ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

ワンタンスープ食べたい。(ガウリナ/現パロ)

2013-12-15 03:34:18 | スレイヤーズ二次創作
久々ガウリナです!

サーチの登録を全然更新してなくてごめんなさい(>_<)自分のせいなんですが、全くログイン出来ず......
早急になんとかしたいです。
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「......あんのクラゲ...」
あたしはちらっと腕時計を確認してから、大げさにため息をついた。
──完全に遅刻である。

久しぶりのデートの待ち合わせ。時計台の下に午後2時に集合。
......現在2時30分。
「なーによ。ちょっと早めに来ちゃったあたしは馬鹿ですかっての」
ぶつぶつ呟きながら、あたしは空を見上げた。...今日はいい天気だ。お出掛け日和。

お気に入りのワンピース。最近買ったばかりの白いコート。覚えたばかりのメイクを少し......。
──ガウリイは気付くだろうか。いつもと少しだけ違うあたし。
考えてから、ふるふると頭を振った。
まさか、気付くわけない。あの脳内ワンタンスープ状態の男が。
──脳内ワンタンスープ状態...
「ぶふっ......我ながらなんて的確な表現」
一人でくすくす笑っていると、ふと目の前に影が差した。
──ん?

「ねーねー君、俺とお茶でもどう?」
「......」
黙って見上げれば、チャラそうな男が一人、にやにやしながらあたしを見下ろしていた。
典型的なナンパだ。

あたしは完全無視して携帯を取り出した。
「...ねえー、君だよ君ー」
「......」
「俺の事見えてないー?もしもーし」
「......」
「ねえってば、俺、君のこと誘ってるんだけどー」
「......」
「おい」
「......」
「......なめてんじゃねーぞ」
相手の声色が変わる。
あたしは一つため息をついた。...これは、あたしの伝家の宝刀をお見舞いせねばならないようである。

「...おい、聞いてんのかよ!」
ぐい、と肩を掴まれた瞬間、あたしは拳に力を込めた。
──必殺、インバースロイヤルストラッシュ!

と。
「おいおい、そこら辺にしときな」
聞き覚えのある声が、頭上から聞こえた。
「あ」
金髪で長身、いつもの脳天気そうな顔。碧い目に珍しく剣呑な色を滲ませて、彼はそこに立っていた。
「......ガウリイ。遅いわよ」
「悪い悪い」
あたしに笑いかけてから、彼は男の手をあたしの肩から引き剥がした。
「な、なんだよてめえ!引っ込んでろ!」
軽く引き剥がされて多少動揺しつつも、男は引くつもりは無いらしい。
喚きながら彼に殴りかかる。
「なんだよって言われてもなあ…」
男の拳をぱし、と受け止めながら言う彼。──すんごくカルい。

「オレ、そいつの彼氏だから。一応」
どきっ。

瞬間、ガウリイに殴りかかっていた男は、バランスを崩されてその勢いのままに地面に顔から突っ込んだ。
──い、痛そー......
「こんな往来で暴れるのは危ないぜ?」
あくまでもカルい口調で言われて、起き上がった男はあたしたちを激しく(涙目で)睨んでから走り去って行った。
おととい来やがれってーの。


「......で、遅刻した言い訳を聞きましょうか?」
腕組みしつつジト目で問うと、彼は苦笑して頭を掻いた。
「いやあ、ばあちゃんから急にお遣い頼まれてさー。断れなかった...」
「......そんな事だろーと思った」
彼は自分の祖母に頭が上がらないらしい。あたしと姉ちゃんの関係と似た何かを感じる......。
いや、それは置いといて。
「...それにしてもよ」
歩き出しながら、あたしは文句の一つでもぶつけてやろうと口を開いた。
「なんだなんだ?」
「さっきはせっかくあたしがナンパ男にインバースロイヤルストラッシュを喰らわせる所を、良いところで邪魔してくれちゃって!」
「哀れな男を一人救ってやったのさ」
やれやれ、とばかり肩をすくめたガウリイに向かって、べえっと舌を出した。
──いつものやりとり。

...と、彼は不意にあたしの頭をくしゃりと撫でた。
「嘘だよ」
「──へ?」
「せっかくリナが化粧なんかしていつもより女の子っぽくしてんのに、喧嘩なんかさせたくなかったからなー。悪かったな、遅くなって」
「......っ!」
気付いてたのか。
あたしはなんだか恥ずかしくなって、思わずちょっと俯いた。
「に、似合わないかなー...こういうの」
そう呟いて、下からちらっと彼の顔をのぞき見ると、ガウリイは少しだけ赤くなって頬を掻いた。
「いや、良いと思うぞ。オレは......結構好きだ」
...目が泳いでるぞ、ガウリイ。
──でも、嬉しい。
「あ、ありがとっ」
照れくさいけど、胸がきゅう、と高鳴る。
あたしは自分でも顔が赤いのを自覚して、それを隠してガウリイの腕にしがみついた。
「なんだよ急に」
「別に、ちょっとそーいう気分なのよ!」
「そーいう気分って?」
「うるさいわねっ!さっさと映画観に行くわよ!」
「......へいへい」
そのまま並んで、見慣れた街を歩いていく。
ガウリイが遅刻した事とか、ナンパ男とか、そういう事はどうでも良くって。
......ただ、今あたしはすっごく幸せかもしれない。


