子世代妄想、以前の更新からめちゃくちゃ間が空いてしまいました...(*_*)ひえー
そんなわけで前回からの続きです。
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翌朝。
オレたちは、宿近くの食堂に集まっていた。いわゆる作戦会議、というやつである。
ついでに朝食もたっぷり摂る。腹が減ってはなんとやら。
「......で、どうするつもりなの? 兄さん」
首を傾げつつ尋ねるレオナは、三杯目のスープに口をつけた所だった。
そんな我が妹を、なぜだかうっとりとした眼差しで見つめているルシウス君。
......そんな君に一言言いたい。──分かりやすいぞっ!
「ああ、一応策は考えてあるさ」
自信たっぷりに宣言してやると、ルシウスが目を輝かせた。
「凄い...!一体どんな策なんです?」
そのきらきらとした目にちょっとだけ気をよくする。若者よ、それではこれから聞かせてしんぜよう。
「真正面から一気に潰しに行く。これだ」
「真正面から、ですか......?」
怪訝な顔をしたルシウスに、オレは改めてイスに座り直した。
「話を聞いて回った限り、賊が店を襲うのは少数でだが、潰された店は既に片手どころか両手でも足りなくなってる。大人数いる賊どもがグループに分かれて行動してるとしか思えない。......だったら、個別に捕まえるんじゃ効率が悪すぎる。集まってる所を一網打尽にする方が良い。出来れば、その賊どもの頭になってるだろう偽リナ=インバースも含めて、な」
「兄さん、そいつらが集まりそうな所、分かるの?」
口を挟んだレオナに、オレはちっちと指を降ってみせる。
「考えても見ろ。リナ=インバースの名を騙って街を襲ってる女と、それ以前に街を襲ってた盗賊団を潰したっていう女は十中八九同一人物だろ。『潰した』って言うより団を『乗っ取った』のがたぶん正解なんだよ」
「盗賊団を乗っ取り......ですか」
「結局は賊の頭が変わっただけだ。なら、多分賊のアジトの場所は変わっちゃいないはずだ。そのまま使う方が手っ取り早いだろうからな」
オレの鋭い推理はたぶん当たっているだろう。だとしたら、盗賊どものアジトと考えられるのは......。
「仮に兄ちゃんの説が当たりだとしたら、アジトの場所は街外れの森が怪しいな」
「おっさん......」
良いところで割り込んで来たのは、昨夜と変わらぬ出で立ちのランツその人だった。
「ランツさん。おはよう」
「おお、嬢ちゃんたちもおはよう」
からから笑いながら、おっさんはオレたちのテーブル席にちゃっかり座る。
ついでに勝手に皿の上のハムをつまんだ。......おっさんというものはどこであろうと図々しい。
「......んで、話は聞かせて貰ったが。奴らが集まる時間てーのは見当が付いてるのかい?」
「もちろん」
言って、オレはニヤリと笑ってみせた。
「......朝だよ、朝。今から作戦決行だ」
続く
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次回に続きます(`・ω・´)
そんなわけで前回からの続きです。
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翌朝。
オレたちは、宿近くの食堂に集まっていた。いわゆる作戦会議、というやつである。
ついでに朝食もたっぷり摂る。腹が減ってはなんとやら。
「......で、どうするつもりなの? 兄さん」
首を傾げつつ尋ねるレオナは、三杯目のスープに口をつけた所だった。
そんな我が妹を、なぜだかうっとりとした眼差しで見つめているルシウス君。
......そんな君に一言言いたい。──分かりやすいぞっ!
「ああ、一応策は考えてあるさ」
自信たっぷりに宣言してやると、ルシウスが目を輝かせた。
「凄い...!一体どんな策なんです?」
そのきらきらとした目にちょっとだけ気をよくする。若者よ、それではこれから聞かせてしんぜよう。
「真正面から一気に潰しに行く。これだ」
「真正面から、ですか......?」
怪訝な顔をしたルシウスに、オレは改めてイスに座り直した。
「話を聞いて回った限り、賊が店を襲うのは少数でだが、潰された店は既に片手どころか両手でも足りなくなってる。大人数いる賊どもがグループに分かれて行動してるとしか思えない。......だったら、個別に捕まえるんじゃ効率が悪すぎる。集まってる所を一網打尽にする方が良い。出来れば、その賊どもの頭になってるだろう偽リナ=インバースも含めて、な」
「兄さん、そいつらが集まりそうな所、分かるの?」
口を挟んだレオナに、オレはちっちと指を降ってみせる。
「考えても見ろ。リナ=インバースの名を騙って街を襲ってる女と、それ以前に街を襲ってた盗賊団を潰したっていう女は十中八九同一人物だろ。『潰した』って言うより団を『乗っ取った』のがたぶん正解なんだよ」
「盗賊団を乗っ取り......ですか」
「結局は賊の頭が変わっただけだ。なら、多分賊のアジトの場所は変わっちゃいないはずだ。そのまま使う方が手っ取り早いだろうからな」
オレの鋭い推理はたぶん当たっているだろう。だとしたら、盗賊どものアジトと考えられるのは......。
「仮に兄ちゃんの説が当たりだとしたら、アジトの場所は街外れの森が怪しいな」
「おっさん......」
良いところで割り込んで来たのは、昨夜と変わらぬ出で立ちのランツその人だった。
「ランツさん。おはよう」
「おお、嬢ちゃんたちもおはよう」
からから笑いながら、おっさんはオレたちのテーブル席にちゃっかり座る。
ついでに勝手に皿の上のハムをつまんだ。......おっさんというものはどこであろうと図々しい。
「......んで、話は聞かせて貰ったが。奴らが集まる時間てーのは見当が付いてるのかい?」
「もちろん」
言って、オレはニヤリと笑ってみせた。
「......朝だよ、朝。今から作戦決行だ」
続く
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次回に続きます(`・ω・´)