ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

出会いは森の中で(11)(子世代)

2011-08-30 22:09:48 | 子世代妄想
前回の続きですー(´ω`)

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「せっかく抜けた森に逆戻りとはな」
「そーいうコト言わないの」
デーモンが蔓延る森に入るなど、気が進まないがしょうがない、仕事である。
オレたちは細く足場の悪い道に一歩を踏み出した。

鳥や虫の鳴き声が聞こえるあたり、普通の森である。生えている植物もごく一般的なものばかりだ。
「...まだ出てこないね、デーモン」
「永遠に出てこない方が嬉しいけどな」
どんなに歩いても景色がほとんど変わらない。これは目印をつけて歩くべきだったかもしれない。
初めて来た時同様、迷ってしまう可能性大アリ、だ。

ふと、またこの前出会った二人組が頭に浮かんだ。ゼノンの話が本当なら、あの二人は多分今頃オレたちと同じ仕事中だろう、この森で。
「あいつら、どうなったんだろうな?」
「あいつら?」
「ほら、この前この森で会った二人組だよ」
レオナは首を傾げて見せた。
「オレたちの事助けてくれただろ、デーモンから」

「....誰だっけ(てへっ)」

「.....」
オレは無言で懐に手を伸ばした。
取り出したのはハリセン(折り畳み式)、オレの問答無用ツッコミアイテム。ちなみにネームタグ付き。
「うそうそっ!覚えてる覚えてる!!...お姉さんと男の人の二人組よね!?」
レオナが慌てて頭を手で覆おうとするが、もう遅い。

ぺちーんっ!
「いだっ」
「趣味の悪い冗談はやめろっ」
「ジョークだってば...」
「お前が言うとほんとっぽいんだよ」
ジト目で言うと、レオナは涙目で頭をさすった。
「...うう、わたしたちを助けてくれた人たちなんだから、そんなに心配しなくても大丈夫だと思うけど」
「それはそうかもしらんが...」

ふと、レオナは足を止めた。
オレも一瞬遅れて「それ」に気付く。

何かヒトのものではない気配。
しかし、辺りを見回しても何も目には入らない。
気配は一瞬で消えてしまったようだ。

「なーんか、嫌な予感がするな」
「今さらだけどね」
オレの言葉に、レオナは苦笑するのだった。


続く

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次回に続きます(`・ω・´)b


出会いは森の中で(10)(子世代)

2011-08-26 18:31:34 | 子世代妄想
ついに10話目になっちゃいました(汗)
前回からの続きです(`・ω・´)b

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オレたちは早速聞き込みを始めた。
森の方に原因があるのは分かりきっているが、意外に聞き込みから新たな情報が手に入ったりするのだ、これが。
そして目をつけたのが魔道士協会....だったのだが。

「すまんねぇ...今ここにいるので全員なんじゃよ」
済まなそうに頭を掻く爺さん会長の横に並ぶのは、女性ばかり数人だけだった。
「魔道に長けた者たちは皆デーモン討伐に行ったまま帰って来ないんじゃ」
「あの...それはいつ頃の事なんですか?」
「一週間ばかり前の事かの」
「一週間...」
微妙な日数だ。討伐に行った人々は、もしかしたらもう...

「こんなにデーモンが森に蔓延るなど、普通あり得ないからのう、多分人間、それも魔道士が関わっているハズなのじゃ」
「ええ...」
「しかし、それらしき人の姿を誰も見ていないというんじゃよ。まあ、森に入る者自体が今はほとんどいないんじゃが」

デーモンを呼び出している魔道士が、結界を張って姿を隠している...あの二人組もそう言っていた。

「そいつは一体、何の目的で...」
「...皆目検討がつかぬ」
協会の皆が揃って首を捻る。デーモンを死ぬほど召喚し続けて、一体何の得があるというのか。
そして、そいつは一人なのか複数なのか...一人なら単なる狂った奴。複数なら、組織?

「...そういえば、あなたは町長の息子さんについてどう思います?」
「ゼノン殿の事か?」
頷くと、彼は微笑んだ。
「出来た息子さんじゃよ全く。倒れた父親に代わって頑張っておる。あの子自身身体が弱いんじゃが、そんな所は今は全く見せておらんし...」
「へぇ..」
「いつも町の野菜を届けてくれていたんですよ」
「今はさすがにそれどころじゃなくて、デーモンをどうするかに頭を悩ませているみたいですけど。小さな頃から優しい子でねぇ...」
二人の女性魔道士(おばさん)がまるで自分の息子を自慢するように語りだした。

どうやら、この町でのゼノンの評判はすこぶる良いらしい。
──あんな胡散臭い奴も珍しいと思うんだが。
オレは心の中でだけ呟いて、レオナと共に魔道士協会を後にした。


続く

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次回に続く!


いえす!ふぉーりんらぶ!

2011-08-26 01:38:52 | 日記・雑記
どもです!千晶です^^題名はまったく内容に関係ありません(笑)

さてさて、とんでもお久しぶりになってしまいました……すみませんですorz
しかも最近は更新も子世代話ばっかりで、ガウリナ分が不足気味ですね。うむむ。

近頃はとっても暑い!しかし急に涼しくなったりと、微妙な感じですね。
秋は好きなのでちょっと嬉しいと思いつつも、寂しい気分もあったりします。

今大学は絶賛夏休み中なので、めちゃくちゃだらけた生活を送っております。
就活にむけて動こう、と思いつつなにもしてません。(だめじゃん!!

