どもです。本日の800字です。
というわけでガウゼロSSでございます……
直接的な描写はないですが肉体関係を匂わせてるので注意です。
甘さの欠片もないピロートーク。
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「――お前さん、オレとこんな事やってて楽しいのか?」
月明りの夜に。ふとそんな事を聞いた男に、魔族はベッドの上で呆れたような顔をした。
「今更そんな事聞くんですか」
本当に今更だ。乱れたベッド。ついさっきまでこの上で二人耽っていた行為を考えれば。
「いや、なんとなく気になってだなあ」
苦笑して、ガウリイ=ガブリエフは汗で額に張り付いた前髪をかき上げる。聞いた所で意味なんかないのに、それでも口にしたのはただの戯れだ。
「……」
本心の読めない笑顔。相変わらずのその表情で、ゼロス=メタリオムはゆっくりと身を起こす。その拍子に、その肢体を覆っていたブランケットがするりと滑り落ちる。白い肌は、一見すれば人間のそれと変わりはない。――だがそれはまやかしだ。人間に似せて造られた身体。
魔族。生きとし生ける者を滅ぼす者。人間の負の感情を喰らう精神生命体。……そんな男に、人間同士のセックスの真似事なんて意味があるのか分からない。――そもそも、気持ちがいいとか、本当に感じているのか?
「それなりに楽しくやってますよ?」
「……ふうん。それなら良いが」
「なんですか。奥歯にモノが挟まったような物言いですね」
「別に何も挟まってないぞ?」
「いや、喩えですよ喩え」
律儀に突っ込みを入れる魔族は、いつの間にか服を着ている。さっきまで素っ裸であったのに、ほんの瞬きの間にローブ姿で錫杖を持って。
ベッドに腰かけたゼロスは、今日もまたこの後すぐに虚空に消えるのだろう。その後どうするのかなど、ガウリイには知る由もないし、知る気もない。
「別に、どうでもいいんだが。……なんでオレにしたのかなあーと」
戯れに会うのはこれで何度目か。そもそもきっかけすら良く分からない。魔族の思惑など分からないが、まあ、こちらも楽しんでいるのは事実で。……旅の連れには教えられない、この逢瀬。どうしてこの男が選んだのは自分だったのか。
「なんだ、そんな事でしたか。――そんなの決まってるじゃないですか」
彼の問いにきょとんとした顔をした魔族は、それからくすりと笑ってみせる。答えは驚く程に呆気なく、あっさりと。
「貴方、僕に全く興味無いでしょう?」
月明りの夜に。ふとそんな事を聞いた男に、魔族はベッドの上で呆れたような顔をした。
「今更そんな事聞くんですか」
本当に今更だ。乱れたベッド。ついさっきまでこの上で二人耽っていた行為を考えれば。
「いや、なんとなく気になってだなあ」
苦笑して、ガウリイ=ガブリエフは汗で額に張り付いた前髪をかき上げる。聞いた所で意味なんかないのに、それでも口にしたのはただの戯れだ。
「……」
本心の読めない笑顔。相変わらずのその表情で、ゼロス=メタリオムはゆっくりと身を起こす。その拍子に、その肢体を覆っていたブランケットがするりと滑り落ちる。白い肌は、一見すれば人間のそれと変わりはない。――だがそれはまやかしだ。人間に似せて造られた身体。
魔族。生きとし生ける者を滅ぼす者。人間の負の感情を喰らう精神生命体。……そんな男に、人間同士のセックスの真似事なんて意味があるのか分からない。――そもそも、気持ちがいいとか、本当に感じているのか?
「それなりに楽しくやってますよ?」
「……ふうん。それなら良いが」
「なんですか。奥歯にモノが挟まったような物言いですね」
「別に何も挟まってないぞ?」
「いや、喩えですよ喩え」
律儀に突っ込みを入れる魔族は、いつの間にか服を着ている。さっきまで素っ裸であったのに、ほんの瞬きの間にローブ姿で錫杖を持って。
ベッドに腰かけたゼロスは、今日もまたこの後すぐに虚空に消えるのだろう。その後どうするのかなど、ガウリイには知る由もないし、知る気もない。
「別に、どうでもいいんだが。……なんでオレにしたのかなあーと」
戯れに会うのはこれで何度目か。そもそもきっかけすら良く分からない。魔族の思惑など分からないが、まあ、こちらも楽しんでいるのは事実で。……旅の連れには教えられない、この逢瀬。どうしてこの男が選んだのは自分だったのか。
「なんだ、そんな事でしたか。――そんなの決まってるじゃないですか」
彼の問いにきょとんとした顔をした魔族は、それからくすりと笑ってみせる。答えは驚く程に呆気なく、あっさりと。
「貴方、僕に全く興味無いでしょう?」