大寒の入りというのに朝から暖かかったので
残っていた青春18きっぷを使うことにして
月末に予定していた琵琶湖へ行くことにした
10時19分、新大阪から京都山科駅を経由して
琵琶湖の西を走る湖西線へ
1300年前に飛鳥から遷都され5年間大津京のあった
大津京駅をすぎると目的地の堅田駅へ約1時間で着く
堅田駅から琵琶湖大橋を渡り湖畔のなぎさ公園までが
冬の時期に毎年歩くお気に入りのマイコース
堅田駅から30分ほど大観覧車を目印に歩いて行くと
1400メートルの琵琶湖大橋の西詰に行く
琵琶湖大橋は最も高いところが大阪城と同じ海抜48メートル
この橋を上り下りするのは格好のウォーキングコースだが
高所恐怖症の自分には毎回のことながらひやひやして景色を
楽しむ余裕はない、下を見ないようにして遠くを眺めて一気に歩く
東岸に渡り湖畔のなぎさ海道からながめる対岸の比良山
の雪景色が楽しみだったがあいにくのうす曇りで残念だが
うっすらとしかみることができなかった
さらにすすんでもう一つの楽しみ湖畔の菜の花畑は
すっかり満開で休日でもないのに大勢の人が訪れていた
湖畔の水辺に出てきれいな白砂に静かに寄せるさざ波を
ながめながら絵にはならないおじさんのひとり弁当
ふるさと瀬戸内の光景と重なる琵琶湖は大好きだ
湖畔のなぎさ海道をしばらくウオーキングして
再び堅田駅に戻り、ここまでで約2万歩になった
このままでは面白くないので18きっぷを有効活用して
そこから電車で琵琶湖一周の旅をすることにした
15時3分の電車で琵琶湖最湖北の駅、近江塩津駅へ向う
琵琶湖周航の歌発祥の近江今津を通過、竹生島がみえる
スキー場で知られているマキノから沿線は一面の雪景色になった
永原、大浦・・・なつかしい駅を通過、ほとんどの駅は
琵琶湖一周ひとりウォークで乗り降りした駅だ
歩いた沿線も深い雪に寒々とうずもれるように佇んでいる
あの菜の花畑の春の景色と一変してきびしい湖北の風情
琵琶湖はそれほど広い、約1時間16時過ぎに近江塩津に到着
そこは北陸線との合流駅、そのまま進むと福井県に入る
近江塩津はかって水上交通の要所として栄えたところ
北前船や北陸から運ばれてきた物資を丸木船で琵琶湖を
二日間かけ大津宿に陸揚げし、京や大坂へ運んだ
ここで湖西線から接続の北陸線に乗換え米原方面に向かう
あたりはかなりの積雪、ラッセル車が停車していた
余呉湖前の余呉駅周辺は完全に雪に埋没していた
豊臣秀吉と柴田勝家が戦った古戦場の賤ケ岳も雪に包まれていた
その北国街道の要所木ノ本駅を通過、ここも何度もきたところ
観音の里として知られている高月駅を通過
信長に破れた浅井長政とお市の方の秘話の残る小谷城跡のある
最寄駅河毛、駅前に二人の像があるがそれも車窓から見えた
このあたりは姉川の戦いなど戦国の合戦場が続く
秀吉が開いた長浜駅で停車、長浜城が見える
ここの駅前には秀吉と石田三成の出会いの像がある
長浜はこれからしばらく盆梅展でにぎわう
米原の手前、坂田は大河ドラマ・千代と一豊で有名になった
千代の生誕地、坂田駅前には二人の大きな像がある
米原から東海道線へ、新快速の車内は混んでくる
築城400年でゆるキャラのひこにゃんですっかり有名になった
彦根城が右に見えてくる
駅の手前、左手には三成の日和佐城跡の看板が目につくところ
彦根からしばらく、左手に信長の築いた安土城跡のある
小高い山が見えると安土駅、駅前には立派な信長像がたつ
みんなみんな訪れて歩いたおなじみの場所ばかりだから
車窓から目がはなせなくて頭の中でひとり物語をしてしまう
草津宿のあった草津駅、大津宿のあった大津駅、京都駅・・
新大阪駅に着いたら18時7分になっていた
使い残したたった一枚の青春18きっぷが大寒の日を
菜の花ウォークと電車の旅で楽しませてくれた。