ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

栗色(ガウリナ)

2011-01-29 14:57:39 | スレイヤーズ二次創作
ガウリナ小説です。

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栗色の髪が舞う。
その度に一緒に黒いマントもひらりと揺れる。

そして爆音。

「火炎球(ファイヤー・ボール)!」
彼女の声が高らかに響き、何人かの可哀想な盗賊がふっ飛んで行った。

全てが終わってから、オレは彼女に近付く。
「リナ」
リナは不敵な笑みで振り向いた。
「何?」
「お前さん、依頼人も一緒にふっ飛ばしてたぞ」
茂みの向こうに目をやれば、数人の哀れな盗賊たちに混じって、その盗賊退治の依頼人がちょっぴり焦げていた。
「うげっ!やっちゃった」

リナは慌てて依頼人を助け起こして、なんとかっていう治癒呪文をかけてやる。
「..はっ!私は一体?」
小太りの親父さんは目を見開いて起き上がる。
「良かった。目が覚めたんですね!」
リナがわざとらしく目を潤ませるのを見てオレはため息をついたのだった。


チャリン、と金貨がリナの手の中で鳴る。
「うん、盗賊いぢめて金貨貰えるなんて、良い仕事だったわね!...まあ、さすがにお宝には手を出せなかったけど」
「お前さんなあ...」
リナはいひひ、と笑ってマントを翻した。

なんて女だ。
つくづくそう思うが、リナから離れようとは思わない。何故だかは自分でも良く解らないが。

「ねーガウリイ」
前を行くリナがふと振り返った。
「どうした?」
「あんた手怪我してるでしょ」

ぎくりとした。

「さっきから左手ちょっと庇ってるし...怪我してるなら早く言いなさいよね」
「おう...すまん」
リナは少し不機嫌になってしまった。
このくらいでリナの手を煩わせるのも...と思ったのが間違いだったようだ。

何か呪文をぶつぶつ言いながら手に魔法をかけられる。
「傷口にバイ菌入ったら破傷風になっちゃうじゃない」
「は...なんだ?」
「あーもう、大変な事になるって話よ」
「うーむ」

なんだかんだ、オレの事を心配してくれているようだ。
「ありがとうな」
笑いかけると、リナはしわくちゃな顔をして、でも赤くなって、小さく「ちっとは反省しなさい」と呟いた。

──本当に、敵に回すと怖いけど、味方にすると優しい奴。

なんだか急に愛しくなって、オレは空いてる方の手でリナの頭をなぜてやった。
「ちょっとー何すんのよ!」
「いや、なんとなくだな...」
「もう、傷むでしょー」
リナは文句を言いつつも、その手を振り払わない。
オレはそれが嬉しくて、そのまましばらくリナの栗色の髪を弄んでいたのだった。


終わり

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ちょっと大人なガウリイさんを目指してみました(´ω`)


混・乱・中☆

2011-01-29 12:50:26 | 趣味
どうも千晶です。
今回はスレイヤーズ関係ないオタ話なので興味ない人はごーばっくでお願いします(´・ω・`)!




...ごほん。
私は腐女子ではないんですが、べーこんれたすに興味はあったのです。
そして、昨日初めて某所でそーゆうCDを聴いてしまったのでした...orz

それが『渇愛』
子安さんと松本さんがあはんうふんな18禁でした。

あばばばばばば!
レゾガウだぁー♪とか軽い気持ちで聴いたあたしが馬鹿でした(爆)
うわぁーいやぁーぎぃやー><(じったんばったん)

とにかく凄かったです。どろどろで重い上に子安さん演じるキャラが怖かったです。
...でもかっこよかったです///
松本さんも素敵だったぁー!むっちゃかっこよかったあああ!

松本保典ファンとしてはたまらんでした。
ぐはぁっ!

