ナベブログ

クルマ好きな元同人絵描き
わたなべやすおのブログです。
(現在は同人活動は無期限休止中です)

Walk Don't Run

2012年12月20日 12時51分49秒 | モータースポーツ

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日本人に対する日本レース会の支援って
こと某世界トップフォーミュラに限ればどこよりも手厚い気がします。

Wikipedia参照でいうなら今まで18人のレーサーが
某トップフォーミュラに参戦しています。
欧州のモータースポーツに送り込んだ人数としては
アジアではダントツに多いです。
そして欧州圏外から…でも少なくはないと思います。

失礼を覚悟で言うなら「世界で戦うには資質が十分ではない」人間まで
本人の実績と周囲の希望が噛み合えば送り込んできたわけで、
実力主義とされるモータースポーツの世界では
極めて厚遇されていると思うのです。

ただ本人の「行きたい」「乗りたい」という希望に、
周囲の「優勝者を出したい」という願望が
簡単に載せられすぎな気もした今回です。

それだけ某トップフォーミュラで勝ちたい…って意志は強いんだと思います。
支援企業は自動車メーカーだけでなく、いろいろですが、
それだけ日本にそのフォーミュラに対する至上論があるのですよね。
そういう意味では恵まれすぎているのかも知れません。

それこそ自動車メーカーが有望とされる子供たちまで
支援して育成する制度があるわけですから
欧州に全く劣らないか、それ以上の体制なんだろうと思います。
そして数多くのレーサーを送り込んできた訳です。



しかし、
いろいろ報道でも「世界に認められた」って簡単にいうけど
実際にそうなら結果が出ているはずです。
実際にそうなら今回だってシートを失う訳は無いんです。
日本では相も変わらず大本営発表が罷り通っているし、
それに疑いを向ければそれこそ非国民扱いです。
でも事実だけを並べればそうなる筈です。


今回に関して言えば
「チームメイトがやったこと」こそが本人がせねばならないことで
周囲が望んだ成績であるのが真実。
実力が足らないというつもりは無いです。
ただ現時点で「至らなかった」のは事実です。
そしてそこに至るまでの研鑽が不十分なのではないかとも思ったのです。
「急いでやって来すぎた」と…。



「若いうちからF1乗せないと成功できない」って強迫観念みたいなものが
かえって足を引っ張ってる気もするのです。


大慌てで子供にレースの仕方から語学やらマスコミ応対術まで教え込んで、
いきなり海外に送り込み、支援に次ぐ支援でシートを用意して
傍目には順調にステップアップしていく…。

でも実際は人によってそこでもっと得るべき経験もあるでしょうし、
失敗や敗北、挫折から大きな成長を得ることもあるはずです。

また母国でのレースをする機会も無ければ、その成長の過程を母国のファンに
見せる機会も大きく限られています。
そのパーソナリティを見せる機会も無いので
「トップカテゴリーのレーサー」としてしか自分を知ってもらう事が出来ません。
当然馴染みもなかなか出ませんし、スポンサーもそれじゃつき難いです。
スポンサーはカンパじゃないです。
それに見合うだけの価値を相手に示して成り立つ共存関係です。

スポンサーについても能力育成に関しても
強迫観念に急き立てられ、慌てて事をしたからです。


今回の件はそういう「慌て」から出た負のスパイラル…という気がします。




結果的にたどり着くまでに回り道になったとしても、
そこにたどり着くまでにいろいろなものを得て経験して、
最短距離を走るよりも確実に「望む場所」へたどり着く方法もあるはずです。

年齢としては多少遅咲きになったけれど、
若い時からいろいろなレースを経験して、速さと賢さを手にしている。
いろいろ苦労もしてそれを乗り越え、人間的にも完成を見ている。
その経験がチームに確実なフィードバックとコミュニケーションをもたらし、
長くいろいろなカテゴリーで成績を残した結果、
十分なパーソナルスポンサーと熟成したサポーターを持っていて…。
それらを総合して「この人がいれば勝てる!」という確信を与える。


それが正しいんじゃないかと私は思います。

第一まだ一人も「優勝という誰にでも分かる成果」を残していないのです。
そこにまだ全然届いていないのに辿る条件だけ王者にそろえても
かえって負担になるだけではないかとも思うのです。



某トップフォーミュラーレーサーであろう…とし過ぎに
私には思えます。

「プロレーサー」としてプロの技術を磨き上げていった末に
たどり着いたのが世界最高峰の舞台…であるべきだとも思います。
私には事を成す順番が逆に思えるのです。




これはレースに限ったことではなくて、まんがとかでも同じですが、
目標を目的にすりかえてしまうとえらいことになると思っています。

プロになる…と言って大慌てでプロを目指す。
何とか競争に勝ち抜いてプロにはなったけど、
結局そこで生き抜く力が無くてパンチアウトされてしまい、
結局目指す場所にたどり着いたけどたどり着いただけになってしまう…。

そういうことって多いんだろうとは思います。

プロになることを早々に諦めた自分が言うのも何ですが、
慌てて何かをしちゃいけないと思います。


「急がば回れ」

そんな気がします。




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■twitter → http://twitter.com/Yasuo_Watanabe

  
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