ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

SWEET DAY(スレイヤーズ/ガウリナ/現パロ)

2022-06-04 19:34:29 | スレイヤーズ二次創作
どもです。あきらです。
2月のイベントで無配(ネットプリント)したガウリナ現パロSSを公開致します~。そのうち…とか思ってたんですけどすっかり忘れてました(てへぺろ)

一人暮らしな大学生ガウリイとリナ、のあまあまバレンタインネタでございます。

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「ガウリイ、ハッピーバレンタイン」
 じゃじゃーん、と口で言いながら彼の掌に載せたチョコレート。ラッピングのリボンはピンクと白のギンガムチェック。……ちょっと可愛すぎたかな?
「おおーっ! リナ、ありがとうな。……もしかしてこれ、手作りか?」
 満面の笑みを浮かべたガウリイに、あたしは得意げに胸を張る。
「ふふん、もしかしなくても手作りよ。自信作なんだから心して食べてよね」
「おう。……嬉しいなあ」
 なんだかフワフワした空気を漂わせながら。本当に嬉しそうにそう言うものだから、あたしは嬉しいのと同時に少しくすぐったい気持ちになって。
「ん。でもあなた今年も沢山貰ったみたいだし、今年はしょっぱい系のお菓子にすれば良かったかしら」
 相変わらず、ガウリイはモテる。あたしというコイビトが居ながら、彼が大学の先輩後輩同級生、ついでに学食のおばちゃん達から貰ったらしいチョコの山は、学生寮の部屋の隅で、紙袋いっぱいに詰まってその存在感を放っている。
 バレンタインデー。勝手知ったる彼の部屋に、遊びに来るのはもう何度目か。――だからまあ、嫉妬なんてしてはいないけど。……本当だってば。
「いやいやいや、お前さんのは特別だから。まあ、チョコでも煎餅でも、リナから貰えるならなんでも嬉しいけどな」
 彼はそう言ってニッと笑って。――……。
「さらっとこういう事言うのよね、この自称保護者……」
「ん?」
 この天然たらし。
「んーん、なんでも。……あ、あたしも自分用にお高いチョコ買ったのよね~。お茶淹れて一緒に食べましょ」
 気恥ずかしい気持ちを誤魔化すように、あたしは自分用のとっておきを取り出して見せる。先日の休みに並んで買った、話題の高級チョコである。一粒一粒が宝石みたいにきらきらして可愛くて、流石に良い値段がしただけはある。これは味も期待できそうだ。
「おー、そっちのも旨そうだなあ。オレにも一口くれよ」
 コタツの中、つん、と足の裏を足先でつつかれる。
「ええー、駄目よ駄目。これはあたしがあたしに買った奴なんだから」
 ――それにあなたには、あたしがあげた奴があるでしょーが。
 んべ、と舌を出して見せて。あたしはお茶を淹れる前に、見せ付けるように一粒お先にその宝石を口に放り込んだ。
 途端に、口の中にふわりと広がるカカオとナッツの香り。
「ん~。美味しい……ちょっとビターで、でも蕩ける甘さ……」
 あたしはうっとりしながら、舌の上でじわじわ溶けていくチョコレートを楽しんで。
 それを眺めるガウリイの、すっと細められた目に、あたしはその時気付けなかった。
「――リナ」
 低い声。呼ばれた名前に振り返る。
「ん? ……って、ちょ」
 不意に掴まれた腕。
 気付いた時には至近距離、重なる吐息。
「ガウリイ、」
 ぶつかり合う視線と、かさついた唇の感触にあたしは思わず目を閉じた。

「……んんっ、……んう…」
「ん、……」
 するりと滑り込んできた彼の舌に、心臓の音が跳ねる。掴まれた腕に、彼の掌の熱が伝わって。――あたしの方が、溶けそう……って、何考えてんだあたしは!?
 口の中、絡んだ舌と溶けだしたチョコレート。甘くて、熱くて、堪らなくてくらくらする。
「……ぷは」
 暫く経って、ようやく離れた唇。ほっと息をついたあたしに笑って、彼はそっとあたしの唇を舐めた。
「っ、」
「口の回りまで甘くなっちまったなあ」
 のほほんと、そんな事を言う彼の口元もまた、溶けたチョコで汚れている。――コノヤロウ。

