Wikipediaによれば、日本の女優、エッセイスト、俳人とあった。
父は作家の吉行エイスケ、母は日本初の美容師の吉行あぐり。
兄は作家の吉行淳之介、妹は詩人の吉行理恵。
私生活では結婚・離婚を経験、子供はなし。女優の岸田今日子、冨士眞奈美と親しく、しばしば3人で座談会やテレビに出演。2000年には共著『わたしはだれ?』を出したとあった。
何故、彼女のことを調べたかというと、先日ラジオで対談があり、彼女が20年来の俳人であることを知り、また、その席での彼女の句を聞いて、興味を覚えたからである。
生涯に 一度跳ねたし 雪兎 吉行和子
この句が、ラジオ対談のとき披露された句である。
更に、NHK「俳句王国」で調べると、吉行さんと富士さん二人がゲストのときの句が見つかった。(H16年4月開催)
草餅を まるめ乙女ら 無口なり 吉行和子
異国へと 送る恋文 花曇 吉行和子
子を置いて 行けずいくとせ 蓬餅 冨士眞奈美
釣人の 大欠伸して 花の湾 冨士眞奈美
それではと、先年亡くなられた岸田さんについても調べた。
岸田 今日子(きしだ きょうこ、1930年4月29日 - 2006年12月17日)は、日本の女優、声優、童話作家。 自由学園高校卒業。
父は劇作家で文学座創設者の岸田國士(くにお)、母は岸田秋子。
姉に詩人で童話作家の岸田衿子、従弟に俳優の岸田森がいる。
俳優の仲谷昇は元夫。
俳優・声優であることは承知していたが、童話作家とは知らなかった、しかし、決して不思議な気がしない、当然のように思えたのである。
H16年2月7日と14日の2回、俳句王国のゲスト出演されていたが、その当時は作者の名前を秘していたので(この2ヶ月後から、作者の名前が公表され始めた)、句のみしか書いてなかった。
下の句から、岸田さんの句を選べようかと試みているが、いまだ彼女の句と言い切れる状態には至っていない。
このときの兼題は、「如月・きさらぎ」。
きさらぎの海峡渡る破目となる
顔あげて歩くきさらぎ老いるまじ
如月やギリシアの神の物語 ・・・この句のような気がするが何の根拠も無い。
きさらぎの夜を刻みゆく靴の音
如月の光忌中の札を射る
きさらぎの植物園は紙である
きさらぎの懺悔室より大男
きさらぎを登りつめたる滑車かな
当たってるような気がするようでもあり、そうでないようでもある。
読者の中で、ご存知の方が居られたら、岸田さんの句を教えていただきたいものである。