ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

出会いは森の中で(16)(子世代)

2012-04-30 19:30:56 | 子世代妄想
前回の続きです。

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ルーナとフィルに抱き抱えられて現れたのは、町長の息子ゼノンだった。ボロボロの服に傷だらけで、デーモンに手酷く痛め付けられたようだ。

「ゼノン!なんでここに...!?」
オレの言葉に、ゼノンが身を震わせた。
「すみません...!どうしても皆さんが気になって。思わず着いてきてしまったのです」
「なんて危ない事を...」
ルーナが声を荒げる。
「姉さん、今は依頼人を説教してる暇は無いよ」
「分かってる!」
フィルの言葉にルーナがイライラと髪を掻き上げる。

「ゼノン」
オレはある種の期待を持って、ゼノンに声をかけた。
「なんでしょう?」
ゼノンは恐縮したようにオレに顔を向けた。
「ゼノンは魔導をかじっているか?」
「ええ...まぁ、少しは」
「じゃあ、ちょっと協力してくれないか?この結界を解きたい」
オレは目の前の見えない壁を叩いて見せる。
「...分かりました!」

ゼノンはオレの横に来て、結界を睨んだ。
いくつか精霊呪文や僧侶が使うような破邪の法を使ってみるが、結界は解けそうにない。

「ラウディ」
ルーナに呼ばれて結界の側を離れ近くに行けば、彼女は小声で不平を漏らした。
「あの人が結界を解けると思うの?」
「...まぁ、見とけよ」

フィルが風の結界を張り、レオナが時折呪文で攻撃して背後を守っているが、デーモンがこちらに襲いかかって来るのは時間の問題だ。

「兄さん、ルーナ!こっちもフォローして!」
「おう!」
二人で駆け寄り近くのデーモンと応戦していると、背後で破裂音が響いた。

ぱん!

それに続いてゼノンの嬉しそうな声。
「やりました!皆さん早くこちらへ!!」
驚愕する三人を尻目に、オレは内心笑いながら駆け出した。

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建物内は明らかに外観よりも広かった。
小屋のような見た目に対して、中身は壮大な洋館のようだ。石畳に埃だらけのシャンデリア。しかし灯りは無く、薄暗い。

「なんなんだここは...」
呟く声が建物内に反響する。
「中の空間も歪んでるみたいですね...」
フィルの険しい声にオレは頷いた。
やはりこれは魔族の仕業に違いない。これほどまでに空間をねじ曲げられる人間をオレは知らない。
何が目的なのかはさっぱり分からないが、そんなもん分かる必要も無い。

「ここに町の人々が捕らえられているかもしれません...しかし声を上げれば敵に見付かってしまうかも」
ゼノンの言葉にオレたちは走りながら頷いた。

「もうみんな死んでいるという可能性は?」
「...考えたくありませんね」
ルーナの言葉にゼノンはギュッと拳を握りしめた。

広間の中央辺りまでたどり着くと、外がにわかに静かになった。
「デーモンの気配が...消えた?」
しかし禍々しい空気はより濃くなっている。
オレたちは走るのをやめ、ゆっくりと歩きだした。

「...それにしても、ゼノンさんはどうやってあの結界を解いたの?」
レオナの問いかけに、ゼノンが困ったような顔をした。
「さあ、とにかく無我夢中で色々な呪文を唱えていたら、突然解けたのですよ...」
「へぇー...」

レオナが不思議そうな顔をしてゼノンを見つめるのを、オレは黙って聞いているのだった。


続く

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久しぶりに連続更新です(笑)
次回に続く!


出会いは森の中で(15)(子世代)

2012-04-30 15:03:09 | 子世代妄想
久しぶりに子世代小説更新です!
話がなかなか進まなくてごめんなさい(>_<)
これからもこんなペースで続けるつもりです...汗

ではでは、続きからどうぞ!
※この小説はガウリナの子供が主人公だったりする、妄想の産物です。ゼルアメの子も出てきたりしますので、苦手な方はお戻り下さいませ。

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「ダメだ、キリがねぇ!」
あれからしばらく。どんなに倒しても、新たなデーモンと低級魔族の類いがぞくぞくと出現した。
このままではいずれ体力が尽きる。怪しい建物は目の前だと言うのに...!