そんなわけで誰かに言いたいけど誰にも語れないのでここに書いてしまいました(笑)

はあはあ、私には刺激が強すぎたぜ...ばたん。



こんにちは☆

2011-01-27 15:58:12 | 日記・雑記
お久しぶりです!
昨日ようやく大学のテストが終わり、開放されました^^
そんなわけで更新遅くなってすみませんでしたー><

今日から春休みのワタクシです♪
・・・が、ゼミ論の課題とか、今度から創作ゼミに移籍するのでオリジナルで小説書かなきゃいけないとか、サークルの演奏旅行に参加するための練習とかとか色々ありまして、なかなかガウリナ創作できないのが現状であります(しょぼん)

でも亀更新にはなると思いますが、更新は続けて行くつもりですので、これからもこのブログをどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

あ、あとPCが本格的にヤバイコトになっておりまして、買い換えなきゃやばいかなあこれは・・・。
頭が痛いです><
急に青画面に英文がだああっと出てきたりするんですよー^^;


相棒は密かに笑う(ガウリナ後編)

2011-01-27 15:34:32 | スレイヤーズ二次創作
前回の続きです(´ω`)
前回から物凄く時間経ってしまいました~><
更新遅くてすみません(汗)

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「お嬢さん、彼氏取られちゃったの?」

見知らぬ男はそう言うと、勝手にあたしの隣に座った。
...年の頃ならガウリイと同じくらい。なんだか女ったらしな雰囲気の男は、軽く笑いながら短い黒髪を掻き上げた。

ジト目で一連の動きを見ていたあたしは、ため息をついてそっぽを向いた。
不躾な質問に答える筋合いは無い。

「つれねぇなあ」
男は苦笑した。
「アンタ名前は?」
「...人に名前聞くときは自分から名乗りなさいよ」
あたしは不機嫌に返した。

ちょうどその時店主から頼んだ酒が渡される。
一口飲んで顔をしかめた。
....まっず。

「そりゃそうだな。俺はマルクだ。よろしく」
意外にも素直な返事である。
「...そう。あたしは..」
答えるの面倒だな~とか思いつつ上を見上げて、驚いた。

「...ガウリイ」
真上に相棒の顔の大アップ、である。
彼はあたしを頭の上から覗き込んでいた。
...っていうかいつの間に。

「へ?男?...って、あ」
隣の男もガウリイに気が付いたらしく、途端に黙った。
彼はいつもののんきな顔と様子で、あたしから酒を奪って勝手に飲んでしまう。
「あー!あたしのお酒」
「...リナお前、飲めないくせにこんなもん飲むなよな~」
まるっきり子供をたしなめるお父さん口調である。
...あんたがどっか行くからでしょうが。
心の中で言い訳にならない言い訳を呟いて、あたしは頭を掻いた。

「あ、すまん。コイツ連れてくな」
ガウリイは隣の男にそう言って、あたしをそこから連れ出した。
ぽかんとしたままあたしたちを見送るマルク君...ちょっと気の毒だったりして。

...あ、料金。
ま、アイツが払ってくれるかな。


ガウリイはあたしを部屋前まで連れてきた。
...このまま寝ろって事ですかね?
「せっかく良い気分で飲んでたのに」
「そんな風には見えなかったが...」
──バレてやんの。
「絡まれてんの助けてやったんだから、感謝してくれよ」
「見てたんなら早く助けなさいよっ」
あたしの文句にガウリイは笑った。
「いやー、すまんすまん。リナがアイツにどんな態度取るか見たくてな」
「悪趣味」
...コイツって、こんな奴だっけ?

「...あ、そうだ」
あたしはポケットから紙切れを取り出した。
「あたしに渡さないで、自分で捨てなさいよ」
言って、ガウリイにそれを押し付ける。
「へーい...」
ガウリイは渡されたそれを、残念そうに見詰めながら破り捨てた。
...なんで残念そうなのよ。

「...リナが捨ててくれれば良かったのに」
ぽそり、と小さく聞こえてきた声に、あたしは首を傾げた。

「良いの?ナイスバディのお姉さん振っちゃって」
「?ああ、別に興味ないし」
「ホントに...?」
ちょっとしたモヤモヤを晴らしたくて、彼の目を見つめる。
...嘘なら分かる自信あるし。

