夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

使うあてのない Sankyo 8-E を整備

2021-11-03 14:39:45 | Weblog
大昔の8ミリカメラを整備しています。
ゼンマイを巻いてシャッターを押すと軽やかな音で駆動しますが一部不具合があるので直しましょう。
ファインダーが曇っているのと露出のメーターが振れない件です。

ファインダー内部が汚れているので正面のファインダー窓を外しました。

メーターへの信号はここにあるヘラで受けるようになっています。

次にレンズ取り付けのターレットが付いている部分を取り外し。


ここに PHOTO METER の信号(直流電圧)を送る電極がありました。


接触部はピカールと接点復活剤でクリーニング。ヘラは相手の電極にしっかり接触するようにちょっと起しました。
ターレット側の習動部もクリーニング。

この段階でメーターの点検です。
テスターを抵抗レンジにして抵抗値を見ると

断線はしていません。
♪ レンジにして当たると針が勢いよく振れます。
メーターが動かなかったのはこのあたりの接触不良でしょう。

ファインダーの正面は平面ガラスで、汚れていたのでガラスマジックリンでクリーニングしたら

中央部にあった線が消えちゃいました!
針も裏表赤く塗られていたのが剥げたぞ。どうしよう。

それは後で考えるとして、ターレットの裏を点検。

半田の状態に問題はありません。
コードが通る所が溝になってるなんて、丁寧な作りです。

ファインダーの正面のレンズは裏表クリーニング、奥にあるレンズはそのままクリーニング。向こう側はきれいです。


では剥げた線を入れましょう。
先程ダイソーで水性ペイントを買ってきました。


ガラス面にマスキングテープをこんな具合に貼って


ペイントは水で薄めて


ペイントを、塗るというより置いて


スタンドの電球で強制乾燥させてマスキングテープを剥がしてみました。

ちょっとズレたけどまあまあ。
気が向いたらやり直すとしてこれで組み立てましょう。

ファインダー前部の取り付けは M2 の無頭ねじで、しかもマイナス溝。これを緩めるのも大変でしたが締め付けもやっかいです。
幸い鉄なのでドライバーにつきますが、床に落としたら迷宮入りなのでパットの中で作業。


レンズを取り付けてテストです。


F1.4 開放にしてスタンドの照明を当てると

メーターは振りきります。

PHOTO METER を手で覆うと


整備は成功です。曇っていたファインダーも見違えるようにクリアー。
ただし、水性ペイントで描いた線がズレているのはやはり気になりますがいつかやり直します。
これから未完成の新しいホームページの「カメラ博物館」に載せる写真を撮らなきゃ。
コメント
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