みなさん、こんにちは。
いよいよ今回のケースの最終回です。
学生A: 両側腸骨より骨髄検査が施行されました。
ギムザ染色による塗抹検査にて、血球貪食像を認めました。
また、血管内に腫瘍性リンパ球を認めました。フローサイトメトリー検査にてB細胞系リンパ腫であることが判明しました。
粟粒結 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
学生A:追加の検査結果を下記に示します。
血清フェリチン5,900 ng/mL (基準値 10-240 ng/mL)
可溶性IL2レセプター抗体 12,000 U/ml
IgM型抗A型肝炎ウイルス抗体:陰性
B型肝炎HBs抗原: . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
学生C: 血球貪食症候群は怖い病気ですね。
徳田:そう、ただもっと怖いのは、成人型の血球貪食症候群では、悪性リンパ腫の合併が多いことです。
このうち、アジア人(特に日本人)では、血管内悪性リンパ腫intravascular lymphoma (IVL)の合併が多いといわれてい . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
徳田:では、検査結果を解釈してみよう。
学生E: まず、3系統の血球減少があります。ESRとCRPの上昇、肝胆道系酵素の上昇、血清アルブミン値とフィブリノーゲン値の低下、およびDダイマーと血清中性脂肪値の上昇を認めます。
. . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
徳田:心雑音が聴かれない感染性心内膜炎も10%程度はありますので、完全には否定できませんが、その可能性はやや低下しますね。
これらの鑑別診断に基づいて、どのような検査を行うべきかをみてみましょう。
まず、血液培養は?
学生C: 必須と思います。
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みなさん、こんにちは。
徳田:では、診察所見を加えた、改定プロブレムリストを作成してみましょう。
学生E:はい、下記です。
#1悪寒(中等度)
#2寝汗
#3倦怠感
#4体重減少
#5発熱
(以上はすべて1か月前よりあり)
#6比較的 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
今回も前回の続きです。
徳田:この患者さんは両側足背部に軽度浮腫あり、ということですが、浮腫がある場合には圧痕(ピット)ができる浮腫(pitting edema)かどうかも評価してほしいですね。
ピットする場合には、指で10秒程度圧迫しピットさせてもとの状態に戻るまでの時間である、ピット回復時間pit . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
徳田:バイタルサインの解釈をやってみましょう。
学生C: 比較的徐脈があります。
徳田:39度台で脈拍90(<110)ですので比較的徐脈ですね。
「39度で110番」と覚えましょう。
どういう疾患で比較的徐脈になりますか?
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みなさん、こんにちは。
徳田:では、これらの診断仮説をもとに、診察所見をみてみましょう。
学生A:下記です。
バイタルサイン:血圧140/80 mmHg、心拍数毎分90回、呼吸数毎分19回、体温39.2度、 SpO2 99%(室内気)。
全身外観:やや不良。
皮膚:皮疹なし . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
それでは、先週からの続きです。
徳田:では、病歴情報までで初期のプロブレムリストを作成してみましょう。
学生E:はい、下記です。
#1悪寒(中等度)
#2寝汗
#3倦怠感
#4体重減少
#5発 . . . 本文を読む