に緩め締めの繰り返し使用がなされる、ハブとホイールの締結ナットなりボルトを再使用不可と云わないのは何故か?
②サスペンションなど、一度仮り組みし試走してから、やっぱりバネレートやダンパーのダンピング特性が合わないと、再度分解し別部品と組み替えると云う機会は多い訳だが、「こんな短時間の使用の場合でも再使用不可だから替えろというのだろうか?」、これらについてはメーカーは特に触れていない。
③大型トラックなどは、過積載の問題もあるにしても、乗用車とは桁が異なるほどの大きな力が各締結ボルトやナットに働く訳だが、ボルトのネジ山異常を点検しろとはメーカーは記しているが、替えろとまで云っていないがどういう訳だろう?
最近、とりあえず国産メーカーを前提としての話しだが、サスペンションなどで、「こんな太いボルトがメーカーからは再使用ボルト&ナットに設定されているがどうして?」と思う機会があったので知って戴きたい。
具体的事例に入る前に、従来再使用不可ボルトもしくはナットとは、多くの場合ナット側に緩み防止のナイロンブッシュ入りナットとか、ドライブシャフト最末端となる大軸径カシメナット、排気マニホールド直下の締結ナットで緩み防止のカシメ変形処理がなされている、ブレーキ系の末端でキャリパーとのユニオンボルト(内部が中空のボルト)の場合は、ムリなく理解できるところだろう。しかし、今回事例はNetで見つけたのだが、ヴェゼル(RU3)の事例だが、ここまでのボルトが再使用不可の指定なのかとちょっと驚きを禁じ得ない思いもあるので紹介してみたい。
事例は、ヴェゼル(RU3)で、ストラットとステアリングナックルを締結しているボルト(おそらくM14程だと推定される)だが、これが再使用不可をメーカーは指定しているのだ。また、ブレーキキャリパは、上下をステアリングナックルと締結しているが、このボルト(M12程か)も再使用不可ボルトだという。
これら理由は、究極の目的はひとえに安全のためと云うことは理解できるところなのだが、たかがボルトと云え、M14-100サイズ辺りのボルトとなると税込み400円程の費用が掛かり、本気で全数替えていたら、結構な金額加算を要する訳だ。
確かに、ある程度経年使用し一部錆などが生じたボルトは使用期間中の応力の繰り返し荷重を受けており疲労の蓄積も進んでいる可能性もあるから、メーカーとして取替指定して、万が一の場合に備えたいという思考も理解するところだ。特に、米国など訴訟社会になると濡れた猫を電子レンジで乾かそうとして死んだのを、そういう注意書きがなされていなかったことを持って、製造メーカーに賠償を命じる事例があるくらいだから、万が一にも突っ込まれないデフェンスを張り巡らしたいという思考が働くのかもしれない。
しかし、こんな事例を見ながら、以下の3事例くらいの場合のことを合わせて考えると解せないなぁと思うところだ。
①一つはサスペンション系でもっとも路面の応力を繰り返し受けつつ、一番多頻度に緩め締めの繰り返し使用がなされる、ハブとホイールの締結ナットなりボルトを再使用不可と云わないのは何故か?
②サスペンションなど、一度仮り組みし試走してから、やっぱりバネレートやダンパーのダンピング特性が合わないと、再度分解し別部品と組み替えると云う機会は多い訳だが、「こんな短時間の使用の場合でも再使用不可だから替えろというのだろうか?」、これらについてはメーカーは特に触れていない。
③大型トラックなどは、過積載の問題もあるにしても、乗用車とは桁が異なるほどの大きな力が各締結ボルトやナットに働く訳だが、ボルトのネジ山異常を点検しろとはメーカーは記しているが、替えろとまで云っていないがどういう訳だろう?
件のボルトですが、軸力を確実に得るために再利用禁止と認識しております。
理由は、件のボルトには軸力安定の為にワックスが塗布されています。
ボルト自身が亜鉛メッキされて摩擦係数が高く、再利用すると必要な軸力が得られないためと認識しています。
とは言え、コスト的な観点はウェブマスタに同意見です。
再利用のために、合いマークなどで元の締付け量を再現するなど方法はありそうですね。