境田
陸羽東線の境田駅
何の変哲もない山間の小さな駅ですが、
最近ではこれでちょっと有名
で、駅のすぐそばに分水嶺、標高338m、この普通の用水路、左側に流れて日本海、右側に流れて太平洋へと注ぎます。日本海まで102㌔、太平洋まで116㌔だそうです。
えっ、あんたらは?
そう、ここは松尾芭蕉「奥の細道」に由来する「封人の家」で昔から知られた場所です。
重要文化財旧有路家住宅「封人の家」(国境を守る役人の家)
「蚤虱馬の尿する枕もと」
芭蕉と曾良は風雨でここ境田に二泊ほどし、尾花沢へと向かったそうです。
と、われわれは尾花沢には行かずに、
国道47号沿いの食堂で蕎麦とゲソ天など。
「汽車は県境を越えたところにある境田という小駅につくと、しばらく停車した。がらんとしたホームに降りると、掲示板で、そこは封人(関守)の家が残っている集落だとわかる。」(藤沢周平『山峡の道』)
かつて藤沢周平もこの境田という小さな駅に降り立ったのでしょうか。