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研修レベルと担当講師の力量

2023-04-24 | コラム
研修レベルと担当講師の力量
 常日頃私より20年ほど人生の先輩たる元損保調査員の講師を長年勤めてきた方と話す機会がある。この方、自研センター設立(1975年)より当時最年少講師として爾来30年ほど担当講師を続けて来たり、自社に掛かる講師としても活躍されて来られた御年85近くになる方だが、未だ矍鑠とした持論を展開する様な方である。であるからこそ、私もごもっともと付き合いを絶やさず、話し相手になって来たり、未知の問題でどういう方向付けが良いのか迷う曲面では相談したりを繰り返してるのだ。

 そういう中で、その方曰わく、自研センターの講師連が今どの様かは未知なれど、そもそも見習いとか経験年時が浅い調査員のコースほど、本来力量の大きな講師が担当すべきという論を聞くのであった。

 つまり、一般論として、研修受講生の経験年時が長いほど、経験豊富なベテラン講師が起用されるという考え方が昔から一般論としてあるのだが、どうも現在の調査員を見ていると、そういう考え方は誤っているのではないかと云いたい様なのだ。

 これは何を云いたいのかと注釈すれば、経験年時が短い受講生ほど、将来の理想の姿など見えぬが当然であり、それを指し示せる力量が担当講師には求められるということを述べているという訳だ。

 ところで企業活動において研修を行うと云うことは、その受講費用や移動費といった直接費用を生じるのみならず、現業を止めて研修を受講することで生産活動を停止する訳であり、そのコスト負担は応分に生じる。しかし、研修受講により、リフレッシュさせたり、新たな知識付与により、受講後のより高次の生産活動を期待するからに違いないだろう。ここで、研修の目的として、知識の付与という面に重きを置く訳だが、日頃の実務に流され方向を見失ったり、そもそも経験不足で方向が判らない受講生に、云って見ればこれが正しい正義なんだと方向を再認識させる、もしくはまごつく経験不足者に方向を明確にさせると云うことも、研修の大きな目的となるだろう。そのような視点で、先に述べた経験年時が短い受講生ほど、知識の付与という視点より、方向付けを重視できうる力量高い講師が必用だろうという論であり、誠にごもっともと思う次第なのだ。


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