ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

恋してる。(ガウリナ)

2012-05-15 13:25:07 | スレイヤーズ二次創作
お久しぶりです。
ガウリナで糖分補給を(笑)

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愛だの恋だの、あたしには無関係だと思っていた。
──しかしどうにも、人生とは不思議なものだ。

「ガウリイ!」
あたしの声に相棒が振り返り、優しく笑う。
「なんだ?」
それだけで、胸がきゅう、と締め付けられる気がした。
「...」
なんだか悔しい。
「リナ?」
不思議そうな顔のガウリイに顔を覗き込まれて、あたしは思想の世界から現実に引っ張り出された。

「あー、ゴメン。あのさ、そろそろ路銀が尽きてきたから、次の街では仕事探すわよ」
「おー。でも、街着いてから言えば良いのに」
「なんでよ?」
「どーせすぐ忘れるし。二度手間だぞ?」
ニコニコ笑う相棒に、あたしは懐からスリッパを引っ張り出したのだった。
「偉そうに言うなっ!」
すぱぁーん!

のんきなガウリイは、きっとあたしの気持ちに気付いていない。
あたしばっかりガウリイの言動に一喜一憂するのは、なんだか不公平だ。これが俗に言う惚れたもん負けなのだろうか。


目的地の宿に着いて、あたしは自分の部屋に荷物を置き、備え付けのベッドにダイブした。
隣の部屋はガウリイで、どさり、という音がしたから、今荷物を置いた所だろう。
ベッドに仰向けになりながら、ふぅ、とため息をつく。
「疲れたぁ...」
特に変わったこともしていないが。
──いや、だからこそかもしれない。盗賊いぢめはストレス発散に最適だもんね。
...よし、今夜は盗賊いぢめに行こう!そんで明日から仕事探せばいいや。

急に楽しみが出来て、あたしは満足げに昼寝にいそしむのだった。


夜。
隣の部屋にスリーピングの呪文をかけて、いそいそと準備を始める。
あたしはマントの下に村娘風の格好で、そおっと窓から飛び降りた。

しゅたっ

あたしの部屋は二回なので、浮遊の術は必要ない。
宿の庭らしき場所に着地して、マントに武器の類いをくるんだ。
早速歩き出そうとした所で、今一番聞きたくない声が頭から降ってきた。
「リナ」

あたしが上を向くと、そこに居たのは窓から身を乗り出してあたしを見下ろすガウリイ君。
──なんで!?

「あ、ぇえっと、あたしはソフィアよ?」
「リナ...」
「...」
なんで寝てないんだ、とかこのパターンは前にもあったとか、色々思うところはあるが、あたしはとりあえず笑って手を振った。
「じゃ、そーゆーことで!」
「おいこらっ、流そうとするなっ!」

ガウリイが窓から軽やかに飛び降りる。その姿はパジャマ。
あたしの隣に着地して、自称保護者はあたしの頭をコツンと叩いた。
「トイレから戻ったら隣の部屋から物音、だ。お前さんまぁた盗賊いぢめに行く気だったな?」
「くくぅ...最近は行ってないわよ!」
「危ないからやめろとあれほどだな...」

長い長い説教が始まりそうなので、どうやって気をそらそうかと考えといると、ガウリイがあたしの姿をしげしげと見つめていた。
「....何?」
「いや、珍しい格好しとるなと思って」
夜の盗賊いぢめの時は、敵の目を欺くために村娘の格好をするのは常套手段だ。
...でも、確かにガウリイに見せたことはあまりないかもしんない。
「どうよ。似合う?」
ぶりっ子ポーズを取ってみせると、ガウリイがジト目でぽりぽり頬を掻いた。
「お前さんなぁ...」
「あはは...」

あたしは肩を竦めて、浮遊の術の呪文を唱え始めた。こうなったらさっさと部屋に戻るが吉だ。
...と、術を使おうとした所でやおらガウリイに抱き上げられる。
「!?」
「おお、暴れるなよリナ」
「なななにすんのよガウリイ!」
突然のことに暴れるあたしをものともせず、あたしを抱えたままさっさと歩き出すガウリイ。
──おいこらちょっと!
恥ずかしいやらなんやらで、顔に血が上った。

「せっかく可愛い格好してるんだから、今日はオレが部屋に運んでやるよ、お嬢さん」
「あ....うぅ」
なんだか恥ずかしい台詞を言いはなったガウリイに、あたしは何も言い返せなくなってしまった。

ドキドキと心臓が鳴っているのを悟られたくなくて、あたしは不平を口にした。
「...こ、子供扱いはやめてよね」
ガウリイは足を止めないで、笑う。
「何言ってんだリナ。これはレディ・ファーストだ」
「脳みそヨーグルトのくせに...」
「あ、それはひどいぞリナー」

いつもの会話は出来るけど、赤くなった顔は隠せない。...周りが暗くて良かった。

「ガウリイ」
「ん?」
「...いや、なんでもない。また今度」
あたしの言葉に、ガウリイは少し残念そうな顔をした。
「そうかー...」
──もしかして、気付いてる...?

