ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

夏ですね。

2012-07-30 19:49:10 | 日記・雑記
みなさまお久しぶりです^^
あきらでございますー!

もうすぐ8月ですねー。私は一昨日から学生最後の夏休みです!
しかしまだ就職活動終わってないので、素直に喜べないのでした(涙
夏休みが来年以降無くなるとか寂しすぎて泣きそうです。うわーん

さてさて、ようやくまとまって小説更新できました。
終わりが見えてきたので、子世代小説これからラストスパートで
行きたいと思います。
もう少しだけお付き合いくださいませ♪

この連載が終わったらしばらく連載はしないかもしれませぬ。
まあ、まだ先のことは未定ですが^^;
ガウリナ短編とか色々増やしたいですね!

ではでは、また次回!


出会いは森の中で(26)(子世代)

2012-07-30 19:41:31 | 子世代妄想
前回の続きです!

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魔族は、その場で黒い灰と化し、散り去った。
「....勝った?」
「そのようですね」
「!!」
いつの間にか背後に立っていたゼロスは、何故か満足げな顔をしていた。
「...おいコノヤロウ!」
オレはそのにやけた神官に掴みかかった。
「何が陰ながら応援しますだよっ!何もせずにどっか行きやがって」
「心外ですね。ちゃんと皆さんに有益な情報を得てきたんですよ?」
「?」
思わず手を離した。──どこから?

「...聞かせてもらいましょうか、その情報」
いつの間にか近くに集まっていた皆の中で、ルーナが声をあげた。ゼロスを疑わしげに睨んでいる。気持ちは解らんでもない。

「はい、この建物なんですけど、建物自体が一つの魔方陣みたいになってますね」
「え?」
「なので、この建物全部破壊しないと、デーモンは後から後から量産状態です」
「んなにぃぃぃ!?」
オレは頭を抱えた。
「でも、魔族が倒れたお陰で、厄介な結界がなくなってます。ガードのデーモンも傀儡の術が解けていなくなってますし、是非ぶっ壊しちゃって下さい」
にこにこととんでもない事を言うゼロスである。
「その情報、信じて良いんでしょうね?」
「僕が皆さんを騙す必要性がありませんよ。この仕事頼んだのも僕ですし...」
ゼロスは肩を竦めてみせた。

「しかし、建物全てを破壊って、並みの呪文じゃ無理ですよ...」
フィルが困ったように頭を掻く。

「並みの呪文じゃなければ良いのよね?」

ぽつり、と言ったレオナに、皆の視線が集まった。



結局町の若者たちはどこを捜しても見付からず、人質になっていた老人や働き手の男たちを元の町に避難させてから、再び森に戻った。

「良いのよね?」
「...ああ、いけ」
町の人々には申し訳ないが、背に腹は変えられない。
オレの言葉に、レオナは意識を集中させた。

「──黄昏よりも昏きもの
血の流れより紅きもの
時の流れに埋もれし
偉大な汝の名において」

「この呪文は...!」
ルーナが驚愕の声をあげ、フィルが目を見開いた。
ゼロスが、唇の端を持ち上げる。

「──我ここに、闇に誓わん
我等が前に立ち塞がりし
全ての愚かなるものに
我と汝が力もて
等しく滅びを与えんことを──」

しん、と針積めた空気の中、レオナの声は鬱蒼とした森に響き渡った。

『竜破斬(ドラグ・スレイブ)!』

赤い光が悪の居城に焦点を結び、そして──全てを破壊した。

激しい力に土埃が舞う。木々が揺れ、そして折れた。
──ああ、町の人たち、ごめんなさい。たぶん、しばらく、ペンペン草も生えません。


続く

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次回に続きますー(*´∀`)


出会いは森の中で(25)(子世代)

2012-07-30 18:39:22 | 子世代妄想
前回の続きです!

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虚空に生み出された魔力球が、再びこちらに向けて飛ばされてくる。
オレたちはすんでの所でそれを避けつつ、とにかく攻撃に転じる。
──やるしかないのだっ!

「はっ!霊王結魔弾(ヴィスファランク)!」
フィルが気合い一発、拳で魔族をぶん殴った。

「ぐっ...!なんだとっ!?」
驚きの声をあげる魔族。...そりゃそうだ。普通魔族に打撃攻撃は効かない。フィルは拳に魔力を込めたのだ。...とは言え、素手で魔族ぶん殴る奴なんて、普通いないと思ふ。

魔族は、しかしすぐに再び魔力球を生み出した。
「ちっ!」
すぐに避難するフィル。
更に気持ち悪い触手が鞭のように振るわれ、数秒前までフィルが立っていた床に亀裂が走った。
「うどわっ」
危ない上にこれではキリがない。

再び攻撃に走るフィルとルーナを見て、オレは隣にいたレオナ声を掛けた。
「オレが一瞬隙を作るから、アレ以外の大技準備しといてくれ!」
「わ、わかった」

口の中で呪文を唱え、そのまま走り出す。フィルとルーナと合流して、オレは剣をふるった。

決定的なダメージは与えられないが、確実に相手の体力を削って行く。
「くっ、この人間どもが!小賢しいっ」
衝撃波。
急な攻撃に吹っ飛ばされて、オレは強かに地面に体を打った。
「いっ...」
痛い。が、そこまでではない。しかし、せっかく唱え終わっていた術が無駄になった。
幸い他の三人も無事なようだ。
オレは素早く身を起こし、再び集中して呪文を唱え始めた。

