ぷらいべったーより再掲。
こちらもフォロワー様よりリクエストで「お互いにくすぐり合うガウリナ」で、書かせて頂きました~。
ほんとにかわゆいお題ですよね…!
しかしめっちゃ短いです。
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「隙ありっ!」
背後で急にそう叫ばれて、オレはその場に硬直した。硬直したのは、聞こえた声がリナの声だったから。そうでなければその場から飛びのいている所なのだが。
その声とほぼ同時、がっし、とその細くて白い手がオレのわき腹を掴んだ。――なんだなんだ?
「行くわよガウリイ、覚悟っ」
そう言うなり、リナの指がわしゃわしゃ動き出す。
「えっ、ちょっ」
驚くオレに構わず、リナは容赦なくその指でオレのわき腹をこちょこちょとくすぐる。そして後ろから響く楽しそうな掛け声。
「それこーしょこしょこしょこしょ…!」
――が。
「………………」
しばしの沈黙。
「……なんで反応ゼロなのよ」
しばらくオレのわき腹やら首筋やらくすぐっていたリナは、全く反応しないオレにつまらなさそうにその手を止めた。
「……なんでと言われても、なあ」
戦闘やら何やらで鍛えられ、硬くなった皮膚はちょっとしたくすぐり程度にはびくともしない。別に刺激に鈍くなった、というわけでもないのだが。
「というか、なんで急にこんな事を…」
なんというか、まるで小さい子供みたいな事を。尋ねれば、リナはむーっと口を尖らせて言い訳するみたいに口を開く。
「アメリアが……」
「アメリア?」
――どうやら先ほど、アメリアに不意打ちで嫌と言うほどくすぐられたらしい。仕返ししようにも彼女がいないので、その八つ当たり先にオレが選ばれたというわけか。
「ふうん」
「はあ、つまんない」
疲れた、とでも言うように、リナがオレの隣に並んで天を仰ぐ。それを見て、オレの中でも小さな悪戯心が芽生えた。
「隙あり」
「え」
こしょこしょ。
素早く彼女の背後に回って、彼女のわき腹に手を回す。目には目を、歯には歯を。なんて、つまりは仕返しである。
「ひゃっ……」
「はっはっはどーだリナ!」
途端に悲鳴を上げて、身体をくの字に折り曲げるリナ。オレはそれに笑ってもうひとくすぐり浴びせてやる。オレと違ってやわらかい皮膚の上に、指をこしょこしょ滑らせる。
「やっ、ちょっ…ガウリイ…だめっ、ひやっ」
――……。
猛烈にオレの指に反応するリナが、顔を真っ赤にして、涙目でオレを睨む。――いかん。なんだか、このままでは変な気分になりそうである。
「ま、まいったかリナ!」
「う、うう~~。ま、まだだいじょーぶよっ!」
――なんでそこで降参しないんだ!
いつもの負けず嫌いを発揮するリナに、オレは内心頭を抱えた。しかしこうなったら引きさがるわけにはいかない。
「よし、それならこーだっ」
「きゃっ、ちょっ、あひゃひゃっ……っ」
こしょこしょ。わき腹から、今度は背中の真ん中をなぞって、今度は首筋――……
「何やってるのよ、二人とも」
「「……」」
呆れた声と視線を浴びて、ようやくオレとリナは顔を見合わせて我に返るのだった。
おしまい。
こちらもフォロワー様よりリクエストで「お互いにくすぐり合うガウリナ」で、書かせて頂きました~。
ほんとにかわゆいお題ですよね…!
しかしめっちゃ短いです。
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「隙ありっ!」
背後で急にそう叫ばれて、オレはその場に硬直した。硬直したのは、聞こえた声がリナの声だったから。そうでなければその場から飛びのいている所なのだが。
その声とほぼ同時、がっし、とその細くて白い手がオレのわき腹を掴んだ。――なんだなんだ?
「行くわよガウリイ、覚悟っ」
そう言うなり、リナの指がわしゃわしゃ動き出す。
「えっ、ちょっ」
驚くオレに構わず、リナは容赦なくその指でオレのわき腹をこちょこちょとくすぐる。そして後ろから響く楽しそうな掛け声。
「それこーしょこしょこしょこしょ…!」
――が。
「………………」
しばしの沈黙。
「……なんで反応ゼロなのよ」
しばらくオレのわき腹やら首筋やらくすぐっていたリナは、全く反応しないオレにつまらなさそうにその手を止めた。
「……なんでと言われても、なあ」
戦闘やら何やらで鍛えられ、硬くなった皮膚はちょっとしたくすぐり程度にはびくともしない。別に刺激に鈍くなった、というわけでもないのだが。
「というか、なんで急にこんな事を…」
なんというか、まるで小さい子供みたいな事を。尋ねれば、リナはむーっと口を尖らせて言い訳するみたいに口を開く。
「アメリアが……」
「アメリア?」
――どうやら先ほど、アメリアに不意打ちで嫌と言うほどくすぐられたらしい。仕返ししようにも彼女がいないので、その八つ当たり先にオレが選ばれたというわけか。
「ふうん」
「はあ、つまんない」
疲れた、とでも言うように、リナがオレの隣に並んで天を仰ぐ。それを見て、オレの中でも小さな悪戯心が芽生えた。
「隙あり」
「え」
こしょこしょ。
素早く彼女の背後に回って、彼女のわき腹に手を回す。目には目を、歯には歯を。なんて、つまりは仕返しである。
「ひゃっ……」
「はっはっはどーだリナ!」
途端に悲鳴を上げて、身体をくの字に折り曲げるリナ。オレはそれに笑ってもうひとくすぐり浴びせてやる。オレと違ってやわらかい皮膚の上に、指をこしょこしょ滑らせる。
「やっ、ちょっ…ガウリイ…だめっ、ひやっ」
――……。
猛烈にオレの指に反応するリナが、顔を真っ赤にして、涙目でオレを睨む。――いかん。なんだか、このままでは変な気分になりそうである。
「ま、まいったかリナ!」
「う、うう~~。ま、まだだいじょーぶよっ!」
――なんでそこで降参しないんだ!
いつもの負けず嫌いを発揮するリナに、オレは内心頭を抱えた。しかしこうなったら引きさがるわけにはいかない。
「よし、それならこーだっ」
「きゃっ、ちょっ、あひゃひゃっ……っ」
こしょこしょ。わき腹から、今度は背中の真ん中をなぞって、今度は首筋――……
「何やってるのよ、二人とも」
「「……」」
呆れた声と視線を浴びて、ようやくオレとリナは顔を見合わせて我に返るのだった。
おしまい。