表題は「新世紀GPサイバーフォーミュラ」の冒頭のナレーション、
”コンピュータによるナビゲーションシステムを搭載したレースマシン、
サイバーフォーミュラ の登場は、
F1に代わる21世紀のニューレースマシーンとして世界中の人々を熱狂させた”
というものから引用しました。
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2012年のル・マン24時間レース、「次世代車両特別参戦枠」に
新しいコンセプトのレースマシンが参戦するとのこと。
「デルタウイング」という名のアメリカ発のレーシングマシンです。
エンジンサプライヤーとして日産が手を挙げまして
「日産デルタウイング」としてガレージ56クラスにゼッケン0番で参戦するそうです。
NISSAN DELTAWING
見た目はこういうすごい形(!)をしています。
バットモービルみたいですね(^^;)
実はこのマシン自体は既出のものでして
何年か前にインディカーの2012年以降のシャシーデザインコンペに
驚くべき独創デザインとして登場してきていました。
詳細は以下を見た方が早いです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0
かつてのレースは「走る実験室」と呼ばれ、
いろいろなデザインのマシンがその可能性を試す場でもありました。
ただ、過度な競争の激化や性能・スピードの向上などで
レースを存続させることを主目的にマシンの性能に制限がかけられるようになり、
かつてのような独創的なマシンがサーキットを走る姿は
あまり見られないものになってしまいました。
新しい技術に関しても流入すること、させることが難しくなり、
きわめて偏った狭い範囲での技術競争をせざるを得なくなっています。
より独創的なマシンが登場する土壌は減りつつあり
それを嘆く関係者も少なくありません。
その中でル・マン24時間レースを統括するACOは
新しい技術をレースに用いることに寛容な政策をとっているようで
性能調整等を併用していろいろなレースマシンを走らせることを
実現させようとしています。
その中の一つとして「次世代車両の特別参加枠」も設けていて
今回のデルタウイングのようなマシンも実験として走ることができます。
次世代車両枠は賞典外となり、たとえぶっちぎりでトップを走ろうとも
競争の舞台に立っている訳ではありません。
もちろんどんじりをのろのろ走り、哀れに壊れリタイヤすることで、
この程度が次世代レースカーか?と笑われる目にあうかもしれません。
でも世界中の人々に「新しいレースマシンの姿」を提示することはできます。
クルマの技術と人の技術が”自由なカタチ”で競争をする世界を。
かつてのレースのように、その両輪で世界を熱狂させた時代を。
新しい技術がクルマとレースの未来を開いていくさまを。
私としても見てみたく思います。
このデルタウイング以外にもいろいろな「ニューレースマシン」が
参加してくることを期待したいです。
それこそこれより後に
「21世紀のニューレースマシーンとして世界中の人々を熱狂させた」
と言われるようなマシンが出てくることを期待したいです。
自動車とレースの未来を明るく照らすようなニューマシン出て来い~!
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