リバースエンジニアリングとは、製品を分解したり動作を解析したりして、その製造手法や動作原理、コンピューターのソースコードなどを調査することです。
現在、隣国の意匠権など知的財産権を侵害する行為が物議を醸しています。しかし、我が国でも高度成長期に向かう中で、欧米諸国の技術を遮二無二にキャッチアップしようと、リバースエンジニアリングの手法が相当に駆使されて来たことは間違いないことでしょう。
また、現在でもある企業が開発してリリースされた製品は、優秀であればあるほど周辺の企業によって直ちにリバースエンジニアリングがなされてしまいます。そして、さらに優秀な製品として発展開発されたり、別の実現手法として類似相当製品が開発されてしまうのだと感じます。
この様に、幾ら優秀な製品を発明開発しても、市場競争の中にあってはタイムラグは生じるものの、その技術は直ちにキャッチアップされてしまうのが宿命的な問題なのでしょう。この発明人の権利を保護する目的で、特許権だとか知的財産権などが認められています。
ところで、世界初のハイブリッドカートして先陣を切ったトヨタのプリウスですが、初代が登場したのは1997年でした。現在、3代目が販売されていますが、登場から13年も経ているのに同等以上の回生エネルギー効率を有するハイブリッド車を販売できているのは、ホンダ程度しかありません。世界中のカーメーカーやサプライヤーは、きっとプリウスを購入して徹底的に分解し、構造や動作原理を解析するリバースエンジニアリングを駆使して来たはずですが、未だキャッチアップできていないという現実があります。この点では、製品をまとめ上げたトヨタの先進性は高く評価されるべきものと感じます。
この理由として想像されるのは、主要構造部位を特許で防御していることがあるのでしょう。そして、バッテリーなどを含め多数の部品サプライヤーの力量と外部企業への販売を禁止する独占契約などの囲い込みにもあるのではないかと想像しています。
本年後半、ベンツやBMWといった欧州勢が、いよいよ本格的なハイブリッドカーを販売することをアナウンスしています。しかし、これらは何れも大排気量エンジンをベースにした、レクサスLS600みたいな大重量のハイグレードのハイブリッド車の様です。ですから、プリウスの様な絶対燃費の良さはあり得ないでしょう。従って、真のエコカーとしての地位は、まだまだ盤石なのではないでしょうか。トヨタ恐るべきです。
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