日常的に生じている交通事故だが、比較的大きな事故については関心を持ち、その原因の考察など感心を傾けている。本日(11/21)は、大きな事故が、首都高速と名神高速でそれぞれ死亡事故といして生じた日だった。この内、首都高速の件を、現状のネットで得られる報道と写真を前提として個人的感心に基づいて若干の分析を試みた。
首都高の大型ダンプ横転事故は、本日早朝に生じたもので、首都高速・谷町ジャンクションの合流地点付近で生じたものだ。大型ダンプカーの荷台が、道路外壁の上部に架設されたフェンスを突き破り、外壁に寄り掛かる様に横転し、ダンプ荷台の土砂などが高架下に、全量こぼれ落ちる状態であった。外壁自体は、大きくは壊れていない様に見受けられる。これら状態から、該当ダンプは本線上(環状線C1)を走行していたのではなく、4号渋谷線側からの分岐右カーブを旋回後、旋回半径を増大させつつ本線上の左外壁に押し付けられ、外壁により車体下部を拘束されたことにより、荷台満載となった土砂で重心が高くなっていたこともあり、ロールオーバーしたのだろうと想定される。
気になるのは、横転ダンプの荷台が若干上がっている(30°程度)ことと、リヤゲートが開放していることである。これらは、通常のダンプ下げ状態においてはロック機構により、通常の横転ではロックが外れるとは考え難いからだ。但し、今回の様な事故の場合、フレームやダンプ荷台の捻れ変形などによりロックが外れてしまうことも考えられるが、この辺りは現車を詳細に観察して見ないことには判じられない。なお、運転者が、間違えてダンプレバーの操作を行ってしまった可能性については、事故現場付近の路上に土砂が見られないから考え難いことだろう。
なお、本件事故では運転車(58才)が死亡と報じられているが、損傷写真を見る限り、シートベルトさえしていれば死ぬような運転台の損傷状態でないことが見て取れる。つまり、運転席付近は圧壊しておらず、生存空間が残されているのは明らかだ。そこで、助手席側に飛ばされて、頭部を負傷したとか、フロントウインドウが外れていることから、車外放出され路面などで頭部を負傷したのではないだろうか。相当以前から車両のフロントガラスは、合わせガラスの装着が保安基準で義務付けられている。しかし、ガラス自体の取り付け方法についての基準はない。ガラスの取り付け方法には「はめ込み式」(ウェザーストリップ式)と「接着式」(ボンディング式)があるが、ウェザーストリップ式だったことが判る。もし、一般的な乗用車と同様のボンディング式フロントガラスであったなら、合わせガラスは割れても、相当の耐貫通性を持つから、車外放出は防げたと思われる。
今回の事故原因であるが、分岐のかなりきついカーブを旋回し(当然緊張して運転する)直線に移る直前で生じていることから、居眠り運転とは考え難いと思える。むしろ早朝で、がら空きの首都高で限界に近い速度での旋回が生んだ事故と考えるのが自然だろう。つまり、スピードの出し過ぎという問題が、一番の要因ではなかろうか。なお、たぶん警察は実況見分などから、落下した土砂から積載量が規定の範囲か調べることであろう。たぶん10トン積みダンプだろうが、規定の積載量でも相当に重心は高くなり、旋回能力は空荷に比べ低下する。これが、規定の2倍も積んでいたら、著しく旋回能力は低下することだろう。
最後に、現車のナンバープレートは白ナンバーだが、これが運送を業としているなら違法になること。また、緑(事業用)でなく白(自家用)でも、該当車の様な大型車は運行記録計(タコグラフ)の装備が義務付けられるが、果たして記録紙がセットされているだろうか。記録紙がセットされていれば故直前の走行速度が確実に記録されている。
首都高の大型ダンプ横転事故は、本日早朝に生じたもので、首都高速・谷町ジャンクションの合流地点付近で生じたものだ。大型ダンプカーの荷台が、道路外壁の上部に架設されたフェンスを突き破り、外壁に寄り掛かる様に横転し、ダンプ荷台の土砂などが高架下に、全量こぼれ落ちる状態であった。外壁自体は、大きくは壊れていない様に見受けられる。これら状態から、該当ダンプは本線上(環状線C1)を走行していたのではなく、4号渋谷線側からの分岐右カーブを旋回後、旋回半径を増大させつつ本線上の左外壁に押し付けられ、外壁により車体下部を拘束されたことにより、荷台満載となった土砂で重心が高くなっていたこともあり、ロールオーバーしたのだろうと想定される。
気になるのは、横転ダンプの荷台が若干上がっている(30°程度)ことと、リヤゲートが開放していることである。これらは、通常のダンプ下げ状態においてはロック機構により、通常の横転ではロックが外れるとは考え難いからだ。但し、今回の様な事故の場合、フレームやダンプ荷台の捻れ変形などによりロックが外れてしまうことも考えられるが、この辺りは現車を詳細に観察して見ないことには判じられない。なお、運転者が、間違えてダンプレバーの操作を行ってしまった可能性については、事故現場付近の路上に土砂が見られないから考え難いことだろう。
なお、本件事故では運転車(58才)が死亡と報じられているが、損傷写真を見る限り、シートベルトさえしていれば死ぬような運転台の損傷状態でないことが見て取れる。つまり、運転席付近は圧壊しておらず、生存空間が残されているのは明らかだ。そこで、助手席側に飛ばされて、頭部を負傷したとか、フロントウインドウが外れていることから、車外放出され路面などで頭部を負傷したのではないだろうか。相当以前から車両のフロントガラスは、合わせガラスの装着が保安基準で義務付けられている。しかし、ガラス自体の取り付け方法についての基準はない。ガラスの取り付け方法には「はめ込み式」(ウェザーストリップ式)と「接着式」(ボンディング式)があるが、ウェザーストリップ式だったことが判る。もし、一般的な乗用車と同様のボンディング式フロントガラスであったなら、合わせガラスは割れても、相当の耐貫通性を持つから、車外放出は防げたと思われる。
今回の事故原因であるが、分岐のかなりきついカーブを旋回し(当然緊張して運転する)直線に移る直前で生じていることから、居眠り運転とは考え難いと思える。むしろ早朝で、がら空きの首都高で限界に近い速度での旋回が生んだ事故と考えるのが自然だろう。つまり、スピードの出し過ぎという問題が、一番の要因ではなかろうか。なお、たぶん警察は実況見分などから、落下した土砂から積載量が規定の範囲か調べることであろう。たぶん10トン積みダンプだろうが、規定の積載量でも相当に重心は高くなり、旋回能力は空荷に比べ低下する。これが、規定の2倍も積んでいたら、著しく旋回能力は低下することだろう。
最後に、現車のナンバープレートは白ナンバーだが、これが運送を業としているなら違法になること。また、緑(事業用)でなく白(自家用)でも、該当車の様な大型車は運行記録計(タコグラフ)の装備が義務付けられるが、果たして記録紙がセットされているだろうか。記録紙がセットされていれば故直前の走行速度が確実に記録されている。