あり得ない可能性を考えて、少しどきりとする。
嗚呼、あたしとした事がこんなくらげに振り回されるなんて。

やっぱり、あたしは...「恋」しちゃってるのだ。


終わり

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なんだか微妙に長い上に分かりづらくなってしまいました(>_<)



拍手お返事。

2012-05-09 20:45:35 | 日記・雑記
どうもこんにちは、あきらです^^

いつの間にかGWも終わってしまいましたねー。
最近は大学か就活でなんだか走り回っております。
あーもう早く就活終われ・・・!

さてさて、それでは追記から拍手のお返事です♪

>なるはなさん
こんにちは、拍手コメントありがとうございます!
いえいえ、「イイネ」もコメントもとても嬉しい限りです^^
いつも丁寧にありがとうございます。
だめだめブログですが、これからもよろしくお願いします><
良かったらまた遊びに来てくださいね!


共に歩くこと(ガウリナ)

2012-05-06 12:31:01 | スレイヤーズ二次創作
久しぶりにガウリナSSです(*´∀`*)
原作長編終了後のイメージ。

なんだかガウリイがうじうじしてます...(汗)

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リナは強い。
颯爽と歩く彼女の後ろ姿を見ながら、オレは思った。
何度も死線をくぐり抜け、シャブなんとかと言う魔王を二度も倒して...もう保護者など必要無いのではないか。
ふと、最近そんな言葉が頭をよぎる事が増えた。
しかしいつもそんな思いに知らんぷりを決め込む。どんなに強くたって、危なっかしい事に変わりはない。──まだ、まだこのままで。

「ちょっとガウリイ?」
こつん、と頭を小突かれてオレは顔を上げた。
目の前のリナが膨れっ面でオレを睨んでいた。
「またぼーっとしちゃって!どうせあたしの話聞いてなかったでしょ?」
「すまん、聞いてなかった」
あはは、と笑ってみせると、リナは呆れた顔をした。
「まったく。あんたね、気を付けないとそのうち脳ミソ完全にふにゃふにゃになっちゃうんだからね!」
「ふにゃふにゃってお前さん...」
「ガウリイはもう半ふにゃよ、半ふにゃ」
苦笑いすると、リナが肩を竦めた。
「全く、どっちが保護者か分かったもんじゃないわね...」
ぽつり、と言ったリナの言葉は、何故かいつもよりオレの胸に刺さった。

「...ガウリイ?」
リナの声に心配げな色が混じったのに気付いて、オレは笑って頭を掻いた。
「あ、すまんすまんまたぼーっとしてた。ほら、早く行こうぜ」
「あんたねぇ...もー!行くわよっ」
ツッコミを抑えてリナが早足で街道を歩き出す。確か次の街はもう半日は歩かなければ着かないはずだ。ぐずぐずしている暇はない。
オレもリナの後を着いていく。

「確かに...そうだよな」
リナに聞こえないように、小さく小さく呟いた言葉は、風に流されて消える。
周りの木々が揺られてさわさわと音を立てた。
──『どっちが保護者か分かったもんじゃないわね』...確かに、そうかもしれないな。
ただ、護りたいと思うのは、保護欲なのか、何なのか...。


目的地にはまだまだだが、街道沿いの小さな村にたどり着き、休憩することにする。
小さな食堂は人が少ない。まだ昼時には少し早いのだろう。
「なあリナ」
頼んだ料理が届き、リナが三つめの玉子焼きを口に放り込んだ所で、オレは口を開いた。

もぐもぐもぐもぐ...ごくん。
「何よ?」
「もう保護者はいらない、か...?」
オレは言って、思わずリナから目を逸らした。手元にあったカップスープを一口飲み込む。
「...あたしは、元々あんたを保護者とは認めてないわよ」
「...」
「“自称”保護者でしょ?ガウリイ」

オレは頭を掻いて顔を上げた。リナはなんだか、怒ったような呆れたような顔だ。思わず苦笑する。
「あんたが何で悩んでるか分かんないけど...ガウリイはあたしの保護者じゃない。あたしは相棒のつもりよ」
「相棒...か」
悪くない響きだ。

「ね、ガウリイはあたしと義務感で一緒にいるわけ?」
「そんなわけないだろ!」
思わず大声を出せば、近くに居たウェイターにじろりと睨まれた。
「...それじゃ、何を悩むのよ。良いじゃない、これからも今みたいに一緒に旅を続ければ」
「今までみたいに...?」
「なによ、不満?」

