私の思いと技術的覚え書き

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こうしてクルマの原価低減はしていく

2018-04-16 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 新型車というのは、一件きらびやかな様でいて、近くで見たり乗るたびに、ああこんなとこも、あんなとこもと、従来より安い部品に置き換えられていることに気付かされます。エンジンルームですが、ヘッドカバー(これは輻射音対策の意味もあるでしょうが)に、インテークマニホールドにと従来のアルミから樹脂に置き換わったクルマが多数でしょう。室内に乗り込んで見れば、セーフティーパットは従来のアンコ入りスラッシュ成形は高級車まで、ミドルクラス(といっても300万円台のプリウスまで)以下はオールPP樹脂製です。PP樹脂と云えども、表面のシボ形状とかカーボン調とか金型成型が優れた故に、一見したり写真ではPPとは判別できないながら、触れたりした際の質感は明らかに安っぽさは隠せません。

 ヘッドライトやフォグライトのレンズもポリカ樹脂製、まあ昨今の異形変形ランプではガラスで作ることが困難というのは判らぬでもないが、レンズとボデーを接着し、通常では分解できない構造として、留め構造の省略によるコスト低減。リフレクター系も樹脂を使うことが多く、塗装メッキで安く上げている様です。そして、ドアを閉めればパシャンと安い音がして、パネル内面のサイレンサー省略がされているのが判ると。

 こうして見てくると昔(1990年頃)の国産車および特に輸入車には、現代から比べれば誠にコストを掛けたクルマがあったと思える。ベンツW126のリヤセミトレーリングアームのバカ太いアルミアーム、BMWE39のオールアルミニウムサスペンション(クロスメンバーどころかストラットシェルまでアルミ)、E39とかE46の触媒まで並列配置したディアルエキゾーストなどだ。左近の左右2本出しはBMWでもやってるが、シングル配管を枝分かれさせた、見せる2本出しに変化している。


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