軸なしステア・バイ・ワイヤ量産の記事見て思う
ステア・バイ・ワイヤとは、バイワイヤとは、従来の機械的なリンクなどを介さず、センサーとアクチュエーター間を通信とコンピューターによる制御でコントロールするものを指す。この思想は、元々航空機で取り入れられたものだが、自動車でも20年程前のスロットルから導入され初めて、ブレーキ、そして近年ではステアリングにまで採用される車両が販売される時代に至っている。
ここで、「軸なし」と冠頭に記されている意味だが、現在販売されているステアバイワイヤ車は、ステアリングホイールとステアリングギヤを結ぶシャフトは残され、電気的に正常な状態では、ステアリングホイールとギヤ間の結合が断たれるクラッチが作動し、ステアリングの切れ角に関わらず、電子制御された信号でギヤが駆動されると云うもので、これが「軸あり」に相当する。つまり「軸なし」と云うのは、機械的なフェールセーフ(装置に何らかの不具合が生じた場合、安全に制御を継続させるという概念)が成立するかという問題がある。
これは、スロットルではさほど問題ないが、ステアリングやブレーキでは、故障時のフェールセーフをどう確保するか、極めて問題になるだろう。ブレーキおよびステアリングで現状バイワイヤ化されているクルマは、異常時にハードウェアとして直結する機構を残し、フェールセーフを確保している。
バイワイヤの先端を走る航空機では、当初から機械的ハードウェアのリンクはなくして、バイワイヤ化している。しかし、御巣鷹山ジャンボ墜落で、ハイドロリック系の油圧配管が開放されて、全油圧がゼロとなったことで、すべての動翼が操作不能となった事態を重く見て、各油圧配管ごとに独立したバルブを持たせる他、油圧以外でも電動力で動かせる二重のパワー装置を装備させて現在に至っている。
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軸なしステア・バイ・ワイヤ量産目前 トヨタ系先陣、追う独大手
久保田 龍之介 日経クロステック
2021.09.27
自動車のタイヤとハンドルを機械的につなぐことなく、電気信号でタイヤ角を変えるステア・バイ・ワイヤ(SBW)――。本命の「軸なし」技術の実用化が目前だ(図1)。トヨタ自動車系のジェイテクトが、先陣を切って量産にこぎ着ける見通しである。ドイツ部品大手のSchaeffler(シェフラー)が追いかける。自動運転車に必須の技術とされ、開発競争が本格化し始めた。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/06056/?n_cid=nbpnxt_fbed&fbclid=IwAR3sre5eWDX-Hg42NDkS9xBQUMFa8ITbfWJBRx0YttO9n-geRkXrZARWeoY
ステア・バイ・ワイヤとは、バイワイヤとは、従来の機械的なリンクなどを介さず、センサーとアクチュエーター間を通信とコンピューターによる制御でコントロールするものを指す。この思想は、元々航空機で取り入れられたものだが、自動車でも20年程前のスロットルから導入され初めて、ブレーキ、そして近年ではステアリングにまで採用される車両が販売される時代に至っている。
ここで、「軸なし」と冠頭に記されている意味だが、現在販売されているステアバイワイヤ車は、ステアリングホイールとステアリングギヤを結ぶシャフトは残され、電気的に正常な状態では、ステアリングホイールとギヤ間の結合が断たれるクラッチが作動し、ステアリングの切れ角に関わらず、電子制御された信号でギヤが駆動されると云うもので、これが「軸あり」に相当する。つまり「軸なし」と云うのは、機械的なフェールセーフ(装置に何らかの不具合が生じた場合、安全に制御を継続させるという概念)が成立するかという問題がある。
これは、スロットルではさほど問題ないが、ステアリングやブレーキでは、故障時のフェールセーフをどう確保するか、極めて問題になるだろう。ブレーキおよびステアリングで現状バイワイヤ化されているクルマは、異常時にハードウェアとして直結する機構を残し、フェールセーフを確保している。
バイワイヤの先端を走る航空機では、当初から機械的ハードウェアのリンクはなくして、バイワイヤ化している。しかし、御巣鷹山ジャンボ墜落で、ハイドロリック系の油圧配管が開放されて、全油圧がゼロとなったことで、すべての動翼が操作不能となった事態を重く見て、各油圧配管ごとに独立したバルブを持たせる他、油圧以外でも電動力で動かせる二重のパワー装置を装備させて現在に至っている。
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軸なしステア・バイ・ワイヤ量産目前 トヨタ系先陣、追う独大手
久保田 龍之介 日経クロステック
2021.09.27
自動車のタイヤとハンドルを機械的につなぐことなく、電気信号でタイヤ角を変えるステア・バイ・ワイヤ(SBW)――。本命の「軸なし」技術の実用化が目前だ(図1)。トヨタ自動車系のジェイテクトが、先陣を切って量産にこぎ着ける見通しである。ドイツ部品大手のSchaeffler(シェフラー)が追いかける。自動運転車に必須の技術とされ、開発競争が本格化し始めた。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/06056/?n_cid=nbpnxt_fbed&fbclid=IwAR3sre5eWDX-Hg42NDkS9xBQUMFa8ITbfWJBRx0YttO9n-geRkXrZARWeoY