私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

見くびられた国交省・日野暫定リコール

2022-03-25 | 事故と事件
見くびられた国交省・日野暫定リコール
 虚偽データによる型式審査を行っていた日野自だが、本日(3/25)付けで既販売車のリコールを公示した。その内容は、あくまでECUプログラムを書き換えるだけのものだが、文面には「暫定として」とか「恒久対策が決定しだい改めて処置を実施する」と記されており、あくまで暫定とは認めている。それでないと、既に説明された不正の内容から、耐久試験の途上でHS-SRCを交換していたということと矛盾が生じてしまう。ECUプログラムの改善で治るなら、そうしてHS-SCRを交換しないで正規の手続きを踏んでいたはずだ。



 このことを深読みすると、今回のECUプログラムの変更で、改善処置がまっとうできるハズはないだろう。これじゃダメだ、考え直せとは国交省は云わなければならない訳だが、そこまで追求しないところが、官民もたれ合いの関係を疑わせるところだ。

 まあ、しかし型式登録を取り消され、今後の出荷については、改めて型式登録を取り直す必用がある訳で、新規型式登録を受けるためには恒久的対策が必要となることだろう。これは従前も記した様に、HS-SCR方式ではムリがありそうで、尿素SCRに変更とするしかないのではないだろうか。

 しかし、そうなると今から図面を引くなり試作品を作り、改めて耐久試験を7ヶ月くらい要する様な説明をしていたので、秋口まで新車販売が停止するのではないだろうか。これは、中型レンジャーシリーズを半年以上まったく販売できなくなると云うことで、相当業績に響くし、日野の
エンジンだけでなくあらゆるパーツを納入していたサプライヤ(特に二次、三次という中小零細企業)に取っては死活問題になってくるのではないだろうか。

#とりあえず既販売車の暫定リコールだが、完全にまやかし



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。