おわり

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いつになく乙女なリナさんをどうぞ。


ようやっと。

2013-12-02 00:42:03 | 日記・雑記
長編が書きたいとこまで書けたので、やっと一区切り、というところですね^^
いつも更新が遅くてすみませんです。

もうしばらくは長編は書くのよそうかな。

ガウリナももっといっぱい書きたいですー!そろそろガウリイのかっこいい話を書きたいのです。
理想のガウリイを書けるようになりたいなあ。
私の中では、限りなく白に近いグレーなガウリイ。黒ガウも好きですが、それは読む専門で。いや、そういいながら書いちゃうかも知れませんが……。
リナさんも、もっと可愛く書きたいものです。
精進ですね!

ところで、最近『名探偵コナン』をひさしぶりに読んだら、園子ちゃんの彼氏、京極真さんに嵌ってしまいました。
京園が今熱い!あと『黒バス』の日リコとか……!
ここまできて、私はやっぱりNL好きなんだなあ、と思いました(笑

ではではまた次回!


困惑のサイラーグ【番外編】(ゼロシル)

2013-12-02 00:39:37 | 困惑のサイラーグ(ゼロシル/完)
こちらはゼロシル長編小説『困惑のサイラーグ』の番外編です。本編は読んでいてもいなくてもあまり関係ありません......(`・ω・´)<たぶん!

『if~ゼロスが魔族とバレた上でなんだかんだシルフィールと一緒にいたら』
短いです。
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彼は、どこからともなく現れる。

「どーも!シルフィールさん」
突如私の隣に出現したゼロスさんは、いつものように朗らかな挨拶をよこした。
「......どーも」
「あれ?テンション低くありません?」
冷めた目をした私を見て、彼は可愛らしく小首を傾げて見せた。
──そのポーズを男がやる意味があるのかしら......?

「もっと驚いたりしてくれないとつまらないじゃないですかあー」
不満げに言う彼に、私はため息をついた。
「何度もそうやって登場されたら嫌でも慣れますわ...」
そう。彼は突然私の前に現れて、私を驚かせては去っていくという子供じみた真似を、ここ最近繰り返していた。
正直なところ面倒くさいことこの上ないのだが......彼は魔族で、何を考えているのか分からない以上、気を抜いてはならない。

「今日は何かご用がおありで?」
「そうですねぇ......」
彼は手を顎に当ててふむ、と唸った。
「今考えちゃってるじゃないですかっ!」
「まあまあ、良いじゃないですか。急にあなたに会いたくなったんですよー」
さらりと甘い言葉を吐いて、彼は不敵に微笑んだ。
「......」

はあ。
私は盛大にため息をついた。
女の子が言われてみたい甘い台詞。
でも、それは相手によるのだ。ゼロスさんに言われても正直あんまり嬉しくない。
「......シルフィールさん、今凄く失礼な事考えてません?」
「そ、そんなことありませんわ」
──もし、これがガウリイ様だったら......!
考えただけで赤面してしまいそうである。思わず口元がにやける。

そんな私の顔を、ゼロスさんがのぞき込んできた。
「......今の台詞、ガウリイさんが言ってくれたら良かったのにー、とか、思ってたでしょう」
ぎくり。
「僕だって魔族界では結構人気なんですよー?抱かれたい魔族ナンバーワンの座を欲しいままにしてますし......」
よく分からない事を言いながら、しゃがみ込んで地面にのの字を書くゼロスさん。
「なんと言おうと、何を考えてるか分からない魔族より、ガウリイ様の方が何倍も素敵ですっ!」
金色の輝く髪に青色の晴れやかな瞳。まるで王子様。彼の優しさを思うと、胸が暖かい気持ちに満たされる。

......と、目の前に突然影が差した。
ゼロスさんが私の真ん前に立ったのだ。
「わ...」
紫色の瞳が、意地悪な光を灯していた。
「ガウリイさんは、リナさんしか見ていないのに?」
わざとゆっくりと、彼はそう言った。労るような優しい声で。
「......っ」
──そう、こうやって彼は、私から負の感情を引きずり出すのだ。
胸が苦しくなって、こみ上げてくるものを必死で抑えつける。
唇を噛んで睨みつけると、ゼロスさんは満足げに笑った。
紫色の瞳も、髪も、私の心をいたずらにかき乱すだけ。

「あなたなんか嫌いです......っ」
「僕はあなたが好きですよ」

私の髪を一房手に取って、彼はそっと口づけた。
──嗚呼、あなたはまたそうやって......。
私をこんなに酷く困惑させるのは、ゼロスさんしかいないかもしれない。


おわり

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......あれ?ギャグ風味で書くつもりだったのに(´・ω・`)?おかしいなあ。