よくよく見れば、リナは顔を赤くして、ちょっと泣きそうな目でオレを見つめていた。
オレは思わずリナの頭をぐしゃぐしゃに撫でる。
「──全然不満なんかじゃないぞリナ!ありがとな」
「...変な心配させないでよ、ばかっ」
「すまん」

笑ってみせれば、リナも苦笑した。
胸のつかえが取れた気がして、手を付けていなかった料理を食べようとテーブルを見れば、そこには空の皿しか並んでいなかった。
「....ぅおいっ」
「あは...」
リナが頬をぽりぽりと掻いて笑う。
「しょ、食事は戦争なのよガウリイ!」
「オレのハンバーグ...!」

結局、オレたちは何があっても変わりそうにないなぁ。


終わり

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なんだか前にも書いたことありそうな話になってしまいました(^^;)



ご報告。

2012-05-04 23:30:36 | 日記・雑記
どうもこんにちは。あきらです^^

最近まともに更新出来てちょっとほっとしているあきらです。
でもこれはGWだからなので、そのうちきっとまたゆるい更新に戻ります……^^;

さてさて、ご報告なのですが。
先日「スレイヤーズFANサーチ」様に登録させて頂きましたー!

新しいサーチサイトが出来て嬉しい限りですね♪
まともに更新出来てないのに登録して良いのかちょっと悩みましたが、
今回まともに数回更新出来たので登録してしまいました。

サーチサイトに登録させて頂いたということで、心機一転頑張ろうと思います。

ではでは、これからもこのブログをよろしくお願いいたします。


出会いは森の中で(19)(子世代)

2012-05-04 23:21:56 | 子世代妄想
前回の続きです(´ω`)

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オレたちはその場で固まった。
背後からひしひしと殺気を感じて、冷や汗が一筋頬を伝う。

「あなたが!悪の権化ですね!?」
やおら大声を上げたフィルが突如現れた魔道士に向かい指を差した。

その方向に振り向けば、中肉中背、五十を過ぎたように見える男。フード付きのローブに怪しい杖をついて、その外見はどう見ても魔道士。
ギラギラと目を輝かせ、オレたちを見回す様子は、確かに正気には見えなかった。

ふと、横に居たレオナが何か小さく呟くのを聞いて、黙って後ろに下がる。
「おや、怖じ気づいたか?小僧」
がらがらとしゃがれた声で言われて、ムッとする。
──小僧って言うな!

『火炎球(ファイアー・ボール)!!!』
どがごぉぉんっ!

不意討ちである。
レオナが部屋の出口に立つ魔道士に向かって放ったのだ。
普通室内で使うもんではない...が。

突然のことに、魔道士は吹っ飛ばされて部屋の外に倒れた。
「ちっ...この小娘が!」

オレたちは慌てて部屋の外へ走る。狭い上に暗い部屋で、しかも一般人がいる中戦う事は出来ない。危なすぎる。
「ゼノン、ちょっとここで皆と待っててくれ!」
声をかけると、ゼノンは青い顔で頷いた。


無駄に広い建物内を駆け抜ける。
「おい、ルーナ!フィル!」
「なにっ!?」
出来るだけ戦いやすい広間へと走りながら、オレは前を走る二人に声をかけた。
「二手に別れてる間、何か見付けたものは?」
ひゅんっ!
どこからともなく襲い来る礫を軽く避けながら、ルーナが肩を竦めた。
「別れて結構すぐに爆発音が聞こえたから、あなたたちを探してたの。きっと合図だと思って」
「確かにそれは正解だが...」
あの魔道士はオレたちに攻撃はしてくるが、デーモンの召喚はして来ない。
...ということは、魔方陣使わないとデーモン召喚出来ないレベルの魔道士なのだ。
「どこかにそれらしい部屋とかあるはずだ...」
「それに!まだ捕らえられた人がいます!助けないとっ」
フィルが叫ぶ。
──その通りだ。

『炎霊滅鬼衝(ルーン・フレイア)!』
レオナが叫び、炎の槍が魔道士に向かって飛んでいく。
相手はそれを避けつつ、反撃に出た。
『振動弾(ダム・ブラス)!』
赤い光の弾がこちら目掛けて打ち出される。

オレは剣を構えながら、先ほどルーナに教えられた術をもう一度使った。
『魔皇霊斬(アストラル・ヴァイン)』
なるほどこれはなかなかに使い勝手が良い。──しかし、早くそのままに魔族を切り伏せる剣が欲しい。

赤い弾を切り伏せ、斬った「衝撃波」をやり過ごしながらオレは叫んだ。
「そろそろ教えてもらおうか!あんたの目的は何だ!?」

オレの言葉に魔道士は動きを止め、にやりと笑う。
「聞きたいか?」


続く

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次回に続きます!