私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

交通事故の怖さ

2018-07-12 | 事故と事件
 数日前のAM6ちょっと過ぎ頃か、沼津市江浦の国道414号線を南下していたら、対向の救急車とすれ違った。それから、数分も経ない中で前方に警察官の誘導の姿と、横転した1BOXカーが対向車線に北向き横たわっているのを視認した、そして、前方至近の左手ガードレールに大きな変形があるので、ここにぶつかっ結果なのだと瞬時に判断できた。つまり、横転車は、私と同様に南方向に進行しており、何らかの原因により車両の左前部を該当ガードレール端部に衝突させたというもので、これは昨今、識者の間で注目をされているスモールオバーラップ試験(微小オフセット)とほぼ同様だろう。その後は、大きな偏心衝突と、1BOXで重心高いから後輪を跳ね上げつつ、車体は左回転しつつ横転にまで至ったのだろう。

 しかし、当該ガードレールだが私の記憶の範囲だが、少なくとも数年前にも同様の事故の損壊が生じており、この1、2年の中で新しく取り換えたものなのだ。つまりこの地点は交通事故多発地点の一つということになろう。

 職業柄もあり、何故この地点で多発するのかと、その他課題はあるのだろうかと分析を試みた。まず、GoogleMAPで該当の地点を拡大したのが写真だが、写真で見るとそれほどにカーブも急でなく、さもない道路に見える。ところが、ここを大型車などで走ってみれば判るが、道路幅員としては6m(ギリ片側3m)というところで、しかも曲がっておりガードレールもあるから、大型同士が出くわすと、そろりそろりと動いて何とか行き違いが出来るかどうかという場所なのだ。

 この早朝の事故のことをある知人に話したら、それは居眠りだろうというが、私の答えはそれはあり得ないということで、そのカーブ以前に幾つもカーブがあって、ここで起こすという必然性がないというものだ。数日後の事故現場に立ち、しばらく道路交通を観察していたが、やはり大型車系は道路が狭いこともありややセンターラインオーバーで来る場合が多い様だ。今回写した車両も明らかにセンターオーバーしているが、これは先を見通せる中でのものであり止むを得ないと思う。しかし、相手車が大型車で、十分に速度を落とさずセンターラインオーバーで旋回して来て、今回の事故1BOX車はとっさに危険を感じて左に回避した結果としてガードレールに衝突して先の状態になったとしよう。この場合、大型車と1BOXカーのルーフ部などと接触した可能性もあり得ると思うのだが。この様な視点を持って該当事故車の見分を優秀な警察だからやってくれてはいると思うが・・・どうだろうか。私が、事故日に事故現場を通り過ぎた時、既にパトカー2台と警察官4名ほどが臨場しており、救急車も搬送した後だったから、事故後30分は経過しているだろう。となると、私の出発時間以前となるから、それらしい大型車にすれ違う可能性はない。また、すれ違っていたとしても、1BOXと大型車が接触しているとしても、まともにぶつかった訳ではないので、すれ違いなど走りながら見ても判らない損傷かもしれない。

 今回の1BOX車の乗員負傷状況は知る由もないが、シートベルトをしていれば命に係わるものではないだろう。しかし、これが多数人が乗っていて死傷者多数だとして、事故の主因は対向車のセンターラインオーバーなのだが、一切それには関わらず、死亡運転者の安全運転義務違反だけで送致されたとしたら恐ろしい世界だろう。それが、交通事故というものの怖さなのだ。なお、今回事故における1BOXカーの過失は、こういう狭い道のブラインドカーブは、何時大型車などがセンターラインを越えて来るかも判らないのだから、十分に減速する必要があり、安全運転義務違反は免れぬことは確かだろう。

※今回事故みたいなのは、その証拠の記録性からドライブレコーダーは有益だろう。しかし、付けていても、運転者死亡などで、あえて不問にしてしまうなんてことがなければ良いのだが。昨今聞く警察不祥事(というか役人不祥事)からは、あながちそんなことはないと云い切れない様にも思ってしまたったら気の毒だろうか。






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