みなさん、こんにちは。
早速、前回の続きからどうぞ。
学生A: それでは、現病歴です。
入院1か月前より、徐々に始まる発熱と寝汗、倦怠感、がありました。
発熱は当初は37度台の微熱でしたが、徐々に高熱となり、近医への受診からさかのぼって1週間前は39度台となっていましたので、当院入院3日前に近医受診しそのまま入院となりました。
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みなさん、こんにちは。
ケースプレゼンの続きです。
では、学生Aさんの質問からどうぞ。
学生A:次に現病歴でよろしいでしょうか?
徳田:その前に、年齢と性別の紹介の際には、ぜひ身長と体重、BMI (body mass index)も教えてほしいですね。(注:BMIはキログラム体重 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
今回から臨場感をそのまま味わいながら勉強できるシリーズを開始します。
臨場感があると、気分が高揚し、ケースの印象も記憶に残りやすくなるからだ。
医学生は国家試験の症例問題に強くなれます。
研修医や医師には、ケースの臨床情報をリアルタイムにシェアすることにより、実際の臨床現場での診断や治療判断を行うのに有用。 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
臨床推論に有効なメタ認知。
日常診療で十分に発揮させたいもの。
この活用にはどのような習慣がマイナス因子で、また何がプラス因子であろうか。
マイナス因子からみていく。
認知科学の研究から、感情的な高揚や脳機能の全般的な低下は、メタ認知能力を低下させることがわかっている。
睡眠不足や二日酔い状態、怒りや動揺した精神状態ではメタ認知能力を低下 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
2重プロセス理論Dual process theoryは、直観的推論と分析的推論をケースに応じて使い分けているだろう、としている。
この使い分けをうまく行っている医師は推論能力が高い。
この使い分けを支配している脳内プロセスはメタ認知metacognitionである。
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みなさん、こんにちは。
今回のケースでのバイアスは何か?
急性発症の胸痛・冷汗で救急室受診。
心電図にてII、III、aVF誘導でST低下軽度あり。
「急性冠症候群疑い」にてCCU入院となる。
循環器科医師により、アスピリンとクロピドグレルの経口投与、ヘパリンとニトログリセリン静注、が開始された。
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みなさん、こんにちは。
今回もバイアスについてのケースの続き。
「急性胆嚢炎疑い」にて入院加療目的で紹介されたケース。
紹介状には、「発熱+右上腹部痛+胆道系酵素上昇」とあり、紹介元医師のエコー所見でも、「胆石+胆嚢壁肥厚あり」と記載されていた。
その記載に従い、「急性胆嚢炎疑い」と診断し、外科へ紹介し入院となる。
しかし、入院後に施行 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
バイアスとは推論の偏りで不正確となること。
推論の早期に正確な診断の可能性を捨ててしますことを、早期閉鎖と呼ぶ。
早期閉鎖の結果、間違った推論結果に向かうことが診断エラーの原因となる。
代表的なバイアスについてケースでみていく。
25歳女性、発熱と腰痛。
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みなさん、こんにちは。
今回もまずはケース。
クリニカルパールのパワーを紹介する。
公園のベンチ上にて昏睡状態で通行人により発見され、救急車にて搬送。
既往歴など詳細は不明。
GCSはE1M3V1 (合計5)、バイタルサインは、BP 180/100 HR 100 RR 24 BT 36.0 SpO2 94であった。
瞳孔径は左右差なく、両 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
今回はオッカムとヒッカムの使い分け。
システム1でよく用いられる推論ルールだ。
長期大量喫煙歴あり。
今回は2週間前より全身脱力ありとのことで受診。
身体所見上、バチ状指、遠位筋優位の筋力低下、手袋靴下型感覚低下、腱反射低下あり。
胸部X線写真で左肺野に腫瘤陰影を認める。
神経伝導速度は低下していた。
血清検査にて、抗ガン . . . 本文を読む