その時、オレの背後でレオナが動いた。
『爆裂陣(メガ・ブランド)!!!』
呪文の効果で土砂が噴き上がり、周りが見えなくなる。...でも、それは向こうも同じ。
「右から回れ!」
適当に叫んで、正面突破を試みる。

横に居たルーナがオレの動きに気が付き、一緒に走り出す。

後ろのレオナに目配せすると、レオナは頷き、近くに居たフィリップの襟首を引っ付かんだ。
『翔封界(レイ・ウィング)!!』
「のわぁぁぁっ」
二人は低空飛行で勢い良くオレとルーナを追い抜かし、突然のことに動けないデーモンをなぎ倒して進んでいく。

作戦成功だ。オレたちは二人の後を全力疾走した。
...誰か(フィル)の悲鳴が聞こえるような気もするが、気にしないことにする。

とにかく前に見える怪しげな建物に入らなくては。


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怪しげな小屋の前にたどり着くも、やはりそこには先ほどと同じような結界が張られていた。

「やっぱりか...っ」
「兄さん、さっきの呪文急いで!」
「おう!」
レオナの言葉に頷き、前と同じ呪文を唱える。
...が、呪文の力は発動しなかった。
「なんでだよ...っ」
さっきより強力な結界なのか、それとも仕組みが違うのか。
背後からは多くのデーモンが迫っている。早く建物内に入らなければ...!

その時。
「ぎゃああああ!!!」
突然の鋭い悲鳴にオレたちは全員その場で後ろに振り向いた。

──一般人が巻き込まれたか?
考える間もなく、側に居たフィリップが元来た道を走り始めた。
「フィル!」
ルーナが叫び、フィルに着いて走り出す。

「ちっ...」
オレも戻りたかったが、自分は結界を解かなければならない。
──どうすれば良い?この結界の根源は何だ...?

悩むオレの横で、後ろを向いていたレオナが不意に声を上げた。
「兄さん!あれ、あの人!」
振り向いたオレはルーナとフィルに抱えられた人物を見て、目を見開いたのだった。
「...ゼノン!?」


続く

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次回に続きます!


HN変更のお知らせ

2012-04-15 02:33:15 | 日記・雑記
どうも夜中にこんばんは。

いきなりですが、お知らせです。
今まで千晶と名乗っておりましたが、これからは名前を変えることに致しました。
HNとかきちんと考えたことなかったので、とりあえずなんですが・・・
これから「あきら」になります。
ちょっと中性的な感じしません??

ではでは、これからは「あきら」で行きますゆえ、よろしくお願い致します。

追記からは、いきなり名前を変える理由とか・・・

あんまり大した理由でもないんですが、最近のネット普及率ってやばい高いですよねー。
SNSとか周りでやってない人いないくらいです。
・・・で、ですね。今までの「千晶」は、下の名前だけとはいえ本名だったので、これはちょっと危ないかな、と思いました。
このブログは実の友人達には教えていませんので。
そして、名前とキーワードで検索したらこのブログが検索結果に表示されちゃいまして。これはやばいと言うことで、慌ててHNを考えた次第です。

ではでは、もしもっとカッコイイHNが思いついたら変えちゃうかもですが、とりあえずこれからは「あきら」で行くのでよろしくです!

拍手お返事

2012-04-15 02:02:39 | 日記・雑記
次は小説更新しまーすとか言って嘘でした本当にごめんなさいorz
言い訳もございませぬ・・・。

次こそは更新したい・・・!
というわけで追記から拍手返信です。

色を反転してお読みくださいませ!

>まさみ(うーくま)さん
お久しぶりです!お返事が遅れてごめんなさい><
そしてリニューアルのお知らせありがとうございます^^
ぜひ遊びに行かせて頂きますね♪
私もブログ更新頑張りたいと思います!