ガウリイは一瞬黙った後、何故か嬉しそうに頬を緩めてみせた。
「ああ。全然」
そう言っていつもより優しく頭を撫ぜられたから、あたしはもう何も言えなくなった。
...いや、もう何も言う必要無くなった、というべきか。

「おやすみ、リナ。盗賊いぢめ行くなよ」
「...行かないわよ。今日は」
ガウリイは笑って、自分の部屋に戻って行った。


終わり

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ガウリイは心の中で「ああ、全然(リナ以外には興味ない)」
って思ってると思う人挙手!(笑)


相棒は密かに笑う(ガウリナ前編)

2011-01-16 14:38:50 | スレイヤーズ二次創作
久しぶりにガウリナ小説行きます(´ω`)

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相棒はいつものんきだ。ノー天気とも言う。
彼はあたしの保護者と言い張るけれど、それは思いっきり自称であって、あたしはいつも逆に彼のお守りをしている気分になってしまう。

今だって彼は、綺麗なお姉さんに言い寄られて、見るからに困っていた。

「ねぇお兄さん、良いからあたしと飲まない?」
「...あ~。すまん。その気はないんだ..」
「もー、さっきからそればっかり」
彼女は甘えるようにガウリイにしなだれかかる。

派手だけど確かに美人。そして大きく胸元の開いたドレスを着て、そのナイスバディをガウリイに、そして一緒にいるあたしにまで見せ付けてくれちゃっている。
...分かりやすいなぁ。

まあ、今は夜も更けてるし、人の集まる食堂じゃあ、水商売のお姉さんに声をかけられるのは慣れてるけど。
彼女の目には、明らかに商売以上の何かが窺えた。

彼がチラチラとあたしに視線を送ってくる。
あたしは内心舌打ちした。
...こんくらい自分でなんとかしなさいよ!

「...えぇっと、その。コイツにその気はないみたいなんで。そのくらいで勘弁してくれません?」
女の恨みは怖いので、下手に出るあたし(珍しい)。
彼女は今あたしに気付いたような顔をして、ちょっと笑った。
「あら、ごめんなさい。お連れさんが居るんじゃしょうがないわね」

──お?

意外な展開だ。もしかして諦めてくれる...?
しかしそうではなかったらしい。
彼女はポケットから紙切れを取り出して、ペンで何かを走り書きした。
...部屋の番号?
それをガウリイに握らせて、小さく彼に耳打ちする。
「...鍵、開けておくから」
彼女は妖艶に微笑んで、歩いていってしまった。

彼にだけ聞こえるように言ったらしいけど、エルフ並みの聴覚を持つあたしにはばっちりしっかり聞こえてしまった。

唖然とするあたしに、ガウリイはぽりぽりと頬を掻く。
「不用心な娘さんだなぁ...」
そーゆう問題かっ!

「リナ」
不意に、ガウリイがあたしにその紙切れを手渡した。
「へ?」
「いらないから、やる」
「あたしだっていらないわよ!」
「じゃあ捨てて良いぞ」
「.....」
ガウリイはそれきりトイレに行ってしまった。
...むむぅ。こんなものの処理まであたしに任せるなんて。

あたしはその紙切れを見つめた。
彼女が彼を何に誘ったかなんて、大体想像がつく。経験なんか無くても、世間じゃその手の話は溢れているから。

あたしは衝動的にその紙切れを破ろうとして...やめた。
「そんな権利、ないもんね..」
あたしとガウリイは、旅の連れで、それ以上でも以下でもない。

あたしは小さくため息をついて、カウンターに座り直す。
さっきまで飲んでいたホットミルクが、すっかり冷めていた。
「おじさん、一番強いお酒頂戴」
何故か無性にイライラして、適当な注文をする。
「お嬢ちゃん飲めるの?」
「これでもちゃんと成人してんのよ」
おっちゃんはそれを聞くと黙って酒を取りに店の奥へと消えて行った。

「はーやっく、来ないかなー♪」
小さく口ずさんでいると、ふと手元が暗くなった。
後ろから誰かの影。

「お嬢さん、彼氏取られちゃったの?」
振り向くと、見知らぬ男が立っていた。


続く

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次回に続きます!