みなさん、こんにちは。
さて、前回のケースは、診断は特発性またはウイルス性でよいのであろうか?
病歴聴取の基本として、まず開放型質問(open-ended question、答を具体的に話す必要のある質問)から行うということは正しい。
しかし、患者が重要な情報をすべて最初から提供してくれるとは限らない。
患者には、どの情報が臨 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
近医を受診。
心臓の聴診で、心膜摩擦音が聴かれる。
胸部X線写真で心拡大あり。
心電図では、aVR・V1を除く広範囲誘導で上方に凹のST上昇、aVRのPR部分上昇、aVRを除く全誘導でPR部分低下あり。
血液検査でESR(赤血球沈降速度)の上昇あり。
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みなさん、こんにちは。
今回は、病歴聴取で鑑別診断を絞っていくために有用なシステムレビュー(review of systems:ROS)について学習していく。
まず、症例をみてみよう。
症状分析をチェックリストOPQRSTを用いて行った。
症例
25歳、女性。
主訴:7日前からの胸痛。
O . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
この分析結果による病歴を下記にまとめる。
症例
65歳、女性。
主訴:3時間前からの頭痛。
高血圧で近医通院中。
テレビで大相撲を観戦中に突然の激しい頭痛を自覚。
「そのとき白鵬がすくい投げで勝った瞬間でした」
ガンガンする頭痛を頭部全体に自覚。
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みなさん、こんにちは。
医師
「病院に来るまでの間、頭痛がひどくなったり、良くなったりはしていませんか?」
患者
その後も頭痛が持続し増悪する。
一般に、「間欠的な」症状よりも「持続的な」症状のほうが、緊急度や重症度の高い疾患の可能性が高い。
持続的な症状のうち、「軽快傾向」よりも「増悪傾向」のほうが、緊急度や重症度の . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
医師
「頭痛のほかに何か症状はありましたか?」
患者
嘔吐1回と冷汗あり。
随伴症状では、自律神経亢進に注意する。
今回の症例では、冷汗と嘔吐がある。
これらはアラーム症状なので要注意ということになる。
内分泌免疫亢進のアラーム症状として、「重篤な倦怠感」もある。 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
医師
「頭のどのへんが痛いのですか?」
「ほかに痛いところはありますか?」
患者
頭部全体に頭痛を自覚。
頸も痛い。
部位と放散はわけられないことがある。
つまり、頭部と頸部に症状があるときは、頭部に病変があって頸部に放散している場合と、逆に頸部に病変があって頭部に放散している場合がある。
& . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
医師
「どんな痛みですか?」
患者
ガンガンする頭痛を自覚。
頭痛の程度は、これまでに経験したことのないほどのひどい痛みであった。
性質は原因により様々である。
一般的には「鋭い」(sharp)と「鈍い」(dull)にわけられるが、症状の自覚内容は患者により様々である。
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みなさん、こんにちは。
医師
「ずっと痛いのですか?」
「楽なときもありますか?」
患者
(より具体的に、「横になっているときはどうですか?」)
安静にしても軽快せず。
慢性頭痛の代表的な疾患である片頭痛は、安静(臥床)により軽快することが多い。
特別な片頭痛で脳梗塞をきたすこともあるが、一般的には良性の頭痛である . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
上記の病歴では7割、診断は無理である。
症状分析のためには、症状の特徴を様々な側面から検討することが必須で、そのためにはチェックリストを用いると便利である。
慣れてくると、頭の中に自然にリストアップされてくるので、チェックリストを参照する必要もなくなる。
私が普段愛用しているチェック . . . 本文を読む