goo blog サービス終了のお知らせ 

燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

血圧、脈拍数、心拍数

2015-05-28 | 徳田語録

本題の前にメールマガジン「ドクター徳田安春の最新健康医学」をお願いします。

 今回も前回の続きです

起立性低血圧

 起立性低血圧(orthostatic hypotension)は、臥位~立位(または坐位)で血圧が低下すること。体位変換後3分以内に、収縮期血圧が20mmHgを超える低下または拡張期血圧が10mmHgを超える低下は、約1L以上の循環血液量の減少を示唆する。心拍数が20/分を超える増加をみた場合も同様に陽性とする。臥位~立位(または坐位)に体位を変換し、血圧を1、2、3分後に測定する。体位を「傾ける(tilt)」という意味で、ベッドサイドチルトテスト(bedside tilt test)ともよぶ。

 心拍数を評価する場合にはβ遮断薬などの心拍数を抑制するような薬剤の内服歴がないかどうか注意する。起立性低血圧は、循環血液量の減少がなくても、降圧薬服用、自律神経疾患、長期臥床(寝たきりも含む)などでもみる。脱水の評価には、体重減少、腋窩の乾燥、皮膚のツルゴール低下、口腔内粘膜の乾燥、capillary refill timeの延長、なども合わせて評価する。

脈拍欠損

 バイタルサインを測定する場合、看護師は心拍数(心音聴診によるカウント)ではなく、脈拍数を利用することが多い。洞性リズムではほぼ問題がないが、高齢者に多く認められる心房細動(AF)で頻脈発作を有する場合には、脈拍欠損(心拍数と脈拍数に大きな差がでる)が認められる。

 頻脈発作を放置すると高齢者では容易に心不全が憎悪するので、頻脈を伴う心房細動ではかならず心拍数でバイタルサインを評価する。たとえば、僧帽弁狭窄症患者の心不全では、症状が改善してくると心拍数も低下してくるが、脈拍数はあまり変化してこない。心房細動を伴う心不全では心拍数をフォローすべきである。

 今回は以上です、話変わって、遅れましたが大相撲夏場所は意外な結果になりましたね、まさかの白鵬の失速で初土俵からたった25場所目の関脇照乃富士が優勝しましたね、まあ伊勢ヶ濱部屋全員で勝ったという声もありますが、来場所から大関として頑張って下さい、では次回に。

大好評電子書籍「マンガ臨床推論~めざせスーパージェネラリスト~」も宜しくお願いします。

ドクター徳田安春の養生訓―元気な100歳をめざせ
徳田安春
西村書店

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ショックの分類 | トップ | 低体温 原因 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

徳田語録」カテゴリの最新記事