みなさん、こんにちは。
徳田:尤度比は検査前確率に影響をうけませんが、検査後確率は検査前確率に影響を受けます。
わが国における肝臓病の専門家意見では、日本酒に換算して毎日5合以上を10年以上続けて飲酒した場合(日本酒50合・年)は肝硬変になる確率がかなり高い、とされています。
この症例の病歴では、飲酒は日本酒約2合を30年と . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
徳田:過去の臨床研究結果から、脱水の診断における各所見の尤度比は下表のようになっています。
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表:肝硬変の診断における各所見の尤度比Likelihood Ratio (LR) (文献1を参考に作成)
所見
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みなさん、こんにちは。
前回の続きです。
徳田:焦点を当てるポイントは病歴でよい仮説を立てることです。
これはhypothesis-driven physical diagnosisと呼ばれています。
レジデント:なるほど、問診で仮説立案し、診察で仮説を検証する、という流れですね。
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みなさん、こんにちは。
前回からの続きです。
徳田:pit recovery time 秒でfast edemaとは、低アルブミン血症が疑われます。
しかし、肝硬変以外にも、クワシオルコールKwashiorkor(タンパク質摂取不足)などでもみられます。
やはりそれだけでは肝硬変というわけにはいきません。
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みなさん、こんにちは。
肝硬変についてのレジデントとの対話という形でお送りします。
では、どうぞ。
レジデント:皮膚の黄染と下肢の浮腫があるので肝硬変がありそうです。
あとは血液検査で、確認したいと思います。
徳田:そうですね。
ただ、皮膚の黄染は高ビリルビン血症以外に . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
(症例)
58歳男性、公務員
主訴:皮膚の黄染
数年前より健診で肝機能障害を指摘されていたが特に精査受けず。
HBs抗原とHCV抗体は陰性であったという。
今回は3週間前ごろより皮膚の黄染に気付き歩行にて外来受診となる。
下痢、嘔吐、冷汗 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
さまざまな健康問題だけでなく社会問題まで引き起こす大量飲酒について臨床医は注意を払い、患者がアルコールによる問題を有していないかどうかに注意する必要がある。
アルコール依存症についてのスクリーニング問診にはCAGE質問項目などがあり広く使用されている。
飲酒による直接的 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
飲酒が受け入れられる社会状況もあり、大量長期飲酒による健康問題が増えてきている。
アルコールは多くの臓器に直接的、間接的な障害を来たす。
今回は、大量飲酒による健康問題を整理した。
表:大量飲酒による健康問題
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みなさん、こんにちは。
原因リストの記憶に語呂合わせを使うと、記憶を固定するのに役立つことがある。
自分で作るのがよいが、下記を参考にするとよい。
コンセプト:髪(神)を失って(=失神)焦っているさま。
語呂合わせ:髪(神)を失ったとき、薬に迷った状況で心臓が . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
●起立性低血圧性失神
血管内の容量が著しく減少している状況で起こる。
下痢・嘔吐などの重度の脱水のほか、消化管出血や異所性妊娠の破裂などの出血がベースになっていることもある。
●精神心理性失神
転換性障害やパニック症候群による過換気な . . . 本文を読む