不安とあせりを感じつつ、ゲームに興じたり動画サイト巡ったり。
あとはカラオケしたり御飯食べたり。やべえ、私リア充!?←チガウチガウ

そんなわけでそろそろ本気だしてゼミの宿題(?)したりSPIの勉強始めようと思います。
ガウリナサイト様巡ってガウリナ分を補充しようかしら…。それともちゃんと「TRY」観ようかなー。

ではでは、お久しぶりの千晶でした!


出会いは森の中で(9)(子世代)

2011-08-26 01:08:43 | 子世代妄想
前回の続きです!

諸注意は...もう良いですよね(笑)

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あの二人組は、まさにデーモン退治をしていた。諸悪の根源を叩くとも言っていたし...

「この仕事、もう何人か関わってるのか?」
「旅の傭兵や魔道士の方々に、片っ端から声をかけてるんですがね」
ゼノンは肩を竦めて見せた。
「今手伝って頂いてるのは、若い男女のお二人です。ですがなかなか難しいようで...」
「ふうむ...」

オレは考えを巡らした。あの二人組はなかなかの魔道士(?)に見えたし、腕も悪くはなかった。
その二人が手こずるとは、厄介な相手だろう...
「いくら出す?」
「へ?」
オレの言葉に、ゼノンがすっとぼけた声を出した。
「報酬に決まってるだろ、仕事なんだから」

「え、ええ...では、金貨10枚では?」
「30枚」
「...15枚では?」
「デーモン退治だぞ?命賭けて」
オレはゼノンの目をじっと見詰める。熱い視線は値段交渉には効果あり。
うぶな女性と...ソッチの気がある男には特に。

「...20枚で」
「もうひと声っ」
オレの合いの手に、ゼノンは頭を掻いた。
「23枚!これ以上は出せません。前払いに10枚で、成功報酬で残り...というのは?」
「乗った!」
オレはぽん、と手を打った。
横で妹が「お前は鬼か」という目でオレを見ているが、気にしない。

やれやれ、とでも言いたげにホットミルクを啜るゼノンは、小綺麗な身なりをしている。麻のシャツはシンプルだが上質に見えるし、どこにもほつれなどが無い。
実際、この男にとって金貨20枚など余裕なんじゃないだろうか。

「ミスターゼノン、仕事内容の確認だ。仕事の『成功』というのはこの町にデーモンが来なくなれば良いのか?」
「...出来れば、森からもいなくなって欲しいです」

「分かった」
頷いたオレに、ゼノンは金貨の入った巾着袋を手渡した。
「よろしくお願いします」


続く

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次回に続きますー(*'∀'*)ノ


出会いは森の中で(8)(子世代)

2011-08-24 16:24:25 | 子世代妄想
遅れてしまいましたが、前回の続きです(*´∀`*)!

*ガウリナの子供が主人公という恐ろしい設定です。ダメな人はお戻りくださいませ!

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翌朝。
宿の食堂に降りると、一人の男がオレに気付いて手を挙げた。
「ご機嫌よう。良く眠れました?」
「...ホントに来たのか。あんた」

ゼノンである。出直して来る、というのは本気であったらしい。昨日と同じような出で立ち、そして笑顔。
「勿論ですよ。レオナさんは?」
「...いない、って事は部屋なんじゃないか?」
一応、兄妹と言えど部屋は別に取っている。何にも考えていなさそうな妹だが、プライバシーは主張したい年頃なんだそうな。

「じゃ、お二人揃うまで待ちますかね」
ゼノンは手近な席に座ると、メニューを眺めだした。
「おばちゃん、オレはヌードルセット三人前で」
ゼノンを横目で観察しつつ、軽く食事を注文する。
「じゃ、僕はミルクをホットで」
「...足りんの?」
「ええ」
ゼノンはにこやかに頷いた。

「兄さん、おはよう」
少しして、レオナが部屋に続く階段から降りてきた。
ゼノンの姿に気が付き、ちょっとだけ目を見張る。
「こんにちは...えっと、ゼンノさん?」
「ゼノンです。どうも」
「あ~、そうそう!ゼノンさん!思い出した思い出した」
なかなか失礼な発言をする妹だが、ゼノンは相変わらず笑顔で、ちょっとコワイ。これが町長の息子の余裕ってやつか?

「お二人とも、昨日はお疲れだったみたいですが、ゆっくり出来ました?」
「ええ、お陰様でー」
確かに、思い切り食べて久しぶりのベッド(ふかふか)に飛び込んで、昨日の夜はなかなかに良い夜だった。
体力も全回復である。

「では、ちょっとお話を聞いて頂きたいんです」
運ばれて来たヌードルセットに手をつけながら、オレは頷いた。

「...ここ最近、近くの森から野良デーモンが町を荒らしに来るんですよ」
「ああ、この町に来る途中森で何度も遭遇したよ」
「...そうですか。町に来るのはそう多くないので、その都度魔道士協会に撃退してもらったりしているんですが...──そろそろ町の人たちもストレスで限界です。襲われて亡くなった人も何人もいますし、皆家からあまり出られないし...それに、畑を荒らされるのが辛いですね。町の収入源ですから」
レオナが無言で頷いた。
「...それで、何人か村の男たちが森にデーモン討伐に出向いたんですがね、」
「行方不明とか?」
「そうなんです、全員。やられてしまったのか、誰かに捕まったのか...」
「アンタは行かなかったのか?」
「私は...病気の父に代わって雑務がありましたので」
ゼノンがばつの悪そうな顔をする。

「なるほど...な。で、アンタの話は仕事の依頼か?デーモン退治の」
「その通りです!他の方にも声はおかけしているんですが...」
未だにデーモンの恐怖は町を飲み込んだままだ。

オレは、この町に来る途中に出会った二人組を思い出していた。


続く

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次回に続きます(`・ω・´)!