「……あんまり調子に乗ってると、あげたチョコ取り上げるんだから」
 じとりと睨んで、その緩んだ頬を抓ってやった。
「いでででっ……すまんリナ! それだけは勘弁してくれっ」
 途端に慌てた顔で平謝りするガウリイに、思わずあたしは笑いだす。
 ――あーあ、本当に、もう。……そのしょぼんとした頭に垂れた犬の耳が見えるあたしは、もしかしたらビョーキかもしれない。あまつさえ『可愛い』なんて、そんな事を思ってしまっているなんて。
「お返し、とびっきり美味しいお菓子じゃないと許してやんない」
「……お、おうっ! 任せろっ」
 ぱっと笑顔になった彼の後ろで、フリフリ動く尻尾が見える。
「それと」
「――ん? あ、……っ」

 ぐいと引き寄せた彼の顔。チョコで汚れた彼の口元を、あたしはちろりと舐める。――やっぱり甘い。
「チョコ、ついてたわよ」
 あたしからの不意打ちは予想外だったのか、固まってしまったガウリイが愉快で、あたしはニッと笑って見せた。


気まぐれと独占欲。(ガウゼロ)

2022-06-04 18:55:11 | スレイヤーズ二次創作
久しぶりに800字のSSを更新します~。
最近ガウゼロ多いですね。書きやすいんですよねなんか……

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 とある、重苦しい雲がどんよりと空を漂う昼下がり。仕事終わりのちょっとした空中散歩に勤しんでいた獣神官ゼロスは、何処からかどくどくと命が零れる音を聞いた。
 流血の音ではない。生命の源、魂が身体から抜けていく音。ヒトの命が失われていく音。
「――おやおや、これは……」
 視線を下せば、眼下に映ったのは大きく抉れた地面と焼け焦げた木々。強力な黒魔法の余韻と漂う瘴気は、ここで壮絶な戦いがあった事を伝えている。

「……ゼロス?」
「よく分かりましたねガウリイさん。貴方、もうまともに目が見えてなさそうなのに」
 彼がその場に降りた瞬間。掠れた声を上げた男、ガウリイ=ガブリエフは深々と腹を刺し貫かれた姿で大木に寄りかかっていた。長い金色の前髪は血に塗れ、彼の淡いブルーの瞳を隠してしまって。
「はは、なんとなく、な」
 弱弱しくも笑って見せる彼からは、既に負の感情すらもあまり感じとる事が出来ない。――つまり、感情ごと意識が消えうせるのも時間の問題と言う事だ。
「……なあ」
「リナさんなら、大丈夫そうですよ。少なくとも貴方よりは」
 ちらりと横に視線を向ける。驚いた事にあの栗色の髪を真っ白に染めた少女が、その場に倒れ伏している。余程高位の魔族と対峙したという事だろうか。だが、その場にそれらしき者の姿はない。そして、倒れ込んだ少女は気絶はしているものの、しっかりとした息があった。
 恐るべきデモン・スレイヤー。またしても彼女は勝利したのか、我々に。
「そうか……なら、よかっ……ごふっげほっ」
 激しく咳き込んだ剣士は、腹とどうやら肺もやられているらしい。口を抑え込んだ掌の間から、血液が流れ落ちては地面に血だまりを新たに作る。
 ――……嗚呼、勿体ない。
 ふと、そんな思いが魔族の脳裏をよぎった。
「貴方を亡くしたリナさんの負の感情も、それは美味しそうではありますが……」
 一瞬の思案。そして。
「仕方ありません。貸し一つ、ですよ」
 願わくば、こんな死に際の『残りかす』ではなく。憎悪と怒りと絶望を、己に向けるこの男を、この手で。
「それまでは、勝手に殺されちゃあダメですよガウリイさん」

サンキューグラッテ!

2022-06-04 18:44:27 | 日記・雑記
どもですあきらです。
5月に二回ほど、アニメイトのグラッテ×スレイヤーズコラボ!のお店に行ってまいりました~。
推しを食べられるし推しを飲めるんですよ…(語弊が凄い)

最近の技術は凄いですね~。アイシングクッキーも、ドリンクのクリームにもばっちりカラーでガウリイやリナの絵柄がプリントされていてとても綺麗でした。
私は選びませんでしたが、神坂先生とあらいずみ先生の似顔絵もあったのがスレイヤーズらしいというかなんというか……

フォロワーさんとお会い出来て、ランチをご一緒したり、引換券とアクリルコースターを一枚交換して頂いたり、めちゃめちゃありがたき時間でした。
楽しかった~。良いゴールデンウィークを過ごせました。サンキューグラッテ!