「愚かな人間どもよ。力の差が違うのだ。戦うなど無駄というもの」
「それは違うわ」
ルーナが声を上げた。すたすたと歩き、魔族を正面から見据えた。
「こちらは四人、そっちは一人。数の上ではこちらが有利」
「バカなことを。そんな数など無に等しい。力の差があると、今言ったばかりだろう」
「そうね。でも...」「勝つのは俺たちです。悪は潰え、正義が勝つのは、物語の常識です!」
姉の隣に並び、フィルが叫んだ。
そして二人は、同時にその場でしゃがみこんだ。

二人の背後で呪文を唱え終えたオレは、二人を飛び越え短剣を握り、狙いを定めてそれを投げつける。
「影縛り(シャドウ・スナップ)!」
短剣は魔族の影に深々と刺さり、一瞬だけ相手を拘束する。
「ばかめ!それは効かないと...」
──その一瞬が命取り!

「獣王牙操弾(ゼラス・ブリッド)!」
叫び声とともに、強い光の帯がオレの目の前で魔族を貫いた。
「ウグアアアアッ」魔族は悲鳴を浴びてその場で悶絶した。

この世の闇を統べる「赤眼の魔王(ルビーアイ)」の五人の腹心の一人、「獣王ゼラス=メタリオム」から力を借りた術。
これは確かに大技である。

「このっ!このっ!虫けらドモガアアアア」
「...そっちの方が、よっぽどそれっぽい見た目してるぜ」
ぞんっ!
オレの最後の一太刀は、魔族の頭を断ち割っていた。


続く

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次回に続きます。
やっと戦闘終わった...(;´д`)


出会いは森の中で(24)(子世代)

2012-07-30 00:55:25 | 子世代妄想
めちゃくちゃ遅れてすみません...m(__)m
前回の続きですー!

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「来るぞ!」
叫んで、ダッシュで魔族から距離を取った。
下手に動いたら危ない。...しかし、オレとレオナは魔族と戦ったことなど無い。魔族については、書物の知識があるだけだ。
──これは、ヤバいかも...

「兄さん!上!」
鋭い声が響き、頭上にとても嫌な予感がして、オレは上も見ずにその場から後ろへ跳んだ。

ざしゅああっ

嫌な音がして、オレが立っていた石畳が何かに粉砕された。
「...触手?」
よく見れば、鋭い刃のついた触手が魔族の身体からにょきりと飛び出していた。
──気持ち悪っ!

「良い勘だ。今上を見ていたら真っ二つになっていたな...」

恐ろしい事をさらりと言われて、総毛立った。
切れかけていた剣の術をもう一度かけて、構え直す。

『影縛り(シャドウ・スナップ)!』

不意にルーナが叫んで短剣を投げた。
ざくり、と音がして魔族の影に短剣が突き刺さる。
これは影を止めることで相手の身動きを出来なくする術だ。
──効くのか?

「...む」
ぴくり、と相手の動きが止まる。
「よしっ!」

が。
「ふん、こんなもの...」
ズズズ、と音がして、影に刺さった短剣が徐々に石畳から抜けて行く。
「ああっ!」
フィルが落胆したような声をあげる。
...なんて力だ。

──しかし、一瞬は相手の動きを止めた!

それだけ頭に叩き込んで、オレは走り出した。
剣を構えて魔族との間合いをつめる。
懐に飛び込んで剣をふるった。

ぞんっ

確かな手応えとともに、魔族の触手が一本斬り飛ばされた。
「ギイイイイッ」
悲鳴。オレは慌てて後ろに跳んで距離を取る。
その瞬間、別の場所からレオナの声が響いた。

「烈閃槍(エルメキアランス)!」
閃光が闇にひらめき、魔族の胴体に突き刺さった。
「こしゃくなああああ!」
激しい怒りの声が辺りに響くが、魔族は倒れなかった。

不意に虚空に産み出された黒い魔力球。それは四方に飛来してその場で爆発した。

ごがぁっ!

壁や床が衝撃で割れ飛び散る。
「...あっ」
小さな声に振り向くと、ルーナが頬を手で押さえていた。一筋の血がそこから流れている。
「姉さん!」
「大丈夫。ちょっと切っただけよ」
ルーナは軽く顔をしかめてみせた。ひどい傷ではなさそうだ。

「全く、危ないですねぇ」
背後から突然緊張感のない声が聞こえて、オレは思わずのけ反った。
「ゼロス!」
ゼロスは腕を組み、ちょっと困ったような顔をしていた。
「僕はあまり戦いたくないので、ちょっと陰ながら応援しますね」
「は?」
オレが何かを言う前に、ゼロスはすたすたとどこかへ消えてしまった。
「...なんなんだあいつは...」

オレは首を振って、意識を魔族に戻した。
「...とにかく、あいつを倒すのみ!」
視線の先には、さっきより更に殺気と障気をみなぎらせた魔族が、二回目の魔力球を生み出していた。


続く

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次回に続きます!