みなさん、こんにちは。
今回は脱処方の一般的原則を考えてみたい。
まず、患者の立場(患者中心)で処方内容を見直すことが重要である。
また、脱処方した後は、薬剤中止後の不具合などが起きていないかどうかのフォローアップも必要である。
表2に脱処方の5つの手順を紹介する。
表2:脱処方(De-Pre . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
多忙な臨床現場において、患者への説得と同意を必要とする脱処方を積極的に行うことは簡単ではないだろう。
この分野の第一人者である、オーストラリアの Scott らは、脱処方を行うことが困難な医師の状況を以下のように解説している(表)。
表 脱処方を行うことが困難な医師の状況
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・多剤処方に対す . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
ポリファーマシーに対する介入として deprescribing(脱処方)がある。
脱処方(deprescribing)とは、個々の患者における治療目標、心身機能、余命、治療介入の価値、患者自身の好みなどを配慮した上で、今後、予想される有害性が利益を超えるような薬剤を見つけ出し、その処方を中止することである。
たとえば、高 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
図1の患者は筆者が直接診療したケース(85才男性)である。
施設入所中であったが、15種類の内服薬が処方されていた。
肺炎、脱水、認知機能低下などが認められた。
図1:入院時の患者ケース
このケースについては図2のような処方カスケードがあったことが判明した。
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みなさん、こんにちは。
ポリファーマシー(多剤併用)が世界中で問題となっている。
ポリファーマシーは、不適切処方を生じるリスクが高く、薬剤性の有害事象を生じる最大のリスク因子である。
ポリファーマシーの原因には様々なものがあるが、主要なものは3つと考えられる。
最大の要因は、ガイドラインなどによる薬剤の推奨、である。
高齢患者は、様 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
リンパ節腫脹の原因を正確に診断するのははっきり言って難しい。
それゆえ原因検索のために思わず多くの抗体検査や腫瘍マーカー、画像検査をオーダーしてしまいたくなる。
その気持ちは非常によくわかるのだが、そんな時に思い出して欲しいのが「Sutton’s low(サットンの法則)」だ3)。
Will . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
リンパ節生検を各科に依頼すれば内科の仕事は終了、あとは病理検査の結果を待つだけ…と思っていないだろうか。
実は、そうではない。
採取してもらったリンパ節検体をどのように処理し提出するかを考えることも内科のプロフェッショナルとして重要になってくる。
もし結核性リンパ節炎を鑑別に挙げるのならば . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
脾臓診察
1)打診
左前腋窩線上で最も低い位置の肋間を打診しながら深吸気を指示する。
正常ならば呼吸に関わらず打診上鼓音となるが、深吸気時に濁音に変わった場合は脾腫と判断できる。
2)触診
患者の左肋骨下縁を左手で背部から持ち上げながら、右手で腹部から触診する。
正常ならば触知されることはまれであるため、触知する . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
滑車上リンパ節
同側の手で患者と握手をしながら、肘関節を軽く屈曲させ、反対側の手で滑車(内側上顆)の上にある上腕二頭筋の内側を触知する。
前腕の病変が無ければ滑車上リンパ節の腫脹は、サルコイドーシス、粟粒結核、2期梅毒といった全身性のリンパ節腫脹を呈する疾患が鑑別に上がるため、特にHIV診療に役立てたい。
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みなさん、こんにちは。
鎖骨上リンパ節
鎖骨上リンパ節は胸腔および腹腔からのリンパ流の上流であり、腫瘍の転移を示唆することが多い。
鎖骨上リンパ節の触知は鎖骨の上端から指を深く潜らせるように触知する。
触知する際に息こらえを行うと胸郭と一緒に鎖骨上リンパ節が上がり触知しやすくなる。
腋窩リンパ節
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