「こんな長寿に誰がした!」
書店でこんな本が呼びかけたきた
それにしても実にストレートなタイトルだ
日本の老人は「死ねない病」」にかかっているそうだ
死が怖くてやっきになって病気と闘っているという
医療の進歩で本人は「死にたい」と訴えも死ねない
延命治療だ
母が85歳を過ぎて転倒、骨折してから寝たきりへ
諸々の病気を併発して何度もピンチに遭いながら
家族総意で延命治療は受けないと何度か署名しながら
あとひと月で94歳になるまで生きた
残り3年はチュウブ生活でほとんど痴呆状態だった
「死にたい」が口癖だった
二年前に見舞った叔母も同じことをいっていた
84歳で亡くなった父は介護も受けず元気なままで
朝、母が気が付いときは亡くなっていた
父の死には悲しみはまったくなかった
”親父、お疲れさん!”と声をかけた
母の死は、可哀そうで涙が止まらなかった
父より長生きした時間は介護で生かされた人生
あれが長寿の成れの果ての姿だったのかと思うと
なんともやるせなかったことを覚えている
著者によれば自分の口で食べ水分がとれなくなったら
寿命がきたんだから安らかに死なせてあげたい
いただいた寿命だけ生きればよいと言っている
母のチュウブ生活は延命治療ということになる
自分がその場面に直面したらどうする
食べられなくなったらもう寿命がきたんだからほっとけ
と言って周囲がほっておくだろうか
相棒がそうなったらどうする
やっぱり生かしてやろうとするだろう
現実は難しい
だから人に迷惑をかけないようにしたいと
必死で生きるために・・・・
いまの年寄りは死を恐れて闘うんだ
決して他人事ではないよね
病院を行けば自分の先の姿があふれている
こんな長寿に誰がした!
ほんとうによくわかる。
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